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市の包括外部監査 「節約」がテーマ

 昨年は市営住宅の母子家庭減免規定が知らされてなかったことが判明し大問題となったが、今回は「制約」という観点から実施された外部監査。
【財産管理に関する事務の執行について】
全体299ページに及ぶものでだが、今回のことで大きく目に付いた点 
①財政危機といいながら合理的根拠のない無償貸付、減免がおこなわれていること。
 県民体育館、電鉄ターミナルビル、パーク堆肥工場、競輪選手会高知支部に対する施設の貸付など
②備品管理にかかわる指定管理者制度の矛盾
 指定管理社がおこなった備品管理の文化プラザ、青年センターの例があげられているが、結局、市の方のチェック、モニタリングが必要だということ。ダブルコストになる。

 
 賃料でいえば、県民体育館だけで年間5500万円となる。
 なお、介良ふれあいセンター、保育園にかかわる借地料について、平成18-20年・年額7,062,645 円、平成21-23 年・年額11,017,803 円と、6割増、400万円増えているが理由は…?( 38ページ)

 全体については、「高知市の検品作業を検討した結果、高知市においては検品作業の意義や留意点がまったくといっていいほど理解されていない実態が判明した」「検品作業に対する認識の低さをあらわす事例であるとともに、一部は悪質な書類(データ)の偽装に該当するするおそれがある。また、検品作業の結果が備品台帳にまったく反映されないような報告をしている部署もこれまた相当数発見されている。無駄な作業は税金の垂れ流しと認識すべきである。」と厳しい。

 一方で実現可能性の大事さを指摘している。
 「決められた手続が実施可能であることは非常に重要なことである。市が管理する物品は現金がその姿を変えたものであり、市民から預かっている財産を保全することを最優先に考えるべきである。」とし「現在の虚偽や偽装に溢れた検品作業を放置することは、備品管理に携わる職員の心さえも鈍感にし、不健康にしかねない大きな問題を含んでいる。早急に対応すべきである」と指摘は深い。

ところで、あの桂浜の坂本龍馬像が不法占拠だったとは・・・
 「桂浜公園の坂本龍馬銅像は、高知市の所有物ではなく、修復工事は、その都度民間団体等が寄付を募り、その寄付金を以って改修し、それが終われば直ちに解散するとのことである。
しかしながら、桂浜公園は国直轄の海岸には属さず、高知市の公園であるが、龍馬銅像は市が所有するものではない。また、現状、誰の所有にもなっていないことからか、当該公園の使用について市は占用許可も行っておらず、不法占有を黙認の状態であるのは適正でない。
坂本龍馬銅像は、単に高知の観光資源というよりシンボルであり、幕末志士群像の有名な一人であるこの銅像は全国的にも親しまれていることから、このような状態を黙認することは好ましくなく、早急に適切な措置を講じる必要がある。」(80頁)

以下、上記の2点にかかわる部分の抜書き

◆県に対する貸付について
① 貸付財産の売却について
スポーツ振興課が所管する県民体育館敷地は現在県に対して無償で貸付けられている。当該敷地の無償貸付の経緯は個別指摘事項で詳説している。
県民体育館建設当時は高知県・高知市と協議し、それぞれの公有財産について相互に融通し合った関係も時代の変遷とともに変わり、市の体育施設は整備され、加えて経済状況及び財政状況等は厳しくなり周囲の環境は大きく変わってきている。今後、県民体育館敷地については売却あるいは有償貸付について検討すべきである。なお、当該土地の現時点での評価額は1,377,830 千円であり、計算上の年間賃貸料は55,113 千円である。
② 土地の賃借料について応分の負担を求めるべきものについて
高知駅周辺都市整備合同事務所の建物は四国旅客鉄道(株)から高知市に寄付されたものである。1 階部分(258.96 ㎡)を高知市が使用し、2 階部分(236.14㎡)を高知県が使用している。一方、敷地は高知市が同鉄道会社と賃貸借契約を締結し、高知市が賃借料を負担している。高知県は現在も同事務所を使用し続けていることから、市は、県に対して土地の賃借料について応分の負担を求めるべきである。/15

