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志位さん 米国訪問を語る 毎日・特集ワイド

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非同盟会議、イスラム諸国会議機構にもゲストとして出席できる唯一の政党が日本共産党。日本の侵略戦争とソ連覇権主義に反対した党として、立場は違っても事実と道理にもとづく対話で友好を広げてきた。そしてアメリカとも野党外交に踏み出した、その手ごたえを、毎日が特集している。
【特集ワイド:志位・共産党委員長、米国を行く 「民主主義の伝統実感」5/27】
 詳しくは・・・
【アメリカを訪問して、志位委員長の報告 5/25】

 なお、ここで紹介しているマルクスとリンカーンの関係について、マル・エン全集から原文の関係部分を記事の後に載せてみました。
 
 それと・・・ 別に「埋没を恐れて」の策でもなんでもない。日本の声をきちん届けただけである。なにより、二大政党づくりは、政権交代で「完成」したとたんに、崩壊がはじまっている。
 そこが、国民の声、たたかいと結びついた真の革新政党がない英米との決定的な違いである。

【特集ワイド:志位・共産党委員長、米国を行く 「民主主義の伝統実感」毎日5/27】   ◇「帝国主義」一番地で、ミュージカルに感激  いまどきアメリカを旅してきたことがニュースになるのはこの人ぐらいだろう。共産党委員長の志位和夫さんである。なにせ「帝国主義」の一丁目一番地、そこへ共産党トップが結党以来初めて乗り込んだのだから--。【鈴木琢磨】  自由の空気を吸ってきたせいか、志位さん、ネクタイを外し、いつになくリラックスした表情である。ここは東京・代々木の共産党本部。「鳩山(由紀夫)さん、行くところを間違えていますね。沖縄じゃなく、アメリカでしょ。トラスト・ミーじゃなく、沖縄の真実の声を伝えるべきだった」。代わりに「赤い鳩」が飛んで行った? 「アハハ、そんな色の鳩、いないよ」  そもそもはラブレターの交換からだった。昨年4月、プラハで「核兵器なき世界」を訴えたオバマ大統領の演説に感銘を受けた志位さん、大統領あての書簡を送ったら、思いがけず米政府から返書がきた。ルース駐日米大使とも会談し、ニューヨークの国連本部で開かれる核拡散防止条約(NPT)再検討会議にあわせて4月30日から5月8日まで訪米。期間中、同会議のカバクトゥラン議長と会談し、核兵器廃絶のための国際交渉開始の合意づくりを要請するなど精力的に動いた。  でも、恋しい恋しい大統領とのデートはかなわずで?  「いきなりホワイトハウスはありえませんよ。国務省ではケビン・メア日本部長と会談しました。普天間問題のことはきっぱり言いました。沖縄の情勢はポイント・オブ・ノー・リターン(後戻りできない限界点)を越えた、移設でなく無条件撤去しか解決の道はない、と。先方は海兵隊の存在は抑止力として重要だと述べました。緊張したやりとりでしたが、立場は違っても意見交換は続けようとなりました。率直なディベートをやれば、こちらの考え方は伝わる。これがアメリカかと感じました」      ■  応接室でインタビューしながら、執務室をのぞきたくなった。アメリカへのシンパシーを語ってはいるものの、そこは共産党委員長、ひょっとしてマルクス・エンゲルスの巨大な肖像画でも飾ってあるかもしれないと思って。「汚くしてるから、よそうよ、よそうよ」。隠されると、見たくなる。カメラマンと一緒に押し問答すること10分、やっとのことで部屋に通されると、意外やさっぱりしたたたずまい。机にクラシック音楽のCDが何枚か積み上げられていたくらい。  「隠すものなんかなにもないよ!」。ちょっとむっとしつつ、志位さん、天井まである本棚からマルクス・エンゲルス全集の一冊をさっと抜き出し、読み上げた。「偉大な民主共和国の思想が初めて生まれた土地、そこから最初の人権宣言が発せられ……。リンカーン大統領の再選にあたってマルクスが祝意を伝えた書簡です。アメリカの民主主義の歴史に深い敬意を持っていたんです」。それでワシントンではわざわざリンカーン記念館に足を運んだらしい。  バーモント州みやげのTシャツもあった。「思い出の地になりましたから。バーモント州は核兵器廃絶の交渉を大統領に促す決議を上下両院で採択しているんです。これは私たちも強く要請していることです。バーモント州は南北戦争で、たくさんの兵士を送って奴隷解放に貢献したそうです。その誇りがいま、核兵器廃絶につながっている。草の根の反核平和運動も盛んなんです。民主主義の伝統の深さを感じました」。そんなすばらしいアメリカを帝国主義と規定しているのはなぜ?  「いえ、個々のアメリカ人を帝国主義と言ってるんじゃないですよ。多くの友人もできましたしね。イラクやアフガニスタン、日本の米軍基地の実態を見れば、やはり帝国主義です。ただ、帝国主義の国だからすべて悪い、そう頭ごなしには見ないように言っています。04年の党大会で綱領を改定したとき、前向きの変化はちゃんと評価しよう、複眼でいこうと確認したんです」  ホテルからはブロードウェーも近かった。マンハッタンで各国NGO(非政府組織)のメンバーらと反核・平和パレードをした夜、ミュージカル「マンマ・ミーア」を見た。「本当は『オペラ座の怪人』を見たかったけど、チケットがとれなくて。ミュージカルはもともと好きなんです。日本でも『レ・ミゼラブル』とか見てますし。さすが本場はすばらしい。娘にパンフレットがほしいと頼まれていたんで、買いましたよ」      ■  60年安保から50年の時を隔てて、安保論議が再び盛り上がる。「5歳くらいだったかなあ。父の肩車に乗ってデモに参加したのをよく覚えていますよ。千葉の県庁あたりでね。アンポハンタイ!とは叫んでいなかったけど、私の最初の政治的体験です」。そんな筋金入りの共産党委員長が初訪米し、ミュージカルまで楽しんできたとは隔世の感ありだ。  一方、「常駐なき日米安保」が信条だったはずの鳩山さんはいまさら「抑止力」を学んでは、迷走を続けている。  「二つの抑止力に呪縛されているんです。ひとつは核抑止力。もうひとつは海兵隊の抑止力。いやしくも文明国なら核兵器は使えない。沖縄の海兵隊の展開先はイラクやアフガンで日本を守っているわけではない。どちらの抑止力も虚構。被爆国の指導者として何をすべきか、NPT再検討会議にどうして鳩山さんも岡田(克也)外相も出席しないのか。参院の外交防衛委員会でわが党の委員に答えて岡田さんがおっしゃったらしいね。共産党が訪米し、非常に有益な意見交換をされ、日本の存在感を示すことにもつながり、感謝申し上げたい、と」  だが、反核と平和を掲げたこの訪米の背景には参院選をにらんだ党の事情もある。民主でも自民でもない第三極がクローズアップされるなかで、埋没を恐れての共産党の起死回生策、と永田町の受け止めは冷ややかである。  「もちろん参院選の力にもしたい。アメリカにきっぱりモノの言えるのはわが党だけですからね」  パフォーマンスとの批判をかわすためにも、そして、「オペラ座の怪人」を見るためにもまたアメリカへ?  「第一歩ですが、道は開けましたから。これからは普通に行き来しますよ」

