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地球の食料増産は限界か~「有限な地球で」 備忘録 

 「有限な地球で」  岩崎孝・新日本出版2010/3 より。
 構成は、1章「地球破局」論から「持続可能な発展」論へ 2章 世界の人口はどこまで増えるか 3章 地球の食料増産は限界か 4章 地球の資源は枯渇寸前か 5章 地球環境を破壊した要因は何か 6章 「持続可能な発展」を確かなものに 
 結局は、社会システムの問題、民主主義の問題にいきつく・・・この点でも現代社会は、新しい変革期に来ていると思う。
 「syokuryozosan_kanosei.doc」をダウンロード


 以下、備忘録

【地球の食料増産は限界か】   
 「有限な地球で」  岩崎孝・新日本出版2010/3 より。
1.これまでにない食料の生産
◇「飢餓の時代」から「飢餓と飽食の時代に」
・現代のマルサス主義は「地球の人口扶養力は限界」「今すぐ人口削減を」というが、食料増産は限界か?

・マルサス主義者は「地球の人口扶養力」は不変だというが、二次大戦後の「人口爆発」以前の世界は、飢餓とは無縁だったはず…しかし、「人口爆発」以前の人類は、食料不足と飢えに苦しんでいた。
→ 狩猟採集時代・飢餓水準・「多産多死」社会・人口増加ゼロ 
/農耕(1万年前)開始。食料確保が安定し、人口増加は以前に比べると桁違いの高さに。しかし、近代以前の農業は低い生産力、農業災害の低い抵抗力ため、食料不足と、不作による飢餓の歴史を繰り返す 
/19世紀、「飢餓の時代」からの脱却へ。食糧供給量の増加。一人一日の供給量は、先進国で18世紀まで2千キロカロリー以下、19世紀初頭、3千キロカロリー

・発展途上国でも二次大戦後の増加/1950年、2千キロカロリー以下、1978-80年2350k㌍、99-01年2677k㌍と、平均すると日本並み(2753kcal) → しかし、2千kcal以下の国が少ながらず残っている/「飢餓人口は10億2千万人」(FAO09/6)/「世界食料サミット」(96年)で「2015年までに飢餓人口の半減」を宣言→ 現代は「飽食と飢餓の時代」、そして人類史上初めて「飢餓の根絶」が国際社会の課題となった時代

◇人口の増加を上回る食料の生産
・食生活の向上を可能にした「食料の増産」/60年以降、穀物生産量の伸びは人口増加を上回っている。/肉、鶏卵、水産物の生産量も、人口増加を上回る。/「人口爆発」後の世界…人類史上初の「飽食の時代」を迎える

・「マルサスの予言」を葬り去った食料増産は、何が可能としたのか
→ 「単位収量」の伸び、「収穫面積」は低迷のもとで実現。/マルサスの「収穫逓減の法則」の打破/食料生産の貢献度 61-91年 面積8%、収量92%

◇先進地域から始まった画期的な技術革新
・大戦後の土地生産性の向上の要因 → 例 イングランド/ 18世紀以降は、輪作式農法によるもの(休閑地のマメ科の牧草。根瘤バクテリアによる窒素固定/家畜の糞尿の還元)。しかし、効果は限定的 

・大戦後の飛躍的増加(2.5-3倍)/「奇跡的な高収量品種の創出」(種子の占める比率、収穫指数の上昇)→ 種子の部分を異常に多く、茎・根の部分が異常に少ない「奇形化された品種」の創出/収穫指数は、20-30%が50%に高まった。

・高収穫品種/背丈が短いので、日照を確保するため雑草を人為的に除去する必要/根が短いため水や肥料を人為的に補給しなければならない /病害虫からの防護 があってはじめて「長所」を発揮

・トウモロコシでは、「ハイブリッとコーン」の登場 一代雑種の多収穫種

・半乾燥地帯の灌漑の整備/「ワンセット型農業技術体系」の導入で、食料の増産を実現

◇技術革新の発展途上国への波及
・ワンセット型農業技術体系は、約20年の時間差で途上国に普及 /「緑の革命」→ さまざまな批判をあびながらもアジア、ラテンアメリカで、これまでにない食料の増産を可能にした。
→ 国際研究機関が創出した「高収量品種」が大きな役割 トウモロコシ、小麦、コメ