◆他の貸付
① 電鉄ターミナルビル /16
高知市は、電鉄ターミナルビル(以下「ターミナルビル」という。)の敷地を土佐電気鉄道株式会社(以下「土佐電鉄」という。)に貸付ける一方、土佐電鉄はターミナルビル建物西側外壁約30 ㎡を高知市へ貸付ける契約をおこなっている。当該契約の詳細及び経緯については個別指摘事項に記載してある。
この契約は平成3 年10 月に締結した契約期間30 年の、高知市がターミナルビル敷地を土佐電鉄に貸付ける一方、土佐電鉄はターミナルビル5F フロア (市民フロア)を高知市に貸付けるという契約が前提となっている。当時の資料によれば、賃貸料と賃借料は原則的に相殺する旨の契約とするという記載が残されている。
本契約は当初から賃貸料と賃借料を相殺することを前提にしており、平成17年3 月の5F 市民フロアの閉鎖に際しての旧契約の解除と新規契約の締結においてもその前提は踏襲され続け、敷地の賃貸料と壁面等の賃借料(共益費込み)が相殺される契約内容となっている。現在高知市が支払っている壁面の使用料は合理的な算定根拠に従って算出されたものとは認めがたい。原則に立ち返り、相殺ありきではなく賃貸料、賃借料それぞれを適正に見積り、内容に疑義のない契約を締結すべきである。

② バーク堆肥工場用地 /17
旧春野町は平成4 年度に高知春野農業協同組合(以下「農協」という。)にバーク堆肥の工場用地として貸し付けたものである。旧春野町では農業振興施策を理由に、町長決裁により貸付料を約98%減免し年額15,000 円で貸し付けていた。高知市では平成21 年4 月1 日に遡及して合併に伴う経過措置を見直し激変緩和措置を講じた契約を締結している。この契約の詳細は個別指摘事項に譲るが土地の評価額及び減免率について疑問がある。
適用すべき不動産評価員による土地の評価額は13,500 円/㎡であるが、契約ではその70%相当額である9,450 円/㎡になっている。また高知市の内規では公共団体等が公益事業の用に供する場合貸付料の4 分の1 を減額できることとしていが契約では4 分の3 減額し貸付料自体を本来の貸付料の4 分の1 にしている。なお、起案書にはこのような特別の取扱をしているにも係わらずそのことについて一切触れられていない。なお、評価額13,500 円を基礎として算定した減免後の貸付料302,352 円は、内規に従って算定した場合の貸付料907,058 円と比較し604,706 円少なくなっている。高知市はこの取扱に関し明確に説明する必要がある。

◆(社)日本競輪選手会高知支部に対する施設の貸付について P214
スポーツ振興課は、(社)日本競輪選手会高知支部に対して競輪場管理棟の一部71.73 ㎡(事務所47.98 ㎡、湯沸室6.19 ㎡、便所17.56 ㎡)を目的外使用許可により貸し付けている。

① 減免処理について
使用料の算定根拠を確認すると、競輪場開設時である平成11 年度から継続して使用料の90%の減免をおこなっている。契約当初の起案紙を確認したところ、全国的に改修される新競輪場における選手会事務所は使用料を全額免除していること、四国5 場の過去の申し合わせ事項として減免率を50%としていた経緯を考慮して、使用料の90%の減免がおこなわれているが、90%という減免率がどのように算定されたのかその根拠を示す書類は確認できなかった。
当初契約時から10 年が経過しており、他の競輪場の減免率等を調査し適正な減免率を算定すべきである。

② 湯沸室及び便所について
当該事務所に係る使用料は、事務所部分である47.98 ㎡についてのみ課金しており、湯沸室6.19 ㎡及び便所17.56 ㎡については附帯施設として使用料の算定基礎に算入されていない。現場を確認したところ当該湯沸室及び便所は高知市職員により使用されることはなく日本競輪選手会によって占有されている状態であった。状態を考慮すると、使用料の算定基礎に算入しない根拠は見いだせない。


◆文化ぷらざ /222
・高知市の立入検査について同施設の指定管理者仕様書によれば、高知市は必要に応じ、施設、物品、各種帳簿等並びに管理運営の実地について検査を行う旨定められている。しかしながら、高知市としては、指定管理者による備品管理が高知市から出向した職員により行われていることを理由に、検査を実施していない。
また、物品会計規則に定める物品の検査は本来物品管理者が行うべき業務であるが、指定管理者が実施した検査結果の報告を受けるだけの状態となっており、検査への立会等実施していない。

・ 生涯学習課による検品作業の確認
文化プラザにおける検品作業は事業団が実施しているが、当該検品作業が適正に実施されているかについて生涯学習課による確認作業は行われておらず、検査結果の成果品であるチェックリストの提出、閲覧等も行われていない。そのため、事業団の報告に不適正な部分があっても生涯学習課で把握することはできない。

・文化プラザにおける備品管理手続の問題点
物品会計規則に定める物品の検査を指定管理者に任せきりにしていたため結果報告が適正になされていない状態を把握できていなかった。
また一部の廃棄が指定管理者により意思決定されており、市には事後的に報告されるという物品会計規則に反する処理が行われていた。指定管理者の変更に伴い、平成21 年度からは企業体と事業団が文化プラザ内の備品の管理を行うこととなるが、上記にような問題点には適切に対応する必要がある。

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