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食品廃棄増加と温暖化

 アメリカで廃棄される食品は一人一日あたりにして1400キロカロリー、消費される淡水の4分の1、石油が3億バレル(日本全体の消費量18億バレルの2割近い)・・・と
・米国 増加する食品廃棄 気候変動や化石燃料・淡水の過剰消費に促すー新研究 農業情報研究所(WAPIC)11/26
一方で・・・
・地球温暖化:食料争奪戦で「アフリカ内戦急増」30年までに5割増--米研究機関予測 毎日11/27

日本はどうか・・・産業界と家庭からの食品廃棄物はそれぞれ1000万トンと言われ、カロリーベースでみると、供給カロリーは2473kcal(2008年)であるが、日本人が一日に摂取する平均カロリーは1898kcal(07国民栄養調査)であり、それ以外の575kcal(上記、アメリカの4割強)は食べられることなく廃棄されていることとなる。
 
 食品廃棄物が温暖化や水資源枯渇を促進し、それが貧困国の食糧問題に深刻な影響をあたえ内戦を増加させる・・ ゴミ問題を資源、環境問題、そして平和の問題ととらえる視点の重要さを感じる。
 
 ところで、27日に市田さんが参院がおこなった質問がなかなかよい。
・地球温暖化対策 25%削減 何が必要か 赤旗11/28
 以下の点を明らかにし、追及している

・試算の前提が業界いいなりで、現在の経済のあり方を続けるもの。
・買力平価でみたGDPあたり排出量/EU 米ドルあたり0・32キロ、日本は0・34、英国0・29。/発電量あたりの排出量 日本450グラム。OECD加盟30カ国中20位で、「エネルギー効率世界一」と実態ははかけ離れている。
・公的削減協定にヨーロッパでは日本企業も参加。産業界の代表が参加している研究会でも公的削減協定の法的措置を提言している。財界の「自主努力」にまかせるな。
・日本経団連の「すべての主要排出国が参加する公平で実効ある国際的枠組みが不可欠」と鳩山首相の所信表明での「すべての主要国による公平かつ実効性ある国際的枠組みの構築や意欲的な目標の合意を前提として」は「ほとんど変わらない」(環境大臣答弁)ことを明らかにさせ、公的削減協定を迫る。


【米国 増加する食品廃棄 気候変動や化石燃料・淡水の過剰消費に促すー新研究 農業情報研究所(WAPIC)11/26】
米国国立衛生研究所(NIH)の新たな研究によると、米国で廃棄される食品が1974年以来50%も増え、アメリカ人は今や、年に150兆キロカロリー、一人一日あたりにして1400キロカロリーの食品を廃棄している。
 廃棄される食品に含まれる熱量は米国の食料供給とアメリカ人が消費する食料の差から計算した。後者は、体重を食べられた食品に関連づけるメタボリズムの数学的モデルを使って推定した。
 食品がこのように大量に廃棄されるようになったのは安価で・レディメイドの食品が潤沢に供給されるようになったためで、米国における肥満(病)の蔓延ばかりか、気候変動や大量の淡水の無駄な使用など、環境に対する悪影響にもつながっている。
 廃棄食品の分解でメタンや二酸化炭素などの温室効果ガスが排出されるとともに、食べられない食品の生産や調理のために化石燃料を燃やすことになる。また、農業は淡水供給の70%を使用しているが、その相当な部分が廃棄食品のために使われることになる。
 廃棄食品のために、消費される淡水の4分の1が使われ、また年に3億バレル―全消費量の4%―の石油が消費されることになるという。
 Kevin D. Hall et al.,The Progressive Increase of Food Waste in America and Its Environmental Impact,Plos ONE,09.11.25
http://www.plosone.org/article/info%3Adoi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0007940;jsessionid=66794D1137670EDDE1D4BEC74563F15B