・インド。小麦とコメの土地生産性は倍加。77年以降、穀物の自給をほぼ達成、90年代半ばには輸出国に/インドの増産を支えた価格保障政策。主要穀物を最低支持価格で無制限に買い上げ。/インドは、栄養不足人口が20%を占め「飢餓輸出」や「緑の革命で貧富の差が拡大した」との批判はあるが、まちがいなく食料事情を大きく改善した。

・中国/ 70-02年、土地生産性は、コメ2倍、小麦2.5倍、トウモロコシ4倍 /2000年、初の「減産政策」
→ 「人民公社」の失敗からの転換/余剰農産物販売、最低買い付け価格で無制限の買い上げ。

◇「緑の革命」が波及しないサハラ以南アフリカ諸国
・サハラ以南は、60年代以降、人口増加率が食料増加率を上回り、1人あたりの食料生産は低迷
→ しかし、90年行こう、食料生産の増加率は、世界平均を上回ってきた。アフリカ諸国は「多産少死」段階の国がおおいため、食料生産が追いつかず。/中国・インドなみの生産性の向上なら改善していた。
→サハラ以南では、穀物の土地生産性が60年以降、ほとんど変化してない/ 伝統的作物の品種改良がほとんどおこなわれてない。/コメ、小麦、とうもろこしの高収量品種の導入も一部に限られた。

・原因の1つ、「農民の貧困」/資金力のない農民は「緑の革命」に参加できない。/女性の貧困とのかかわり…「男性世帯主が土地の権利を握り、死亡、離婚で土地なしとなり、極貧生活に陥る」

・もう1つの原因「割高な農業資材」/輸入、農業地帯までの交通網の未整備。

・「食料増産支援策の欠落」/まずしい国が多く、価格保障がない。農産物価格が不当に低く抑えられている国もある。紛争をかかえる国では軍事費が優先される。

・「緑の革命」の障害は、「政治経済の立ち遅れ」「国際的支援の立ち遅れ」である。/その改善がすすめば、飛躍的な増産が可能。→06年、小規模農家の生産性をたかめ、貧困と飢餓を減少させるため、アナン元国連事務総長を理事長とする「アフリカ・緑の革命のための同盟」が設立

◇長期的には低落してきた穀物の国際価格
・穀物高騰があったが、小麦とトウモロコシは暴騰前水準に、大豆とコメは高止まりしているがピーク時の6割に。/ 穀物在庫は、06年に16.7%まで低下したが、08年には20.7%に回復。/FAO「適正な在庫率13-14%」を上回っている。2000年前後には30%台で、全体したら「供給過剰」を基調。/80年代以降、穀物価格は低落を続け、欧米は減反政策を採用してきた。

・よって、長期的には穀物価格は低落傾向/ 人口増を上回る穀物生産増のため「基調」は変わらず

・一方、10億人の栄養不足。栄養不足人口が「購買力」をもつと「過剰供給」から「本格的な供給不足」が出現する可能性
→ 世界は、穀物の価格を最適な状態に保つことができるか、急増する需要にこたえ食料の増産ができるか。が問われている。

2.地球が求める食料増産の可能性
◇人口のピーク時に必要な食料
・国連人口部、中位統計で2075年92億人がピーク(低位統計なら78億人)。そのご80億人で安定化

・世界1人当たり穀物消費量 05年224kg(80年代以降低減)、飼料用穀物消費量03年208kg→栄養不足人口を考慮すると250㎏になると仮定/ 1人あたりの穀物消費量は500㎏
→ 先進国では574㎏(90年)。だだし先進国では40-45%が無駄になっているので500㎏は過大な仮定かもしれない。

・人口ピーク時に必要な穀物量  中位推計で46億トン、低位推計で40億トン。

◇地球での食料増産の可能性
・05年 6億8600万haの土地から、22億4千万トンの穀物を生産/ 1haあたり3265㎏
→ その土地生産性で46億トンの穀物を生産するには、14億haが必要/ 05年、世界の耕地面積は15億4500haであり、その耕地面積の大部分で穀物を生産すれば、土地生産性の向上がなくても供給が可能