「アメリカ合衆国大統領 エブラハム・リンカーンへ」
「拝啓
 私たちは、あなたが大多数で再選されたことについて、アメリカ人民にお祝いを述べます。奴隷所有者の権力に対する抵抗ということが、あなたの最初の選挙の控えめのスローガンであったとすると、奴隷制に死を、があなたの再選の勝利に輝く標語です。
 アメリカの巨大な闘争の当初から、ヨーロッパの労働者たちは、彼らの階級の運命が星条旗に託されていることを、本能的に感じていました。あの凄惨をきわめた大叙事詩のはじまりとなった諸准州をめぐる闘争は、広漠たる処女地を、移住民の労働と結ばせるか、それとも奴隷監督の足下にけがさせるか、を決定すべきものではなかったでしょうか?
 30万の奴隷所有者の寡頭支配が、世界の歴史上にはじめて、武装反乱の旗印に奴隷制ということばを書くことをあえてしたとき、まだ一世紀もたたぬ昔に一つの偉大な民主共和国の思想がはじめて生まれた土地、そこから最初の人権宣言が発せられ、十八世紀のヨーロッパの革命に最初の衝撃があたえられたほかならぬその土地で、その同じ土地で反革命が系統的な徹底さをもって、「旧憲法の成立の時期に支配していた思想」を廃棄する、と得意になって吹聴し、『奴隷制こそ有益な制度であり』、それどころか、『労働と資本の関係』という大問題の唯一の解決策であると主張し、そして人間を所有する権利を『新しい建物の礎石』と厚顔にも宣言したとき、そのときただちにヨーロッパの労働者階級は、南部連合派の卿紳にたいする上流階級の狂熱的な支持によって不吉な警告をうけるよりもなお早く、奴隷所有者の反乱が、労働に対する所有の全般的な神聖十字軍への早鐘をうちならすものであり、労働する人々にとっては、未来に対する彼らの希望のほかに、彼らが過去にかちえたものまでが、大西洋の彼岸でのこの巨大な闘争において危うくされているのだということを理解しました。だからこそ彼らはいたるところで、綿業恐慌が彼らにおわせた困苦を辛抱づよく耐えしのび、彼らの目上の人々がしつこく迫った奴隷制支持の干渉にたいして熱狂的に反対し、またヨーロッパの大部分の地域からこのよき事業のために彼らの応分の血税を払ったのであります。
 北部における真の政治的権力者である労働者たちは、奴隷制が彼ら自身の共和国をけがすのを許していたあいだは、また彼らが、自分の同意なしに主人に所有されたり売られたりしていた黒人にくらべて、みずから自分を売り、みずから自己の主人を選ぶことが白人労働者の最高の特権であると得意になっているあいだはー殻らは真の労働の自由を獲得できなかったし、あるいは、ヨーロッパの兄弟たちの解放闘争を援助することもできなかったのであります。しかし、進歩に対するこの障害は、内戦の血の海によって押し流されてしまいました。
 ヨーロッパの労働者は、アメリカの独立戦争が、中間階級〔ブルジョアジー〕の権力を伸長する新しい時代を開いたように、アメリカの奴隷制反対戦争が労働者階級の権力を伸長する新しい時代をひらくであろうと確信しています。かららは労働者階級の誠実な息子、エーブラハム・リンカーンが、鎖につながれた種族を救出し、社会的世界をみちびいていく運命を担ったことこそ、来るべき時代の予兆であると考えています。」
 1865年11月22日から29日までのあいだに執筆