【地球温暖化:食料争奪戦で「アフリカ内戦急増」30年までに5割増--米研究機関予測 毎日11/27】  地球温暖化の影響で気温の上昇がこのまま続くと、アフリカでの内戦の発生件数は2030年までに現在より50%以上、犠牲者は約40万人増える恐れがあるとの予測を、米カリフォルニア大などがまとめた。気温上昇が地域の主要産業の農業に打撃を与え、食料をめぐる争いを招くのが理由という。米科学アカデミー紀要に掲載された。  内戦が相次ぐサハラ砂漠以南のアフリカの国を対象に調べた。  81~02年に発生した内戦の件数と気温の関係を分析したところ、気温が1度高い年には、内戦の件数は4・5%、翌年に0・9%それぞれ増えることが分かった。また、2030年までに気温は20世紀末に比べて0・7~1・6度上昇すると予測。内戦の件数は54%、内戦に巻き込まれる犠牲者数は累積で39万3000人増になると試算した。  かんがい整備が不十分なアフリカでは気温が1度上昇すると、主要穀物の生産量が10~30%落ちるとされる。研究チームは「国際社会は、気温上昇を視野に入れた支援を急ぐべきだ」と指摘している。【田中泰義】 毎日新聞 2009年11月27日 
【地球温暖化対策 25%削減 何が必要か 09.11.27 参院環境委 市田書記局長の質問】  鳩山政権が掲げる2020年までの温室効果ガス25%削減目標(1990年比)を達成するには何が必要か―日本共産党の市田忠義書記局長が24日の参院環境委員会で行った質問は、それを示したものとして、注目を集めています。ハイライトで紹介します。 市田 経済のあり方変えない試算前提を見直せ 環境相 必要であれば検討する

 市田 鳩山内閣は、CO2(二酸化炭素)を90年比で25%削減する中期目標を発表しました。わが党はこれを歓迎する立場です。問題は、それをいかに実現するか。きょうは、その問題にしぼって聞きます。

  冒頭、こうのべた市田氏は、最初に削減目標の根拠となる試算の見直し、つまり、排出削減が経済にどんな影響を及ぼし、削減によってどんな社会をつくるのかのビジョンの再検討について質問しました。
 鳩山政権は、「地球温暖化問題に関する閣僚委員会」の副大臣級検討チームを立ち上げ、自公前政権が90年比8%減という消極的な目標の根拠とした試算の再検討作業を進めているからです。

 市田 モデル分析の評価を行う観点として、マクロフレーム(試算)の設定が不適切ではないかと指摘されている。数字を答えてください。

 大谷信盛・環境省政務官 粗鋼生産が1億2000万トン、原発による発電電力量が4345億キロワット時、旅客運送量が5190億キロメートルです。

 市田 要するに、粗鋼の生産量は今より若干増える、原発は9基増設する、自動車の輸送量は人口が減少する可能性が高いにもかかわらず減らない、逆に貨物は増えるという前提がつけられた。
 
市田氏が指摘したように、前政権の試算は、経済のあり方を現状から基本的に変更しないという大前提がつけられていたのです。しかも、その大前提は業界団体が示したデータそのもので、大幅削減は最初から排除したも同然でした。

 市田 この大前提を抜本的に見直すことから始める必要があると思いますが、そういう考えはおありですか。
 小沢鋭仁環境相 必要であれば検討も加えていきたい。
 
市田氏の質問直後に開かれた副大臣級検討チーム会合は、温暖化ガス削減が経済に及ぼす影響について、専門家会合のメンバーを入れ替えて試算し直す方針を決めました。

市田 日本の産業部門は削減努力怠っている
環境相 再生エネルギーに改善余地

 政府の25%削減目標に対し財界や産業界は、「日本のエネルギー効率は世界のトップクラスであり、これ以上の排出削減をすれば膨大なコストがかかる」「日本企業の国際競争力が損なわれる」などと抵抗しています。

 市田 総排出量の8割、家庭が使う電力を電力会社の排出とすれば9割を占める産業部門の削減対策に思い切って切り込まなかったら、到底25%削減は到達できない。そこで聞きたいが、前政権の産業部門の対策はだれの主張にもとづいて設定されたのか。
環境政務官 業界団体による見通しを採用しての計算だった。

 市田氏は、業界の主張をのんで設定された対策だったことを明らかにしたうえで、財界が抵抗の主要な論拠にしている「エネルギー効率世界一」論を取り上げました。

 そこで市田氏が示したのは、「各国のGDP(国内総生産)および電力あたりのCO2排出量」を示した資料(表1)です。これによれば、購買力平価でみたGDPあたり排出量は、欧州連合(EU)27カ国が米ドルあたり0・32キロなのに対し、日本は0・34と上回っています。国別で見ても英国は0・29です。発電量あたりの排出量は450グラム。OECD(経済協力開発機構)加盟30カ国中20位で、「エネルギー効率世界一」とはかけ離れています。

 市田 いかに日本の産業界が削減努力を怠ってきたかは数字が明白に示しています。産業界には大幅な削減対策ができる余地は十分あると考えていますが、どうですか。
 環境相 日本のエネルギー効率は極めて高いと思っている。ただ、再生エネルギーといった話までふくめれば、いろんな改善の余地はあると思っている。

