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「地方主権」は連邦制、道州制に行き着く

全国町村会臨時総会(平成21年7月30日)での大森彌氏の「第29次地方制度調査会の答申をよむ」が掲載されている。
「町村週報9月28日号」
氏は「道州制で日本の地方自治が良くなることはない」と阻止の立場でこれまでも活動してきたが講演の中で、「民主党の地域主権は必ず連邦制になる」「将来的には道州制ということを言ってくるでしょう」「主要政党の間に道州制についての意見の対立がなくなるという、非常に心配な状況が出てくる」と語っている。

 小泉構造改革が選挙でノーの審判がくだされたのに市場化、規制緩和を土台とした「地方分権改革」だけは、民主党の「国基準の撤廃、一括交付金化」のスタンスとあいまって、いっそう拍車がかかりすすめられようとしている。
 ダムへの固執や各地の大型開発、景観権について広島県の上訴、大阪府の府庁移転問題 … 知事や首長が要望する「地域主権」「地方分権」が何をめざしているのか、よくよく考える必要がある。

【第29次地方制度調査会の答申をよむ】 東京大学名誉教授 大 森  彌  ◆「平成の大合併」には終息宣言 今回の第29 次地方制度調査会の答申では、1999年以降の合併推進運動、これは国が合併についての方針を定め、都道府県が構想を練って、強力に合併を進めるというやり方のことだと理解できますが、この合併推進運動を一区切りするということです。いわゆる「平成の大合併」の終息宣言だと思います。  その背景のひとつは、市町村合併が地域社会に大きなダメージを与えたことについて、総務省も自民党もある程度分かったということであろうと思います。2001年の「骨太の方針 第1弾」から始まった小泉構造改革がいろいろと批判されていますが、市町村合併もこの改革の中で起こったことですので、小泉構造改革が終息すれば、反省、見直しが行われてしかるべきだということでもあるのです。  日本列島に存在している市町村の具体的な姿を見ると、これを全部一括りにして合併を強行することなど不可能なのです。それは全国の地域を歩いている人間であればすぐに分かることです。したがって、さまざまなかたちの市町村が残ることを前提にして、我が国の地方自治のあり方をどのように考えるかという以外にはないのです。  道州制の導入について私は反対の立場をとっています。道州制で日本の地方自治が良くなることはない、という確信を持っています。何とかしてこれを阻止したいと考えています。道州制について、民主党はどのように考えているのでしょうか。民主党では、玄葉光一郎さんが委員長の分権調査会が分権改革や地方自治に関する検討をしています。小沢一郎代表のときは、政権をとった後、当面は、第二次の平成の合併を進めて市町村を700〜800に統合し、将来は、全国の市町村を300の基礎自治体(市)に仕切り直す、国と基礎自治体の間に位置する都道府県は廃止するという構想だったのです。中抜きですから、道州制もやらないということになっていました。  この構想は、「地域主権」の実現のため基礎自治体を強化していこうという案なのですが、規模拡大を図るために全国を小選挙区と同じ数の300程度の基礎自治体にまとめるということは、小規模な市も町村も無くすという話になるのです。これは全く容認できない案でして、市町村合併を終わらせないだけではなく、町村を皆無にする考え方ではないかと、私は強く批判しましたし、全国町村会も反論をしてきました。  しかし、代表が鳩山さんに代わってから、民主党の構想は修正され、基礎自治体を強化していく考えには変わりはないのですが、数値目標を全部落とし、合併を強制しないと明言しています。道州制はどうするのですかという問に対して、道州制は将来のことで、当面は現行の都道府県を中心に運営するという回答でした。しかも、自治体の自主性を尊重すると言っていますから、民主党の考えは、私の説に近づいたということになります。地方自治の再編に関していえば民主党のマニフェストは穏やかになったと思いますが、「地域主権」を主張していますから、将来、道州制の検討を行うのではないか、その場合、小規模な市町村をどう扱うのか、注意深く対応していく必要があるのではないかと思います。