・世界の休耕地面積3億5千ha(川島、08)

・「30-40億haの土地が耕作可能」(「100億人への食料」江版ス06)「36億㌶の粗耕地面積」(データブック人口、西川、08)

・しかも、土地生産性がまったく向上しないというのは現実的でない。/ベルギー・ルクセンブルグの8千キロ/1haまで高まると、92億人となっても耕地面積は、今より1億ha少ない5.8億ha
・こういう可能性をもっている。

◇豊かさを秘めるアフリカの大地
・アメリカの大地は、一部を除くと安定大陸に属し、なだらかな平原が広がる/地形に限れば「農耕適地」
・農耕不能な寒帯気候はゼロに近い。冬の農耕ができない冷帯気候地域も少ない。大部分は無霜地帯で、一年中温室なしに多様な作物の栽培が可能。

・熱帯雨林気候6億㌶、サバンナ気候5.7億ha(冬の乾季の水不足対策が必要)、高原地帯では温帯夏雨地帯が4億ha(農業用水の確保が必要)/しかも多毛作、多期作も可能/ 大きな可能性を持つ

・「乾燥地帯」との誤解/ 熱帯・温帯気候地帯が53.3%、残り46.7%のうち、21.5%は、ある程度の降雨が期待できるステップ気候/ 乾燥地帯も、ナイル川のような外来河川を水源として利用すれば高い光合成有効放射量を生かした生産が可能。

・被圧地下水は再生不可能なので、太陽光発電を利用した海水の淡水化(高機能膜を使う逆浸透方式)で、水の創出も期待できる。

・「肥沃な土地」が欠けるか /腐食に富む沖積土1.8億ha、肥沃度が高い黒色土が2.1億ha、「最悪の土壌」とされる熱帯赤色土も、肥料分の補給で「普通の土壌」として利用できる。
→ FAO 05年「サハラ以南の河耕地は、10.07ha」との推計を公表。未利用可耕地は8.2億ha/国際応用システム研究所との共同研究「穀物の栽培最適地面積」では、アフリカ7.76億ha、うち拡張可能面積が5.5億ha
→ /しかし「栽培適地」は「森林適地」であり、森林減少につながる。総合的な土地利用計画が求められる。

・増産は、面積だけでなく、「土地生産性の向上」もある。/サハラ以南、1haの収量1.1トン(05年)にすぎない。現在のベルギー・ルクセンブルグなみに引き上げれば7.2倍となる
→ アフリカ人口は、2050年、中位推計で2.4倍。生産性の向上と未利用地を少し耕地化すれば対応可能

◇はかりしれない海洋の可能性(略)
栽培漁業、/海洋牧場構想・・ 魚介類の資源は飛躍的に増えるが、資源の生産者が資源の取得者になるとは限らない。だから、この構想は、否応なく「地球規模の社会的生産」として管理されなればならない。

3.世界が直面する現実の食料問題

◇まずは「10億人の飢餓」の根絶を
・地球は食料増産の可能性を大きく秘めている。/大戦後、その可能性の一部を引き出すことで、飛躍的な生産増と食生活の改善を実現した/しかし、10億人が飢えており「飢餓根絶」はまったなしの課題

・食糧援助は即効性が高い/しかし、世界の食料援助は減り続けている。04年は1999年の半分 /世界の穀物は「過剰供給」を基調としている。 → FAO事務局長「世界は1兆2千億ドルの軍事費を使っている。飢餓をなくすのには3百億ドルあれば足りる」

・食料援助に長期的な効果ない/穀物価格を下落させ、農民の生産意欲を減退させる恐れがある。被援助国の「行政の怠慢」を免罪する恐れもある → 基本的に道筋「農業生産者、特に小規模生産者に生産を増大させること」にある。地球的規模での「地産地消」を実現すること。/アフリカの大地には可能性がある

・サハラ以南。コメの増産の期待をになったネリカ米の開発。高収益、乾燥にも病害虫にも強い。収穫が30-40日短い。少量の肥料、農薬で栽培できる。
→ 大増産のためには,灌漑施設が必要。種子ね肥料、農薬も、農業普及員も必要/ 国際的な支援が不可欠

