二重三重の背信 自立支援法の延命はかる連立与党
民主連立政権が、障害者自立支援法廃止の公約、違憲訴訟での基本合意を踏みにじり、現在すすめられている障害者団体を含む「制度改革推進会議」の議論を無視し、「自立支援法」の延命法案を国会提案しようとしている。
違憲訴訟団らが24日、緊急声明を出している。
【緊急抗議声明 与党による「障害者自立支援法一部改正案」提案に断固反対! 5/24】
高橋千鶴子議員によれば、抜け穴だらけの労働者派遣法「改正」法案を通すために、自公の提案の「自立支援」法の一部改定案に乗っかる形で「協力」を求めるためという、まさに「政争の具」にする対応。政策以前、人として失格。
機敏な抗議、反撃が重要!
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ちなみに、なぜ「自立支援法」の枠組みにそうやすやすと乗っかるのか、といえば、「地域主権改革」でてでいる保育制度改革は、直接契約、サービス量の認定、受益者負担という「介護保険」と同じ「市場化」の仕組み・・・つまり『自立支援法」とも同じ制度設計になっているからである。
「魂」が財界のもとめる「市場化」にあるからに他ならない。
【緊急抗議声明 与党による「障害者自立支援法一部改正案」提案に断固反対! 5/24】2010年5月24日
障害者自立支援法訴訟の基本合意の完全実現をめざす会
障害者自立支援法違憲訴訟弁護団このたび、自民党・公明党提案にかかる障害者自立支援法の一部改訂案につき、政権与党が、ほぼ同内容の法案を厚生労働委員会委員長提案として今国会に提案することが確実視されていると報道されています。
これが事実だとすれば,昨年の政権交代以来、政府・与党として首相及び厚労大臣が一貫して表明し、当訴訟団との基本合意文書において確認された「障害者自立支援法を廃止し、平成25年8月までに制度の谷間をつくらない新しい法律を当事者の意見を十分に聞いてつくる」とした国及び与党の姿勢に真っ向から反するものであり、看過できない重大な事態です。
政府・与党は、障害者自立支援法に代わる新たな総合的福祉法制については、与党がかねてより提案していた「障がい者制度改革推進本部」を内閣府に設置し、その下の「障がい者制度改革推進会議」において、障害のある当事者中心の検討に基づき構築するとの閣議決定の下、精力的な議論がなされ、本年4月27日からは「総合福祉部会」が発足し、新法制定までの当面の課題について意見集約をしているまっ只中にあります。
にもかかわらず、そこにおける議論を一切踏まえず、自・公提案の一部改訂案に与党議員が同調することによって提案しようとする今回の態度は、推進本部の存在意義を自ら否定し、推進会議と部会を侮り、さらに障害者問題を国会の政争の具とするという、政権与党のこれまでの政策・姿勢にも当訴訟団との基本合意文書にも背くものであり、「私たちのことは私たち抜きに決めないで」という障害当事者の人としての尊厳を踏みにじるものと強く非難せざるをえません。
障害のある人にとって何が最善かは、当事者参加による十分な検討によってこそ初めてわかる、ということを、政府与党が理解し、障害者自立支援法制定時の愚行を反省したからこそ、基本合意文書が締結され、障がい者制度改革推進会議が設置されたはずです。
推進会議と訴訟団を無視した今回の法案には「遅くとも平成25年8月までに障害者自立支援法は廃止される」ことも「施行の終期が平成25年8月までである時限立法である」ことも明記されておらず、障害者自立支援法違憲訴訟に基づく基本合意により廃止が決まっている悪法の延命を図るためのものと批判されて然るべきものです。
また、内容面でも今般の改正法案は、私たちが願う『改正』とはほど遠く、基本合意文書の水準を大きく下回るものです。そればかりではなく現在進められている検証会議や推進会議・総合福祉部会の存在を軽んじる以外の何物でもなく、ここでの論議の幅を狭めかねません。
よって、直ちに今国会における与党合意に基づく厚労委員会委員長提案を撤回し、自・公提案の一部改訂案については、廃案とするよう強く求めるものです。
以 上
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