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概算要求、そして憲法9条と25条

 マニフェスト実現に6.5兆円、税収減が6兆円の見通し・・12-13兆円をどう手当てするか
社説:95兆円予算要求 ムダ遣い根絶の戦略を 毎日10/17
概算要求―公約の優先順位を見直せ 朝日社説10/17
概算要求再提出 財源の手当て欠く水膨れ予算 読売社説10/17
社説 首相は予算改革への期待を裏切るな 日経10/16
 これから査定がはじまり、どんな格好でまとまりがつくか・・・ まとまりをつけて行く方向は、9条と25条以外にないだろうと思うのだが・・・

 財源では、オバマ大統領も踏み出した所得再分配機能の強化・・つまり大企業・大資産家優遇税制の是正、そして軍事費削減に踏み込まない限り展望が見えたいのではないか。その声が聞こえてこない。
 
 軍事費では、民主党も批判してきた「思いやり予算」もそのままで手がつけられてない。
 今の防衛予算の基本・・・ブッシュ時代の一国覇権主義、先制攻撃戦略にもとづいた05年の日米合意「2+2」が基本となっているが、そもそもこの戦略が破綻している。アメリカは一国覇権主義を撤回し、「戦争をしない」という今やユーラシア大陸にまで広がった東南アジア友好条約に加盟。この体制は世界人口の6-7割に達し、また、核廃絶も宣言した。
在日米軍再編計画にかかる3兆円も含め、一から検討すべき時だろう。

 財源問題では、一番気になるのは「新自由主義的な地方分権改革」。民主党の財源案で一番大きい項目は、国の基準をなくし「一括交付金化」することで、4.3兆円を作り出すというもの。
 
 この点について、先日、来高した湯浅誠氏も懸念を表明している。
 朝日新聞「新内閣への注文」 9/18
「民主党の政策で一番違和感があるのは地方分権だ。地方間格差の是正を十分議論せずに地方分権を進めていけば、国民の暮らしは壊れる。たとえば就学援助は、小泉政権の三位一体改革で地方に財源移譲された結果、財政の厳しい自治体ではどんどん減らされてしまった。国民の最低限の生活を保障する「ナショナムミニマム」については国が責任を持ち、それ以上の上乗せ部分を地方が独自にやる。中央と地方の関係はそういうかたちにしていくべきで、ナショナルミニマムを崩壊させるような地方分権はすべきでない。」

 また、所得再配分機能の強化をについても
「子ども手当も高速道路無料化も、所得制限をかけていないので、一つ間違えればバラマキになりかねない。
もうこの国では階層がはっきりと分かれてしまっていることを認識し、まず低所得層の暮らしを重点的に立て直す政策を考えるべきだ。ある水準以上の所得の人たちからもう少し余分にもらって、低所得者の生活が一息つけるようにする。もちろん全体のパイが拡大するのにこしたことはないが、現状では所得再分配機能を高めるしかない。」

 例えば、子ども手当ての財源に扶養控除を無くした増税分をあてるのは、生計費非課税の原則、憲法25条に反するものであり、所得再配分機能の強化という視点が貫かれていない。
 今の貧困の克服と、高速道路無料化・暫定税率廃止との優先順位はどうなのか・・・

 もともと「構造改革」路線の中で、国のあり方を変える要の役割が「地方分権改革」である。ナショナルミニマムの破壊、地方受益者負担主義の徹底、そして中央政府は、九条改悪と結びついた「強い国家」づくりに専念する。
 