☆アジアで先行した「緑の革命」の問題点
・遺伝的多様性の破壊化学肥料への依存は土壌の肥沃度を低下/ 水争いと階級的な対立 /種子を握る多国籍企業への依存(シヴァ97年)と批判。一面的との批判もあるが、様々なマイナス面も否定できない

・貧富の格差、化学肥料や農薬の不適切な使用による水域の汚染、水需要・水環境の問題の顕在化(国際稲作研究所 05年)(メモ者 塩類集積による農地の荒廃が大きい問題では…)

・地産地消型、小規模農家を軸にしたアフリカにあった推進が大事

◇食料民主主義と食料主権の確立を
・「食料問題にも民主主義を」が1つの国際的潮流に
「食料民主主義を守るためには、企業主導の自由貿易体制を廃棄し、食料主権を確立しなくてはならない」(シヴ06)

・「04-05 農業白書FAO」/「農業バイオテクノロジーは貧困者の必要を満たすことができるのか?」と問い「貧困者のためのバイオテクノロジー利用」を求めている/ FAO「現代世界の食糧問題の解決には貧困者と女性の主体的な参加が欠かせない」と「食料問題の民主的な解決」を求めている。

・「食料主権」/96年、「世界食料サミット」と並行して開催されたNGOフォーラムで、WTOが求める自由化に反対して、「ビア・カンペシーナ」(農民の道)が提唱/ 世界の共通語となり、国連機関も採用
→ 04年、国連人権委員会勧告「“食料主権”のビジョンが提起しているような、農業と貿易に関する新たな対   
案を検討すべきである」/FAO主催「農地改革・農村開発国際会議」(06)の最終報告に食料主権を明記/マリ、ネパール、ボリビア、エクアドルなどで憲法や農業法に明記/ いまや地球規模の潮流になろうとしている。

・食料主権/ 国家の主権だけでなく、国民の主権もある。/「国家の食料主権」は、外部勢力に干渉されることなく、自国の食料政策を決定する権利を指す。/「国民の食料主権」は、「生産者の主権」「消費者の主権」「地域社会の主権」などがある。基本的人権の1つであり、「納得できる食料を納得できる価格で生産し、納得できる食料を納得できる価格で消費する権利」を指す。

・日本での「安全な国産食品」を求める世論の高まり/ 93.2%が「食料自給率を高めるべき」(08、内閣府調査)。そうであるなら、国民は「国家の食料主権」の行使を政府に求めるべき

・日本の農業と農民の厳しい状況/ 稲作農家の家族労働報酬(07)、1時間179円/最賃平均687円、製造業(5人以上規模)の賃金2503円 /「安い食料」が生産者を追い詰めることがある。本来、利害は一致するはずで率直な対話が必要
→ 対話の材料/「フランスの農業保護」、農業所得に占める政府支払いの割合が70%台。/安全で美味しい食事を求める消費者が、「手厚い農業保護政策」を当然視している。

・ローマ宣言(世界食料サミット96)「全ての人は、十分な食料に対する権利及び飢餓から解放される基本的権利とともに、安全で栄養のある食料を入手する権利を有する」/08「世界の食料安全保障に関するハイレベル会合」は「小規模生産者が生産を増大させ」の文言を盛り込み、「小規模生産者の積極的な役割」を始めて公認した。 
→ こうした民主主義的な解決をもとめる動きをどう加速させるか。課題は鮮明になりつつある。

☆地球は巨大な可能性を秘めている。その可能性は世界各地に眠っている。/地球の潜在力を生かすには「地球規模での地産地消」が必要不可欠。/現代社会は、その認識を共有し、小規模生産者や女性を主人公とすることによる「地球規模の地産地消」をめざして動き始めている。/ 問題は「地球の有限性」でなく、「社会の有限性」である。その打破が求められている。

◇環境保全型農業の確立を
・未曾有の食料増産を可能にした近代農法は、さまざまな環境破壊を引き起こしている。いまその「持続可能」が厳しく問われている。

・農業は、本来、「環境保全型産業」。しかし、農地はもともと森林や原野であり、最初の農耕開始以来、農地に転用してきた。/しかし「環境破壊」とは言われてこなかった。好ましい生活環境の創出として評価された。
→ しかし、森林や原野には「固有の価値」があることも否定できない。その価値の保全には農地転用は抑制的であるべき/ 幸いなことに、農地を拡大しなくても、食料は増産できる。土地生産性の向上で。
→ 土地生産性を向上させながら、農地を森林、原野に戻しながら、ピーク時の世界人口を支えることも可能なはず。

