「政治とカネ」問題で「チェンジ」を
「税金でキャバクラ」につづいて、古くて新しい「政治とカネ」の問題が次々出ている。特に、国民の生活第一、ムダ排除と政治の透明性を掲げた民主党の姿は痛々しい。
民主、天下り先から政治資金 08年5団体から776万円 共同9/30
灰色次々 民主の政治資金 産経10/1
鳩山首相関連団体、ビル 格安入居 母親所有、月10万円 朝日10/1
ここはスパッと、3年後と言わず即刻企業団体献金をうけとらない。政党助成金は返上する… 「政治とカネ」問題で「チェンジ」の姿を示し、「自民党とは違う」ということを証明することを国民は望んでいるだろう。
企業献金について時事の記事の中で「政策実現能力のない自民への献金額維持は、株主にも説明しにくい」というものがあった。つまり企業利益のために献金しているのであって、本質は、政治の買収である。献金の増減はそのことをよく示している。
経団連会員の08年献金、民主31%増 自民は初の減少 日経10/1
政党助成金も制定当時、「5割以上税金で賄うような政党は解散すべき」(片山虎之助・自民党元幹事長)との指摘もあったほどで、この際、企業団体献金は禁止、政党助成金は廃止(「民にできることは民に」というなら、当然、官営運営はやめるべき)に踏み切るよう「政治とカネ」の問題で、「チェンジ」を実現したい。
【民主、天下り先から政治資金 08年5団体から776万円 共同9/30】 民主党と党の政治資金団体「国民改革協議会」が、中央官庁からの天下りを受け入れている国所管の五つの業界団体から、献金やパーティー券代計776万円を受けていたことが30日、総務省公表の2008年政治資金収支報告書で分かった。 党側から資金提供を依頼したケースもあり、天下り根絶を打ち出す党の姿勢との整合性が問われそうだ。民主党は「回答内容について検討中なので答えられない」としている。 5団体はいずれも東京の社団法人で、中央官庁出身の常勤役員が計9人いる。 報告書によると、金融庁が所管し、財務省OBが天下る全国信用組合中央協会は昨年7月、国民改革協議会に50万円を献金。関係者は「党側から電話があり、(献金依頼の)文書を持って来た。党の施策を総合的に勘案して献金した」と話す。民主党側への献金は初めてという。 日本船主協会は昨年7月、党のパーティー券36万円分を購入。同協会は所管の国土交通省から1人を役員に受け入れている。関係者は「党と複数の国会議員から依頼された。金額は団体で決めた」としている。 経済産業省と国交省の官僚が役員に天下っている日本自動車工業会は430万円を国民改革協議会に献金。同工業会は「政治姿勢や政策を評価し、業界への理解度から判断した」と話し、08年以前から献金を続けているという。 ほかに金融庁の元官僚が役員を務める全国信用金庫協会は200万円を、国交省などから4人を役員に迎えているタクシー業界の全国乗用自動車連合会は60万円をそれぞれ献金していた。
【灰色次々 民主の政治資金 産経10/1】 総務省が30日に公表した平成20年分の政治資金収支報告書で、職務と密接に関係する公務員からの個人献金など、首をかしげたくなるような民主党議員側への不明朗な政治献金が次々と明らかになった。また貿易会社の会長を兼務していた議員は、政治資金で海外視察を繰り返していた。いずれも国民に誤解を与えかねない政治資金の“グレーゾーン”といえそうなもので、識者らからも問題を指摘する声が相次いでいる。 排除命令を 鳩山由紀夫首相が代表を務める資金管理団体「友愛政経懇話会」は平成20年と19年、公正取引委員会から排除命令を受けた健康食品大手「DHC」(東京)の創業者でもある会長からそれぞれ150万円、計300万円の個人献金を受けていた。 同社は今年2月、体臭を消すとするサプリメントの効果に根拠がないとして、景品表示法違反(優良誤認)で排除命令を受けた。違反と認定された時期は15年5月~20年10月で、献金の時期と一部重複している。 貿易か視察か 内藤正光総務副大臣は、東京都台東区の貿易会社の会長を務めていた19年4月~20年、政治資金で複数回にわたり海外視察。渡航先は中国、香港、シンガポールなどで、自らが代表を務める政党支部の政治資金から支出した。同社は内藤副大臣が中国で培った人脈をもとに、日用雑貨の輸入などを目的として19年4月に設立。設立直前の18年~19年3月にも中国を3回視察し、政党支部から支出していた。 内藤副大臣は同職への就任に伴い、会長を辞任。政治資金オンブズマン共同代表の上脇博之神戸学院大大学院教授(憲法学)は「視察先で経済活動と政治活動がきちんと区別されているかは不透明だ。(企業と政治団体からの)旅費の二重取りという誤解も招きかねない」と話す。 微妙な関係 仙谷由人行政刷新担当相の政治団体「仙谷由人全国後援会」は昨年4月、当時の衆院事務総長から1万円の個人献金を受領。大串博志財務政務官の資金管理団体「大串博志後援会」は同12月、財務省幹部から1万円の個人献金を受けた。 