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県市統合図書館問題 HPが立ち上がる

「新しい高知県立図書館と高知市民図書館のそれぞれの単独整備を求め、真の高知県全体の図書館の発展を願う会のホームページ」が立ち上がっている。以下の同HPによる問題点の指摘。30年しか対応できないもので18億円減るというが、50年構想で単独整備すれば、そのほうが安くなるのでは…
高知の図書館を考える県民の会

【県市合同図書館の問題点 9/11】 
 高知県立・高知市民合同図書館の問題点を述べます。
 まず、県立図書館と市町村立図書館とでは、同じ図書館でも働き(機能)が違うという点があげられます。これはたとえば、同じ自動車でも、トレーラーと乗用車が機能が違うというのに似ています。トレーラーと乗用車を兼ねた自動車というのは考えにくい発想です。トレーラーを乗用車なみに乗り回す人はいないでしょう。トレーラーはたくさんの荷物を積み、乗用車は人やちょっとした荷物を日常的に運ぶものです。県立図書館はたくさんの本や雑誌をなるべく保存して、たまにしかない利用にも備えます。一方で、市町村の図書館はそれよりも、もっと日常的にどんどん本を借りてもらうようにします。従って、市町村立図書館にはそこそこの書庫があればよいのですが、県立図書館には大規模な書庫が必要です。
 県立図書館が大きな書庫を持って、本や雑誌を保存しておけば、市町村立図書館は、小さいスペースに無理してそれらを保存しておかなくてもかまいません。県立図書館が大きな書庫を持つことはお金の無駄ではなく、市町村立図書館が必要以上に大きな書庫を構えなくても済むことにつながり、トータルでは結局、安上がりなのです。
 しかし、今回の合同図書館ではこの書庫のスペースの確保が非常に不安です。30年くらいしかもたないとなっています。30年経って、また別な場所に書庫をかまえても、非常に非効率です。追手前小学校敷地にさらに書庫をかまえるスペースが本当にあるのでしょうか? ましてや、30年後にまた移転などということは、財政的にも、手間の問題からもほとんどありえません。
 県立図書館はどこでも非常に大規模な図書館なのですが、このほとんどは書庫と考えてよいでしょう。逆に言うと、市民図書館はともかく、ほとんどが書庫である県立図書館を商店街にかまえて、本当に商店街の活性化に効果があるのでしょうか? これも大きな疑問です。
 県立図書館は大きな書庫をかまえ、本などをたくさん買い、県内の市町村立図書館や公民館図書室に提供します。市町村の図書館などで、市町村民から求められた本がなかった場合、県立図書館にあれば、それを市町村の図書館がいったん借りて、さらにその本を求めていた人に貸します。いわば、合法的な「また貸し」です。県立図書館はこの「また貸し」のために本をたくさん買う必要があります。従って、それを保管するスペースも必要なのです。これらの本を、すべて市町村の図書館で買えという話になると、あまり利用の見込めないものまで市町村が自前で買わなければならなくなります。これは無駄です。県立図書館がたくさん本を買うことは市町村でお金の無駄をしなくても済むようにという意味もあるのです。
 それから、本という商品は、すぐに品切れ・絶版になってしまいます。従って、古い本は、買いたくてもそんなに簡単には買えません。古いと言いましたが、数年前に出た本でも品切れの本はたくさんあります。だから、県立図書館は継続的に本をたくさん買っていく必要があります。
 県立図書館にとって書庫は、単なるハコモノではなく、機能そのものと言っても過言ではありません。トレーラーにとって大きな荷台が必須であるのと同じです。

 それから、県立図書館は、本来ならば市町村立図書館より、より多くの本や雑誌のあるところですから、市町村の図書館ではこたえられないような問い合わせにも応じられます。お客の問い合わせに図書館が持っている本や雑誌などに基づいて回答するサービスをレファレンスと言いますが、これは都道府県立図書館にとって極めて重要なサービスです。県立図書館はこのレファレンスに十分対応できるものでないとなりません。県立図書館のレファレンス対応能力はその県の知的水準まで規定してしまうと言っていいでしょう。これは決して大袈裟な話ではありません。
 このように県立図書館が様々なレファレンスにこたえられるようにしても、県内の人が来やすくなければ意味がありません。高知県の場合、公共交通が未発達なので、大きな駐車場がどうしても必要です。また、県立図書館の場合、個人の貸出しばかりでなく、市町村の図書館自身や各種の団体でまとめてたくさん借りていくところもあるので、それは自動車でなければ持っていくことも返すこともできません。市立の図書館であれば、図書館側から持っていくこともある程度可能ですが、県内全域となると、県立図書館にも限界があります。公共交通の整備されているところの人にはその利用を呼びかける必要は当然ありますが、それでも駐車場がなくてよいという話にはなりません。追手前小学校の敷地に県と市の図書館を一緒に建てて、なお十分な駐車場を確保するというのは至難のわざです。
 以上のようなことから、今回の構想は、はっきり「無謀」に近いと思えます。細かいシミュレーションがなされているとは考えられません。

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