土佐の一本釣りに国際エコ認証
稚魚まで一網打尽にする大型まき網、大型底引き漁が資源枯渇の原因と指摘されて久しい。
土佐の一本釣りが、「持続可能な漁法」として国際認証を受けた。
・一本釣りに海のエコラベル カツオ漁で国際認証取得 共同
・減少目立つカツオの漁獲 巻き網の乱獲が原因か 08/11 47ニュース
環境と農林漁業のリンクは重要だ。
先日は本山町に行ってきた。有機減農薬の棚田で出来た米を農業公社のライスセンターで粒の大きいものだけに選別し、「土佐 天空の郷」米(西の“魚沼米”とも言われている)として東京への初出荷があった。
棚田は、米・食味鑑定士協会による「環境王国」認証のとりくみ、生き物調査も実施し(サンショウウオが復活)、環境そのものの復活と一緒にとりくんでいる。
こうした運動がひろがってほしい。
【一本釣りに海のエコラベル カツオ漁で国際認証取得 共同11/4】 日本の伝統的な漁法として知られるカツオの一本釣りを行っている高知県の水産会社が、資源管理に配慮した漁業であるとの国際的なお墨付き「海のエコラベル」の認証を取得した。英国に本部を置く認証機関「海洋管理協議会(MSC)」が4日、発表した。 日本では昨年取得した京都府機船底曳網漁業連合会(舞鶴市)のズワイガニ漁とアカガレイ漁に次いで2例目で、カツオ漁としては世界初。 取得したのは、高知県黒潮町の土佐鰹水産(明神宏幸社長)。一本釣りが、資源管理に配慮し、混獲も少ない「持続的な漁業」であることを、専門機関が現地調査なども行って確認した。 漁業資源の減少が世界的に深刻化する中、古くから日本人に親しまれてきたカツオの一本釣りの認証取得は「持続可能な漁業の重要性に対する日本の消費者の認識向上につながる」(MSC本部)と期待を集めている。 今後、同社の一本釣り漁船が漁獲したカツオ製品には、MSCの認証を受けたことを示すラベルを付けて販売することが認められる。消費者がラベルを手掛かりに、資源管理に配慮した製品を選んで買うことで、持続可能な漁業の普及に貢献できる仕組み。 MSCは1997年に創立された第三者機関。世界各国で40を超える漁業が認証を取得しており、市場や消費者の行動を通じた持続可能な漁業の推進策として注目されている。
【減少目立つカツオの漁獲 巻き網の乱獲が原因か 08/11 高知新聞(47ニュースより)】 太平洋にカツオを追って四十年余り。高知県黒潮町の近海一本釣り漁船「第123佐賀明神丸」の主な漁場は常磐・三陸沖。明神正一(みょうじん・まさかつ)漁労長は、この十年でカツオ資源が十分の一ほどに激減したと感じている。 「漁獲量だけを見たら、それほど減ってない。けんど僕ら、船の速度を上げて、レーダーやソナー、魚群探知機の性能も向上させて、少なくなった魚を余計捕る努力をしてきた」 漁獲量の減少がデータに現れたのが、高知県沿岸の小型船による引き縄漁だ。漁師たちによると、土佐沖へのカツオ来遊は数十年前から減り続けているが、近年さらに悪化しているという。 一九九四―二〇〇〇年の同県引き縄船によるカツオ漁獲量の平均は約五百十トン。それが〇一年から〇七年にかけてはわずか三百トン(県水産試験場)に減っていた。 茨城県水産試験場の首席研究員、二平章(にひら・あきら)さんは「南方での各国の巻き網船による過剰漁獲が、黒潮に乗って日本へ北上するカツオの減少を引き起こしている」とみる。 さらに「体長四五センチ以下の小さなカツオが卵を持つようになった」と指摘。「若齢出産は資源減少の兆候だ」と警鐘を鳴らす。 世界的な魚食ブームもあって、日本近海を含む中西部太平洋でのカツオ漁獲量はなお右肩上がりが続く。しかし国は「中西部太平洋のカツオ資源は十分で、まだ捕る努力を増やしても大丈夫」との見解。 国際的な資源管理の必要性を訴える二平さんや、漁師の感覚との隔たりは大きい。(高知新聞社、文と写真・福田仁) × × × カツオ漁獲量 日本近海を含む中西部太平洋では一九五〇年代、年間ほぼ十万トンだった。その後は各国の参入が相次ぎ、右肩上がりで推移。近年は約百五十万トンに達する。世界的には巻き網漁が主流で、日本のさお釣りは衰退が続いている。 【高知新聞】
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