◆第29次地制調答申での路線変更
 第29次地制調の答申の話に戻しますと、先程言いましたように「平成の大合併」を終息させるということは、実は第29次地制調の第1回専門小委員会でほぼ決まっていました。当初、総務省の事務局から提出された資料の中には、「更なる市町村合併を含む基礎自治体のあり方」という言い方があり、この「更なる」が第1回専門小委員会で大問題になり、早々に「更なる」という言葉を削除しています。したがって出発の時点から「平成の大合併」はこれ以上やらないということの合意がほぼできていたと思います。それならばそれで「一件落着」ということですが、そうばかりにはなっていません。もう少し細かく読み解く必要があるのです。
 私は、今回の答申に至った経緯を2001年の「骨太の方針 第1弾」を出発点に考えるべきであると見ています。実は、当時から、市町村合併をやっても小規模町村は残るだろうと考えられていたのです。その証拠に、「骨太の方針 第1弾」には、「自立する自治体」という見出しの下で、「例えば、30万以上の自治体には一層の仕事と責任を付与、小規模町村の場合は仕事と責任を小さくし、都道府県などが肩代わり」と書き込まれていたのです。
 これを受けたのが第27次地方制度調査会における「西尾私案」でした。分権の時代であるにもかかわらず、市町村の将来に関わることについて市町村の皆さん方の意見を全く聞かないで、国が勝手に決めようという話です。ご案内のとおり、全国町村会は、山本会長を先頭にこの案に猛烈に反対しまして、結局、「西尾私案」は実現しませんでした。
 そして、今回の答申により、「西尾私案」は完全に潰えたと考えて間違いありませんので、「骨太の方針」の呪縛に悩まされることはなくなったと思います。「西尾私案」は、小規模な町村に関して、これまでとは違った事務配分の特例制度を導入するというもので、第27次地制調の答申では「更に検討する必要がある」という扱いになっていましたが、これが、一応白紙に戻ったと考えられます。
 どうしてそう解釈できるかというと、第29次地制調答申をよく読むと一種の路線の変更が行われているからなのです。「骨太の方針 第1弾」では、市町村の再編に関しては、合併と広域行政の二つが書かれていたのですが、2002年の「骨太の方針 第2弾」で合併一本槍に変わるのです。これを受けたのが第27次地制調であり、そこで2005年4月以降の「合併新法」のための議論が行われたのです。 実は、このときに、総務省は、市町村についての見方を変えました。法律的には我が国に「基礎自治体」という言い方はありません。昭和31年の地方自治法改正では、都道府県を「広域の地方公共団体」と捉え、この都道府県の中に包括される市町村を「基礎的な地方公共団体」と呼びました。したがって法律用語として「基礎自治体」という言い方はないのです。ところが第27次地制調は、従来の市町村のとらえ方を、明確に分権時代の市町村は「基礎自治体」たるべきであると考え、いわば、あるべき姿を描いたのです。
 私の見解では、このときに総務省は地方自治法第1条の解釈を変えたのでないかと思います。第1条の2は「地方公共団体は、住民の福祉の増進を図ることを基本として、地域における行政を自主的かつ総合的に実施する役割を広く担うものとする。」となっています。通常の解釈では、「自主的」というのは地域のニーズに応じて市町村が自分で政策を考え、決定・実施することを、「総合的」というのは縦割りに対する概念で、できるだけ地域を基盤にして施策を横に繋いでいこう、その方が、無駄が少なくなるし、効果的になるという意味です。
 総務省は、この「自主的」と「総合的」を読み替えたのだと思います。「総合行政主体」と捉え直した。およそ「基礎自治体」としての市町村というならば、一定の仕事を全部自分でできるような行財政体制があってしかるべきである、そのための専門職員も必要である、しかもその仕事を自分の区域の中でほぼ完結できてはじめて「基礎自治体」と言い得る、それが、「総合行政主体」のイメージになる。こうした「基礎自治体」像を描いて現実を見ると小規模町村はそれに合っていないではないか、合っていないから、行財政基盤を強化するために合併せよ、という論理になるのです。
 これが2005年の「合併新法」に表れたのです。来年3月末に切れる「合併新法」は合併の目的規定を変えています。それまでは、合併は市町村の区域を超える広域化の要請に応じるためのものでした。それが、「市町村の規
模の適正化」を図り、「合併市町村が地域における行政を自主的かつ総合的に実施する役割を広く担うことができるようにすることを目的にする」と変えられているのです。これは見過ごせない変更です。
 もし、この考えを突き進めると、合併を終わらせることができません。あるべき「基礎自治体」の姿を描いて、一定の仕事は全部自分たちでできる体制でなければダメだと考えているかぎり、必ず小規模町は無理だろうとなりますから、合併は終わらせてはならないということになります。