元衆院事務総長は産経新聞の取材に対し、「付き合いだった」とコメント。大串政務官は財務省出身で、「元後輩からの献金」(大串事務所)だったという。 公務員の献金は合法だが、近畿大の石田榮仁郎(ひでじろう)教授(公法学)は「公務員の中立性という側面からみれば、私的活動でも好ましいとはいえない。官僚主導との決別をうたう民主党が、元官僚を候補に選び、官僚から献金を受け取っていることには違和感がある」と指摘する。元官僚が多い民主党の政権下では、元同僚から献金を受けた議員が政務官や副大臣として古巣に戻るという、同様のケースが相次ぐ可能性もある。 鳩山事務所の話「政治資金規正法にのっとったものと理解している」 内藤事務所の話「経済活動と政治活動はしっかり分けている」
【鳩山首相関連団体、ビル格安入居 母親所有、月10万円 朝日10/1】
鳩山由紀夫首相の関連政治団体が、首相の母の鳩山安子さん(87)が所有する北海道室蘭市内のビル1棟を、相場の5分の1以下となる月10万円の賃料で借りていたことが分かった。朝日新聞の取材では、相場との差額は少なくとも年間約600万円に上る。差額は寄付として政治資金収支報告書に記載する必要があるが、同団体は9月30日までに公表された08年分の報告書に記載していない。
ビルは、首相の政策秘書が代表を務める政治団体「北海道友愛政経懇話会」が賃借している。08年までの3年間で安子さんから同会への寄付はないが、一つの政治団体に対する個人献金は年間150万円に限られており、差額の賃料はこの制限を超える。首相の政治活動を支援する母の政治献金の処理をめぐり、今後、波紋が広がりそうだ。
朝日新聞の取材に、北海道友愛政経懇話会の会計責任者は「ビルや敷地全体をうちが使っており、賃料は月10万円を払っている。入居している政治団体は他にもあるが家賃を負担していない」としている。鳩山事務所は文書で「室蘭市の事務所については、すべて政治資金規正法にのっとった収支報告書の通りです。家賃は適正な価格と認識しており、ご指摘にはあたらないと考えます」と回答した。
問題のビルは、94年に室蘭市内に新築された鉄筋コンクリート3階建て。20台分の駐車スペースを含む約1500平方メートルの土地に立ち、延べ床面積は計約880平方メートル。この土地、建物とも安子さん個人の所有となっている。
このビルを借りている同懇話会では、会計責任者の私設秘書と職員2人が常勤。首相の地元選挙区における活動拠点となっている。首相が代表を務める政党支部「民主党北海道第9区総支部」もビル内に机があるが、拠点の事務所は苫小牧市にある。
同懇話会によると、このビルの賃料は月10万円。だが、室蘭市内の四つの不動産業者によると、付近の貸事務所の賃料相場は坪約2千~5千円になるという。坪約2千円の試算では、ビルと駐車場を合わせて月約60万円、年間約720万円になり、実際の賃料との差額は約600万円に上った。
政治資金規正法では、賃借料と相場価格との差は、「財産上の利益」を受けたとして寄付扱いになり、収支報告書への記載が定められている。
一方、安子さんは、同懇話会以外の首相の資金管理団体など複数の団体に個人献金しており、08、07年は少なくともそれぞれに150万円、06年は計300万円。
総務省政治資金課は「事務所の賃料が社会通念に照らし相場より安ければ、差額分を貸主からの寄付相当分として、収支報告書に記載する必要がある」としている。
政治資金規正法に詳しい日本大学の岩井奉信教授(政治学)は、「母親からとはいえ周辺相場と比べて妥当な額を払うべきだ。不当に安ければ寄付とみなされる。なぜ安く済むのか、首相には説明責任がある」と話している。(釆沢嘉高、西川圭介、香川直樹)
【経団連会員の08年献金、民主31%増 自民は初の減少 日経10/1】 日本経団連が30日まとめた2008年の会員分の献金動向によると、民主党分は前年より31%増の1億900万円となる一方、自民党分は7.2%減の26億9900万円だった。政権交代を果たした民主党は企業献金に頼らない姿勢を打ち出しているほか、下野した自民党分の減額が見込まれ、今後、献金額は減少傾向をたどる公算が大きい。 全体額は前年比6%減の28億1000万円。経団連が03年に献金を再開して以来、民主党分が初めて1億円を超える一方、自民党分は初の減額となった。経団連は「高止まりしていた自民党への献金は昨秋来の景気悪化で減少した可能性がある」という。献金した企業数は50社減った。 経団連は自民、民主両党への「通信簿」となる政策評価を示し、会員企業・団体に献金の目安を提供している。08年は自民党が最高評価「A」を前年よりも1つ増やし、民主党が最低評価に近い「D」を2つ増やした。実際の献金は辛口の採点を付けた民主党分が増える「ねじれ現象」となった。経団連は「政策評価は単なる参考材料にすぎない」としている。
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