 やはり、9条と25条・・・ ここが予算を見る上でのカギとなる。


社説:95兆円予算要求 ムダ遣い根絶の戦略を 毎日10/17
 来年度予算は、政権交代の結果、国やくらしがどう変わったか(あるいは変わらなかったか)を国民が最初に実感する予算になる。
 その出発点となる各省庁の概算要求が出そろった。総額は95兆円超と過去最大の規模に膨らんだ。
 心配が現実になった格好だ。
 子ども手当や公立高校の実質無償化など民主党が公約した政策の費用を盛り込むため、増額が懸念されていた。鳩山由紀夫首相が政権公約関連以外の歳出について、今年度当初予算以下に抑えるよう指示していたが、「無駄を削れ」「不要不急は後回し」の号令だけで歳出を削り込むことにはやはり無理があった。鳩山政権による初の予算にどんな特色を持たせるのか、何を基準に政策の優先順位を決めるのか、明確な基本方針や具体的な目標が示されなかったからである。
 もちろん、査定作業はこれからだ。行政刷新会議の腕の見せどころといってよい。ところが政権の大きな方針作りをする場であるはずの国家戦略局(室)がまだ機能していない。何よりそこが気になる。
 概算要求段階で歳出が膨らんだ分、削り込み作業は難航が予想される。早急に戦略室の体制を固めながら、わかりやすい指針を作ることである。大きな方針、戦略を詰めずに無駄の削減を頑張ろうとしても、結局、財務省頼みの査定になりかねない。政権が掲げる「政治主導」は予算1号から頓挫してしまう。
 人気取りの歳出や減税を先行させ、痛みを伴う改革を先送りするようなことにならないよう、責任ある予算編成を行ってもらいたい。
 次に気になるのは、早くも赤字国債の増発論が浮上していることだ。赤字国債は次の世代にツケを回すものである。鳩山首相はこれまで赤字国債を増やさないと述べてきたが、税収の落ち込みを理由に増発の可能性に言及した。その後、増発に世論の反対が強いなら公約した政策を見送ることもあり得ると修正した。
 しかし、赤字国債か公約の見直しかという議論ではないはずだ。衆院選中から財源の不安は再三指摘されていたが、民主党は「予算の組み替えや削減で捻出(ねんしゅつ)できる」と説明してきたではないか。「できませんでした」では済まされない話だ。
 民主党の政権公約には、一般会計だけでなく特別会計も合わせ「国の総予算を徹底的に効率化。ムダ遣いを根絶」とある。戦略室を司令塔に特会の見直しを急がねばならない。
 予算編成が概算要求段階からこれほど注目されたことがあっただろうか。国がよい方向に動き出したと実感できる予算を国民は期待しているのである。

概算要求―公約の優先順位を見直せ 朝日社説10/17  鳩山政権にとって来年度の予算編成は重大な関門だ。自公政権時代の予算のあり方を根本的に変革するための試練が待ち受ける。各省の概算要求がきのう出そろい、新政権の真価がいよいよ問われる。  鳩山由紀夫首相は「要求大臣でなく査定大臣に」といい、概算要求の総額を今年度当初予算の88.5兆円以下に抑えるよう指示していたが、ふたを開ければ95兆円にものぼった。  政権公約に掲げた新政策を実現するのに必要な金額を各省が盛り込んだ結果、予想以上に膨らんだ。  一方で各省とも大臣、副大臣、政務官の政務三役を中心にムダ削減に取り組んできた。麻生政権が決めた1次補正予算を見直す作業では、3兆円近い財源を確保する成果を上げた。  国土交通省などが要求した来年度の公共事業費は前年度の実績より15%も減った。自公政権ではありえなかった大胆さだ。それでも公約実現に向けて積み上がった要求額をまかなうことができなかった。  とはいえ、政権交代からまだ1カ月。新政権は、要求額を一律に抑える自民党政権時代のシーリング(概算要求基準)方式を廃止し、官僚依存から脱して新たな編成手法に挑んだ。まずは順調な滑り出しといえる。  問題は、要求額を年末の政府案決定までにどう絞り込むかだ。未曽有の経済危機で法人税が大幅に減り、歳入の前提は大きく崩れた。46兆円が見込まれた今年度税収は40兆円を割り込みそうだ。来年度も深刻な歳入不足を覚悟しなければならない。  この状況を踏まえ、鳩山首相は「赤字国債は本来なら発行すべきでないが、税収の落ち込み具合を勘案する必要がある」と、国債増発の封印を解く可能性を示唆した。  経済危機で傷んでいる日本経済を政府が安全網整備などで下支えしていくことは欠かせない。それを考えれば、いま引き締めの方向に転じるわけにはいくまい。国債増発も一時的にはやむをえないだろう。  だが、国債をいくらでも増発していいわけではない。だからこそ鳩山政権は大局的判断に立って、政権公約の優先順位を洗い直すべきだ。  たとえば高速道路の無料化とガソリン税などの暫定税率の廃止は温室効果ガスを25%削減するという新政権の目標と矛盾する。暫定税率廃止では税収が1.7兆円も減る。これらはいったん白紙に戻したらどうか。  そのためには、多くの政権公約の実現に向けた4年間の工程表も改訂する必要がある。同時に、将来の環境税導入や消費増税など中長期をにらんだ税財政改革の方針も示してほしい。  政治主導の本領発揮を、そうしたところでも見たい。