◆全国町村会が答申案を修正
いくらそうは言っても合併できないところ、合併しないところはどうするのかというと、これは「基礎自治体」としての規格に合わないから別扱いにするほかないだろう、ということになるのです。この点について、今回の第29次地制調答申の読み方が重要になるのです。
 答申を素直に読むと内容が矛盾していまして、一方では、第27次地制調答申で打ち出された「総合行政主体としての基礎自治体」の追求を変えておらず、しかし、他方では、10年近く続けてきた合併推進運動には一区切りつけたいということになっている。この狭間の中で今回の答申が打ち出した解決策は、今までの合併一本槍は取り下げて、市町村が今後どうやって仕事を処理すればいいかという立場から、広域連携の方策もあるのではないか、ということになった。つまり「骨太の方針 第1弾」の時に戻ったわけです。それは、これ以上の市町村合併は無理だと判断したからなのですが、他方で「基礎自治体、総合行政主体」のイメージは持ち続けていますから、完全に合併は止められない。ならばどうするかというと、今後も自主的に合併をやろうというところに対しては、合併の阻害要因を取り除く程度の合併特例法は改めて作ろうということになる。そして、合併ができないところについては、今後は市町村同士の、あるいは市町村と都道府県との広域連携の仕組みがあってもいいのではないかと答申には書いてあります。さらに定住自立圏構想は新しい広域連携の姿であるとも言っています。
 したがって広域連携のあり方については、現在の地方自治法上、使い勝手が悪ければ法律を改正してやりやすくしてあげよう、というように選択肢を増やしています。その上で第29次地制調専門小委員会の議論の中では、もう一つ選択肢が出てきました。この選択肢の扱い方について、全国町村会は会長をはじめ事務総長以下一丸となって、専門小委員長に意見書を繰り返し出すなど相当強い働きかけをしました。その結果、総務省の事務局が書いた答申案を全国町村会が修正させるという異例の結果になりました。その内容について簡単に解説いたします。
 通常、専門小委員会でとりまとめられた案は、親委員会に出してそのまま承認されるものですが、今回はそうはならなかった。2009年5月26日の専門小委員会でまとめられた答申案は、6月16日の本答申に至る間に一部重要な変更が行われたのです。変えさせたのが全国町村会です。 次の資料をご覧下さい。

【5月26日・専門小委員会答申案より抜粋】
 こうした課題に対応する見地からは、市町村合併による行財政基盤の強化、また周辺市町村との広域連携による方法に加え、小規模市町村に対する新たな都道府県の補完のあり方について検討を行うことが適当である。
 具体的には、一定の人口未満の小規模市町村は、自らの判断により、都道府県の関わる手続きを経て、法令上義務付けられた事務の中で事務処理体制等から見て小規模市町村が自ら実施することが困難と考えられる一定の範囲の事務を処理しないことができることとし、当該事務については、適切な財政措置の下に都道府県が処理することとする新たな仕組みについて多角的に検討を進める必要がある。

【6月16日・本答申より抜粋(全国町村会修正案)】
将来にわたってこのような小規模市町村の事務処理体制を整備していくためには、市町村合併による行財政基盤の強化、また、周辺市町村との様々な形態の活用による広域連携の方法に加え、なお、これらによっては必要な行政サービスを安定的に提供することが困難と考えられる小規模市町村があればその選択により、法令上義務付けられた事務の一部を都道府県が代わって処理することも考えられる。
 しかしながら、こうした方策については、様々な論点や是非についての考え方があり、また、地域の実情も多様であること等から、関係者と十分な意見調整を図りつつ、多角的に検討がなされる必要がある。