(注解14)マルクスは、エーブラハム・リンカーンへのこの挨拶を、1864年11月22日から29日までのあいだに書いた。リンカーンの大統領再選について祝辞を送るという決定を、中央評議会は、11月12日に二人の評議会員ディックとハウエルの提案にもとづいて採択したのであった。
 挨拶の起草は、元来インタナショナルの綱領文書の起草のために選出された小委員会(注解1)にいたくされた。これらの文書が承認されたあとで、小委員会は中央評議会の常設の執行機関となった。議事録では、この委員会は常任委員会または小委員会という名で示されている。同委員会を構成していたのは、評議会議長(1867年のローザンヌ大会のあとで議長の職務が廃止されるまで)、書記長、会計、各国担当通信書記であった。マルクスは、ドイツ担当通信書記官としてこの委員会に所属し、それをつうじて中央評議会ないし総評議会の活動の日常的な指導をおこなった。
 マルクスが起草したリンカーンへの挨拶のテキストは、常任委員会によって承認され、1864年11月29日に中央評議会で採択され、ロンドン駐在のアメリカ公使アダムズを介してリンカーン大統領に送られた。1865年1月28日、リンカーンの名まえで返書が中央評議会へとどいた。それは、1月31日の評議会会議で読みあげられ、1865年2月6日の『タイムズ』に掲載された。マルクスが1865年2月付のヴィルヘルム・リープクネヒトあての手紙に述べているように、リンカーンがさまざまな組織から受け取った祝辞にたいして出したあらゆる返書のなかで、祝辞を受領したというたんなる形式的な礼状にとどまらなかったものは、国際労働所協会にあてた返書だけであった。 
 (マルクス・エンゲルス全集 第16巻16ページ)
 
 これはリンカーンの謝辞を報じる「タイムス」の写真
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 また、「北アメリカの事件について」では・・・
「リンカーンの人間像は歴史の年代記において、『特異な』(sui generis)存在である。彼には創意も、理想主義的な活動力も、悲壮な口調も、歴史的粉飾もまったくない。彼はいつでもきわめて重要なことをできるだけ目立たぬかたちで実行する」。
「リンカーンは、人民革命の落とし子ではない。普通選挙権の日常的なたわむれが、それによって決定される大きな運命に気づかずに、知的なひらめきも、とくにすぐれた性格の偉大さも、特別の重要性ももたぬ一平民、石割人足からイリノイ州選出上院議員にこつこつとたたきあげた一平民――善意の常人――を首長の地位におしあげた。旧世界では英雄を必要としたと思われることをなしとげるのに、新世界の政治制度および社会制度のもとでは、善意の常人で十分であるというこのあかしほどに大きな勝利を、新世界はかってかちとったことはなかった。」
 1862年10月7日執筆
(マルクス・エンゲルス全集 第15巻 527ページ)

 民主主義の制度のもと、人民の意志が社会を変えていく・・・ 確固としたマルクスの歴史観、社会観が息づいている。

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