概算要求再提出 財源の手当て欠く水膨れ予算 読売社説10/17
 要求は大きく膨らむ一方で財源不足は深刻だ。これでは、財政赤字が拡大するばかりである。
 各府省が来年度予算の概算要求を再提出した。麻生内閣末期の8月末にいったん提出されたが、鳩山首相が出し直しを指示していた。
 
◆歯止めきかず95兆円に◆
 要求額は95兆円と、今年度当初予算を6・5兆円上回って、過去最大となった。
 概算要求が膨らんだのは、従来の要求基準(シーリング)をなくし、衆院選の政権公約(マニフェスト)で掲げた政策の実現を目指して費用を盛り込んだためだ。
 子ども手当の半額支給(2・3兆円)や高校授業料の実質無償化(4500億円)、高速道路の一部無料化(6000億円)など、ずらりと並んでいる。
 鳩山内閣は、これら施策について「最優先で実行する」としている。だが、あまりに費用がかかり過ぎるといった批判は根強い。
 所得制限をつけず、高額な子ども手当を一律に支給すべきなのか。高速道路の無料化は、激しい渋滞を引き起こし地球温暖化対策にも逆行しないか――。こんな指摘が聞こえてくる。
 政権公約にあるからといって、国民的合意を得ないまま強行するのは行き過ぎだ。鳩山首相は公約の撤回や先送りも含め、今後の予算編成に臨むべきである。
 政権公約に関連しない要求を圧縮できなかったことも、概算要求が増えた要因だ。藤井財務相は、従来型の施策については減額を求めていたが、公共事業などを除いて守られなかった。
 各府省の要求には、現時点では金額を明記せず、年末までに示す「事項要求」が多く含まれている。地方交付税の増額に関する総務省の要求などで、後々予算を膨らませることは必至だ。
 行政刷新会議と財務省は、厳しく査定しなければならない。
 多すぎる予算の削減と並んで難題なのは財源の確保である。
 今年度予算では46兆円の税収を見込んだが、景気低迷で、5~6兆円の減収になりそうだ。来年度はさらに落ち込み、40兆円を割り込むとの見方もある。

 ◆積み上がる国債発行額◆
 そうなると国債に依存せざるを得なくなる。今年度の場合、当初予算で33兆円だった発行額は、補正後、44兆円に膨れあがった。
 ところが、来年度はこれで済みそうにない。仮に税収が40兆円にとどまり、概算要求通り歳出が95兆円になったとすると、一定の税外収入などを見込んでも、国債の発行額は40兆円台後半になる可能性が高い。
 鳩山首相は財政規律を守り、国債発行を抑制するとしていたが、極めて困難な情勢だ。財源確保を後回しにしたツケといえる。
 国債発行額がこれ以上増えるとどんなことが起きるか。国債の信用が揺らぎ、市場で売り込まれて金利が上昇する恐れがある。
 その結果利払いが増え、ただでさえ苦しい財政は、さらに悪化しよう。そうした事態を避けるためにも財源の確保が肝要だ。