・化学肥料/ 土地生産性と「正の相関関係」がある。サハラ以南では、化学肥料窒素消費量を増加させれば、間違いなく、土地の生産性は向上する。/一方、EU諸国では、化学肥料の過剰な投入が様々な環境破壊を引き起こしている。過剰な成分が地下水、地表水を汚染。体内に入ればメトヘモグロビン血漿を引き起こす。「ブルーベビー症候群」。また作物の生育も阻害する。
→ 使用を抑制すればよい。89年以降、EUは投入量を削減。生産性は低下せず。91年「農業起源の硝酸による汚染から水系の保護に関する閣僚理事指令」を公布

・人類は作物を病害虫や雑草から守るため努力を積み重ねてきた。/作物は「人工植物」であり、「武装解除された植物」であり、人間が防御してやらないと淘汰される弱点を持っている。/病害虫、雑草とのたたかいは、大戦後、化学合成農薬の大量生産により、画期的な段階を迎えた。土地生産性の未曾有の向上、労働時間の短縮 / しかし、農薬は、人体や環境に悪影響を与える恐れがある。
→ 現代社会は「より有害性の少ない農薬を、注意深く使用する」という、妥協的な選択を余儀なくされている。

・しかし、それでも人体や環境に悪影響を与える恐れがある。/本来の生態系を破壊するため、新たな病害虫を招く恐れもある。/ そういう不安を背景に「有機農業」が模索されている。日本06年「有機農業の推進に関する法律」
→ 有機農業の課題/ 品質・収量、手間隙がかかり割高など「開発途上の段階」

・大戦後の世界の農業は、化学肥料と農薬で、環境を破壊してきただけでなく、大切な農業資源をも劣化させてきた。湿潤地域での流水にゆる土壌侵食、乾燥地域では強風による表土喪失、灌漑による塩類集積、/これらをどう防ぐか
→ 流水による土壌浸食には、等高線にそって畦や畝を設ける等高線式耕作が有効 /強風による土壌浸食に対しては、防風林、防風柵が有効 /塩害には、暗渠排水路の整備が有効 /水資源の枯渇には、作物の根元に農業用水を点滴する「点滴灌漑」などが有効
→ しかし、環境保全型農業は、多くの場合「余計な資金」「余計な労力」が必要 / それらを社会全体でどう支えるか。資本主義の枠内でどれだけ支えられるか。「政治の力」でどのように支えるか。が問われている。/農業生産者だけに任せてはおけない。

◇遺伝子組み換え作物をどうするか。
・「有機農業の推進に関する法律」は、有機農業を「農業に由来する環境への負荷をできるだけ低減した農業」と定義し「遺伝子組み換え技術は利用しないこと」としている。/ 遺伝子組み換え技術が、環境に負荷を与える可能性をはっきりと認めている。/ しかし、現実にはその使用が深く静かに広がっている。
→ 08年世界23カ国で1億2500万haの作付面積/大豆92%、トウモロコシ80%、綿花86%。/日本でも家畜の飼料、発泡酒の原料、豆腐、食用油の原料として広く使われている。

・現在のGM作物は、小農のためでなく、大農場がもとめる新製品開発に偏り、利益を拡大している。
→ 飢餓の克服は、バイオテクノロジーに頼らなくても達成可能 /サハラ以南では、現代農法が波及すれば「世界の穀倉地帯」に変わる可能性もある。/飢餓の根絶を、GM作物普及・利益拡大に悪用してはならない。

・GM作物は、「農業に由来する環境の負荷」を低減させる可能性をもつ。その可能性を最初から全面否定してよいか? /そうした作物を開発し、それが「貧困者のバイオテクノロジー」となるように社会システムを構築できれば、「飢餓の克服」「貧困の根絶」を大きく前進させる。/その研究は・開発は、論争の質をさらに高め、目先の利益を追い求めることなく、じっくりと推進していきたい。


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