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地方整備局廃止は国の責任放棄 建政研

 民主党が「地方支分・部局は原則廃止」でうごきだしているが、 建設政策研究所が、原点は橋本内閣の「中央省庁等改革基本法」(98年)という「構造改革」路線にあり、「地域主権」の名のもとに、国民の安全・安心を守るべき国の責務を放棄するものと批判している。
「国土交通省地方整備局廃止」の動向に関する見解 12/10
【地域主権改革、4作業グループで 政府が設置方針 共同1/14】

見解は、

・中央省庁等改革基本法について
「国が本来果たすべき役割を重点的に行い、かつ有効に遂行するにふさわしく、国の行政組織並びに事務及び事業の運営を簡素かつ効率的なものにする」
「国と民間とが分担すべき役割を見直し、及び国と地方公共団体との役割分担の在り方に即した地方分権を推進し、これに伴い国の事務及び事業のうち民間又は地方公共団体にゆだねることが可能なものはできる限りこれらにゆだねること等により、国の行政組織並びに事務及び事業を減量し、その運営を効率化するとともに、国が果たす役割を重点化すること」とし、「地方整備局の廃止」を規定していることを明らかにしている。
 つまり、「官から民」「国から地方」「規制緩和」「選択と集中」をスローガンにし、暮らしと地方を切り捨ててきた構造改革の一環である。

・その背景は深刻な財政危機であったが、構造改革路線は財政赤字を拡大。国際発行残高は96年442兆円から、09年804兆円に増加している。

・廃止の理由とされる「二重行政」問題について、地方分権改革推進委員会の第2次勧告は「住民に身近な仕事が多い」「二重行政になっているのではないかという厳しい指摘があってきた」としか述べておらず、その根拠は極めてあいまい、と指摘

・そして地方整備局の仕事は
①社会資本の整合的、効率的な整備の推進 
②国土の総合的かつ体系的な利用、開発及び保全を図る観点からの地方の振興に関する総合的な政策の企画及び立案、推進
③都市計画及び都市計画事業に関すること
④河川、水資源、治水・水利、道路、海岸、港湾の整備、利用、保全その他の管理
⑤住宅の供給、建設、改良、及び管理並びに居住環境の整備
⑥地すべり、ぼた山及び急傾斜地の崩壊並びに雪崩による災害の防止など
をあげ、

“これらの「所掌事務」は地方自治体の業務と重なるどころか、国が行うべき全国的立場からの社会資本の整備、管理、災害防止等に関する重要な業務である。特に技術やノウハウを含め、その専門性を発揮するとともに、全国を統一的基準により、整合性をもって整備・管理を行っていく上で地方整備局は地方自治体とは異なった重要な役割を担っている。”
 と指摘している。

・国の責任について、今日、社会資本のストックは600兆円をこえ、その維持補修が大問題となってきているとし、
「道路法では国が道路管理の技術的基準を定めることを規定しているにもかかわらず、国土交通省がその基準を定めていないため、すべて国道の管理者、地方道の管理者である首長が独自の判断で管理している状況にある。そのため、危険な道路橋がいっそう増加することになっているのである。」「国が果たすべき役割を限定させ、社会資本の整備や維持管理責任を民間や地方自治体に移管することは・・・安心・安全な国民生活への国の責任を放棄することにつながる。国は自らの責任で整備した社会資本の維持管理、改善を基本的に自ら行うとともに、地方自治体が整備する社会資本に対しても、その技術基準や管理基準を明確にして指導・監督する責任がある。」

・経団連の御手洗氏が「府県廃止や国出先機関の統廃合などで数兆円の財源が浮き、これで国際空港や港湾、高速道路建設など大規模プロジェクトの建設資金や多国籍企業誘致の補助金に回せる」と繰りかえし述べていることをあげ、「中央集権から地域自立体制へ」は、“このメリットを財界が享受するための看板に過ぎないことは明らか”と批判している。

・民主党については、
“「政策2009INDEX」において、「国の役割は、外交、防衛、危機管理、治安、食料・エネルギーを含む総合的な安全保障、教育・社会保障の最終責任、通貨、市場経済の確立、国家的大規模プロジェクトなどに限定していきます」と国の役割を最小限に限定している。そして地方自治体については「都道府県が効率的な運営を図ることなどを目的として、現行制度を前提とする広域連合や合併の実施、将来的な道州制の導入も検討していきます」と述べ、日本経団連や旧自民党政権とも方向は一致している。”と警鐘をならしている。

 ~ 先日の備忘録でふれたが、「中央集権か地方分権か」というのは偽りの対決軸であり、民主的中央集権か、官僚・統制的中央集権か、というのが真の対立軸となっているということであろう。
 
【地域主権改革、4作業グループで 政府が設置方針 共同1/14】
 政府は14日、最重要政策となる地域主権改革を進める「地域主権戦略会議」(議長・鳩山由紀夫首相)の下部組織として、国の出先機関の原則廃止など、改革の分野ごとに具体策を話し合う四つの作業グループを設置する方針を固めた。
 今年夏に地域主権戦略大綱(仮称)をまとめるため、分野ごとに議論を深める必要があると判断した。近く開催する戦略会議の第2回会合で設置を正式決定する見通し。
 4分野は出先機関の原則廃止のほか(1)地方向けひも付き補助金の廃止と一括交付金化(2)国が法令で地方自治体の仕事を縛る「義務付け」の見直し(3)都道府県から市町村への権限移譲―となる予定。
 グループのリーダーとなる主査は、戦略会議メンバーの有識者を充てる方向で調整しており、出先機関廃止は前三重県知事の北川正恭早大大学院教授、一括交付金化は地方財政審議会会長の神野直彦関西学院大教授が務める見通しだ。

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