 市田氏は「鉄鋼業界でもまだまだエネルギー効率をあげて世界をリードできる余地があることは明らかだ」と指摘しました。

市田 欧州では日本企業も公的削減協定に参加している
環境相 経済界にも協力いただく
 「産業界言いなりのマクロフレームや温暖化対策では25%削減を確実なものにはできない。まだまだ十分な削減余地がある産業界に対する思い切った誘導策、規制策ができるかどうかが重要なポイントになっている」

 こう指摘した市田氏が取り上げたのが、産業部門の削減を図るために政府と企業が締結する公的削減協定の問題です。

 市田 イギリスには気候変動協定という制度があります。この協定を締結している日本企業にはどういう企業があるか。
 環境政務官 自動車部門では、英国ホンダ、英国日産自動車、英国トヨタです。半導体部門は信越半導体ヨーロッパとなっております。
 市田 日本の大企業もイギリスに進出したらちゃんと政府と削減協定を結んでいるわけですね。

 市田氏はさらに、「地球温暖化対応のための経済的手法研究会」という経済産業省に設置された研究会について質問。日本経団連常務理事、鉄鋼連盟環境・エネルギー政策委員会委員長、電気事業連合会副会長といったそうそうたるメンバーが参加する同会が、昨年7月に発表した中間報告で、協定等の法的措置への移行の可能性も検討すべきだと提言していることを明らかにしました。

 市田 日本経団連などは盛んに25%削減などやれば国際競争力は損なわれると抵抗しているけれども、ヨーロッパでは日本企業も(公的削減協定に)参加しているし、産業界の代表が参加している研究会でも公的削減協定の法的措置を提言しているわけです。お聞きしたいのは、鳩山首相が25%削減のためには、あらゆる措置を動員しなければならないと言っているなかには、当然この公的削減協定も入りますね。
 環境相 具体的にどういう協定までという話は今のところはございませんが、とにかく経済界のみなさんにも協力をいただかなければやってまいれない。

 市田氏は、「経団連の『自主行動計画』任せにしてきたことがこれまで削減目標が達成できず逆に増えた結果をもたらしてきた」と指摘。「公的削減協定を中核に位置づけ、それを補完するものとして国際排出量取引制度や(電力)固定価格買い取り制度の導入、環境税などを実施」するなど、「25%削減を確実にする担保措置に踏み込めるかどうかが重要なポイントだ」と強調しました。

市田 COP15で最後まで合意への努力を
 25%削減目標を打ち出した鳩山首相は、この目標が「すべての主要国による公平かつ実効性ある国際的枠組みの構築や意欲的な目標の合意を前提として」(10月26日の所信表明演説)のものだとの立場を繰り返し述べています。

 市田 日本経団連の「すべての主要排出国が参加する公平で実効ある国際的枠組みが不可欠」という文言とはどこが違うのか。
 環境相 ほとんど変わらないと思っております。

 市田氏は、「鳩山さんが言ったことと、日本経団連や麻生前首相が言った中身がほとんど変わらないんじゃないか。他の国が積極的な目標を掲げない場合、25%(という目標数値)を下げることもあるのか。そんなことはあってはならない」と指摘しました。

 そこで市田氏は、EUが公表した資料(表2)を掲げ、先進国全体の中期目標の幅は9~16・5%にとどまっていることを示しました。
 市田氏は「これではとても途上国が納得できて先進国の歴史的な責任を果たす削減目標とは言えない」と述べ、「『共通だが差異ある責任』」の原則に立って、途上国に削減義務を課すことを前提とするんじゃなくて、先進国自らが科学的な要請にこたえた目標を掲げることが大事だ」と指摘しました。

 市田 小沢(環境)大臣は記者会見で「米国も削減数値目標を示さなければ途上国は納得しない」と明言されています。アメリカ政府に対して科学的な要請に基づいた数値目標の表明を求めるなど、先進国・日本としての責任と役割を果たすべきときではないかと思いますが…。
 環境相 オバマ大統領が「米国も含め明確な削減目標を定めなければならない」という発言をしており、かなり対応が違ってきていると実感している。

 市田氏は「法的な拘束力がある国際的合意ができるかどうかは、先進国、特にアメリカが科学的な要請に基づく明確な数値目標を表明するかどうかがやっぱり最大のポイントとなっています」と指摘したうえで、次のように述べました。

 市田 これまでの政権がやってきたような産業界言いなり、アメリカ協調に終始した姿勢を新政権はやっぱり根本的に転換をして、各国首脳がCOP15(気候変動枠組み条約第15回締約国会議)でも最後まで最大限の努力を払って、小沢大臣も最後まであきらめないで13年以降の枠組みが合意できるよう奮闘されることを期待します。

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