 ◆安定財源確保に努めよ◆
 今年度の補正予算の一部を執行停止にするという試みは、2・9兆円で決着した。無駄にメスを入れ、来年度の財源にするという狙い自体は理解できる。
 しかし、ここに来て、雇用対策を中心に、第2次補正予算を年度内に編成すべきだとの声が高まってきた。その場合、2・9兆円はその財源に回すという。
 そうなると、来年度予算には使えない。鳩山内閣は新たな財源探しを迫られる。
 今後、鳩山内閣は、来年度ばかりでなく、中長期的な安定財源の確保に努めなければなるまい。
 まず、政権公約で打ち出したガソリン税などの暫定税率の廃止は撤回すべきだ。国と地方を合わせ、年2・5兆円に及ぶ確実な税収を手放す手はない。
 安定財源といえば、何と言っても消費税である。増え続ける社会保障費を賄うには、国民が広く負担する消費税率の引き上げしかないことは明らかだ。
 景気の低迷で、今すぐ引き上げる環境にはないが、景気回復後にすぐ引き上げられるよう、今から議論しておく必要がある。
 予算編成や経済財政運営の基本方針を示すべき国家戦略室の影が薄い。菅国家戦略相は、新たな財政再建の目標は当面作成しないとの考え方を示した。
 これはおかしい。概算要求の膨張も、財政再建の方針を明示していないことが一因といえる。
 麻生内閣は、2020年代初めに国と地方の債務残高を、国内総生産(GDP)比で引き下げるとの目標を立てていた。
 国家戦略室主導で新しい目標を作るなど、国民に財政再建の方向を示すのが政治の責任だ。

社説 首相は予算改革への期待を裏切るな 日経10/16  鳩山由紀夫内閣の2010年度予算編成に向け、各省庁が概算要求を再提出した。一般会計の要求総額は90兆円を上回る過去最大規模となる。衆院選マニフェスト(政権公約)で掲げた政策に加え、社会保障などで公約外の要求が積み上がった。  「鳩山予算」に期待されるのは、自民党を軸とした政権のもとで旧態依然だった利権構造を変え、経済成長や生活の充実につながる予算に組み替えることである。概算要求を、こうした期待に十分応える予算に仕上げていく必要がある。  新たな予算編成方針は、子ども手当など10年度実施の公約分を除き、09年度の当初予算を下回る規模の要求を出すよう各閣僚に求めていた。新たな道路建設といった公共事業の抑制など、努力の跡は見える。だが要求には懸念すべき材料も含まれている。  マニフェストではもっと後に実施する予定になっていた項目を来年度要求に積み上げたり、公約になかった歳出を盛り込んだりした例が散見される。  11年度の本格導入を予定した農家向け戸別所得補償で、農水省はコメ農家に限り10年度から一律で先行実施する追加歳出を盛り込んだ。これは来年の参院選向けの「政治加算」そのものではないか。  厚生労働省も中小企業向け健康保険の保険料上昇を避ける国庫負担増額など、公約にない要求を加えた。社会保障の予算は聖域扱いなのか。  行政刷新会議などの査定作業ではこうした要求が妥当かどうかも吟味する必要がある。予算改革への期待を裏切らないよう、厳しく、透明な手順で要求を絞り込んでほしい。  景気低迷で一般会計の税収は09年度予算の46兆円から40兆円前後に落ち込みかねない。10年度もガソリン税の暫定税率廃止などが減収要因に加わる。景気が再び二番底に陥るような場合には、減収を補う国債発行や、公共事業の実施繰り上げといった、財政の一時的な対応も必要になるだろう。  鳩山首相は09年度の2次補正予算を来年度予算と一体で組む可能性も示唆した。経済の変化に応じた柔軟な政策対応は大切だ。その場合も、効果の高い内容を厳選すべきだ。  ただ、恒久的な支出を伴う政策を実施する時には、安定した財源を確保するのが筋であり、安易な国債発行に頼ってはならない。首相は国債増発に対する国民の批判が強い場合、マニフェストに掲げた政策の実施を見直す可能性を明らかにした。当然のことだ。

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