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自殺やうつによる社会的損失 年2.7兆円

 厚労省が、社会保障・人口問題研究所に以来した調査結果。「自殺やうつ病がなくなった場合」の経済的便益(自殺やうつによる社会的損失)の推計額は、
  (1) 2009年の単年度で約2.7兆円 
  (2) 2010年でのGDP引き上げ効果は約1.7兆円
【自殺・うつ対策の経済的便益(自殺やうつによる社会的損失)9/7】
【自殺・うつ病の経済的損失は2.7兆円 厚労省が推計 朝日9/7】
【自殺やうつ病:損失2.7兆円 医師「大げさではない」毎日 9/7】

 この調査では、うつ病患者をかかえた家族の負担(仕事をやめる、変える)や遺族のその後の生活変化など・・はとりあげられてないので・・ 実態はもっと大きい気がする。

 朝日の記事の中で、自殺対策に取り組むNPO「ライフリンク」の清水康之代表が「命や病気を金額にかえることには批判もあるかもしれない。ただ、自殺やうつ病の要因や背景には社会的問題もある。推計に終わらせず、国が予算を使って本格的な対策に取り組む指標にしてほしい」と話していることが紹介されている。
「自己責任」論を超えて、社会全体の問題としていく契機になってほしい。
 
 また、教職員のメンタルヘルスが深刻になっているが、一方で、先進国最低の教育費・水準が、そうした事態を生み足しており、「効率化」とはなにか、ということを考えなくてはならない。

 同日、メンタルヘルスの対策の提言が出されている。

 【「職場におけるメンタルヘルス対策検討会」の報告書取りまとめ ~プライバシーに配慮しつつ、職場環境の改善につながる新たな枠組みを提言~ 厚労省9/7 】
・ 年間3万人を超える自殺者のうち、28%が「被雇用者・勤め人」となっており、「勤務問題」を自殺の原因の一つとする者は約2,500人となっている(H21)。
・精神障害等による労災認定件数は、127件(H17)から234件(H21)に増加している。
として、基本方針を「労働者のプライバシーが保護されること、労働者が健康の保持に必要な措置を超えて、人事、処遇等で不利益を被らないこと等」を示している。

【自殺・うつ病の経済的損失は2.7兆円 厚労省が推計 朝日9/7】

厚生労働省は、2009年にあった自殺やうつ病での休業や失業などによる経済的損失が推計で約2兆7千億円にのぼるとの推計を公表した。7日に開かれた政府の「自殺総合対策会議」で報告した。
 同省の依頼を受けた国立社会保障・人口問題研究所が推計した。09年に自殺した人は3万2845人。このうち15~69歳の人が70歳まで働き続けたとして、得られる所得の合計は1兆9028億円だった。うつ病関連では、休業しなければ得られる賃金所得が1094億円、うつ病にかかる医療費が2971億円、うつ病がきっかけとなった生活保護者への給付金が3046億円などとしている。
 長妻昭厚労相は閣議後会見で「自殺やうつ対策は、行政がお金をかけてやることが本当に必要であるということを訴えていきたい」と述べた。自殺対策に取り組むNPO「ライフリンク」の清水康之代表は「命や病気を金額にかえることには批判もあるかもしれない。ただ、自殺やうつ病の要因や背景には社会的問題もある。推計に終わらせず、国が予算を使って本格的な対策に取り組む指標にしてほしい」と話している。
 7日の会議では、年内に集中的に取り組む自殺対策を協議するため、関係閣僚による「自殺対策タスクフォース」の設置も決まった。同日午後に初会合を開く。

【自殺やうつ病:損失2.7兆円 医師「大げさではない」毎日 9/7】

 自殺やうつ病による経済的な損失が09年で約2.7兆円に上るとの厚生労働省の発表について、自殺者の遺族からは「人の命をお金に換算しないと重大さが伝わらず、世の中が動かないのは悲しい」との嘆きが聞かれる。一方、うつ病で仕事を失ったり休職した人たちは、復職を支援する精神科医の下で懸命にリハビリを続ける。現場の医師は「この数字は決して大げさではない」と述べるとともに「復職に向けた企業側の協力が不十分だ」と問題点を指摘した。【奥山智己、堀智行】

 東京都港区のオフィス街にある精神科診療所「メディカルケア虎ノ門」。午後8時の診察終了間際になっても待合室にはスーツ姿の男性患者が目立つ。
 同院が治療に加え、復職支援に取り組み始めたのは05年。五十嵐良雄院長は「働き盛りの30代を中心に、うつで休職しなければならない人が増えてきたことがきっかけだった。症状が落ち着いて復職しても、すぐに休職する患者も多く、『なんとかしなければ』と思った」と言う。
 早期の復職を焦る患者が多い一方、長期休職後の復職で出勤するだけで疲れてしまったり、同僚とうまくコミュニケーションがとれずに再び休職に追い込まれるケースも少なくない。患者はプログラマーや公務員、医師などあらゆる職種に及ぶ。「憂うつだけど早く治して出社したい」「今度は確実に復職したい」。その訴えは切実だ。
 復職支援のプログラムはまず、心理療法やストレッチなどの簡単な運動をして体を慣らす。徐々に回復すると、職場の業務に近い作業をこなしながら職場復帰の準備を進める。
 こうした医療機関は全国で増え始め、80カ所に上るという。五十嵐院長は「復職後、すぐに残業させられる患者もいる。企業側の職場復帰の取り組みは不十分。主治医が職場の労働環境を把握できるようにしたり、会社と連携して復職支援を進める必要がある」と話す。
 働き盛りの夫を亡くした家族も、職場の支援の必要性を訴える。大阪市の女性(40)の夫は社員約100人の建設コンサルタント会社に勤め、01年に河川事業の仕事から未経験のダムの担当に換わった約2カ月後、34歳で自ら命を絶った。忙しさから健康診断を受診せず、精神科にも通院していなかったという。
 女性は「お金に換算しないと重大さが伝わらないのは悲しい」と嘆きつつ、「うつ病の早期発見だけでなく、企業は発症させないための職場環境づくりにも力を入れ、行政はそれを支援してほしい」と話している。

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