◆今後の町村にとっての大きな課題
 ここでいう小規模市町村の「小規模」の定義ですが、人口ではラインを引きにくいのですが、それ以外の要素ではとても定義ができないので、総務省は人口でいくしかないと考えています。
例えば、よく言及される小規模市町村を人口1万未満にした場合、どういう扱い方をするかということですが、そう簡単にすべての1万未満の市町村を同じように扱うことはできません。なお小規模市町村と書かれていますが、人口1万未満の市は北海道歌志内市しかありませんので、基本的には「小規模」とは町村のことを指しています。 総務省の見方では、小規模町村は行政体制の整備も満足にできておらず、特に法的に義務づけている保健や福祉の領域の業務の処理は困難になっているはずであるというのです。後期高齢者医療制度は広域連合でやっていますが、国民健康保険も介護保険も、障害者自立支援の仕事も大変ですし、消防・救急は単独ではとてもできない、消費者行政の充実を図るために相談員を養成して対応するというような仕事は小規模町村には無理ではないのか、ということになるのです。だから、小規模町村については「配慮」してあげたらということで出てきたのが次のような案です。
 現在、個別法によって市町村に義務づけている一定範囲の事務を解除する、町村が実施困難と認める事務を返上していいことにしようと。現行制度では、この事務を都道府県が直ちに肩代わりする訳にはいかないから、一定の事務の範囲というものを決めて、それに関わる仕事については都道府県に法令で義務づけ直す仕組みを作って、小規模市町村から返上したいと手が挙がれば都道府県にそれをさせればいいではないかという案なのです。都道府県による新たな補完の仕組みです。総務省はこの案を第29次地制調の答申に盛り込みたいと考えていたのです。
 それが5月26日の専門小委員会の答申案なのです。それを全国町村会が本答申のように修正させたということです。今回の件で、全国町村会は最後の段階で原案を修正させたという点では「強かった」と思っています。小規模町村に関する方策については、今後、少なくとも当事者である全国町村会の意見を聞くことなしに国が制度設計をやってはいけないという約束を答申に書かせたからです。
 しかし、これを別な角度から見ると、全国町村会がこれほどの修正をさせたのですから、今度は町村の皆様方が、今後自分たちがどうしたいのか、国にどういう支援を求めていくのか、自分たちにとってどういう制度が望ましいのかを自ら考えざるを得なくなったのですね。そういう課題を自らに課したのです。私どもの「道州制と町村に関する研究会」もお手伝いしましたから、私自身も、この課題の解決に向かって微力ながら努力したいと思っています。全国町村会の方から新しい提案をすることが求められます。そうしなければ国は改めて制度設計をすることになるでしょう。一応、ホッと一息をつけたところですが、今後この問題にどのように対応していくかという大きな課題を抱え込んだということなのです。
 次の地方制度調査会は第30次となるわけですけれど、人選と諮問内容は政権がどうなるかによります。特に、この小規模町村の扱いについてどうなるかということについて、私は直ちに制度設計に入ることはないと考えています。国と地方による意見調整もしなくてはなりません。できるだけ早い時期に、全国のすべての町村の実態というものを把握する必要があると思います。全町村の悉皆調査をさせていただき、町村の皆様方が本当は何を願っているのか、どういうふうにしたいのかということについて、実態を踏まえたご意見を集約していかないといけない、そうしないと今後の大きな動きには備えられないのではないかと思います。現在町村が義務づけられている仕事の実施が本当に無理ならば、どうすればいいかということについて考えていかなければなりません。その上で、町村側が自分たちに必要な制度を構想していくべきです。今後の事務処理体制に関しては、さまざま考え方があってしかるべきではないかと思います。

◆道州制論議には引き続き警戒を
 最後に、民主党がマニフェストに掲げた「地域主権」とはどういう考え方かということですが、「霞が関に支配し続けられてきた自治体は、地域のことを地域で決める主権を回復する」と言っています。つまり、明治以来の国民国家のあり方について相当に変えるという主張です。「地域主権」の地域と言えば、日本国土のあるどこかの区域のことを意味しますから、その区域の単位に主権を与えるといえば必ず連邦制になるのです。そうすると、現行の単一主権制ではなくなりますが、私は明治以来の国民国家のかたちを崩すということは良くないと思っています。そんなことになれば日本の力は弱まり、国際的には笑いものになると思います。日本のように小さくて資源のない国を、連邦制のように分割してどうしようというのでしょうか。
 さすがに連邦制とはいっていませんが、「限りなく連邦制に近い道州制」を導入しようというのが自民党の案です。自民党のマニフェストでは、道州制の基本法を制定するために内閣に検討機関を設置し、できるだけ早い時期に道州制へ移行すると書かれています。この自民党案も結局のところ市町村を人口30万以上に集約する、少なくとも10万以上にするとなっています。
つまり、道州制を断固やり抜こうとすると必ずもう一回市町村の大合併をやることになるのです。こんなに地域を疲弊させてきた合併をもう一回やって道州制を進めるというのでしょうか。道州制で本当に地域の活性化が図れるのでしょうか。どうしてそんな幻想をお持ちになるのですかと強く言いたいと思います。
 民主党は「基礎自治体300案」を放棄しましたが、「地域主権」論ですから、将来的には道州制ということを言ってくるでしょう。ということは、今回の衆議院選挙の結果がどうなろうと、主要政党の間に道州制についての意見の対立がなくなるという、非常に心配な状況が出てくるのです。
 以上のことを念頭におくと、できるだけ早い時期に全国の町村の皆様方が、自分たちはこういう国のかたちで、こういう地方自治の仕組みでやりたいと、農山漁村をどうやったら守れるかということを含めまして検討していただいて、その主張を打ち出しておく必要があるのです。そうしなければもう一回大きな渦の中に巻き込まれて、今回の「平成の大合併」以上のひどい始末になります。将来に再び暗雲がかかり続けているということです。
 もともと私は現地・現場のことを考えながら、着実に改善・改革を進めるべきだという現実的な立場に立っています。その点でも道州制は途轍もない大きな変革になります。私は守旧派といわれても、今は都道府県を大事に扱うべきだと主張しています。なぜかというと2000年4月の地方分権一括法の施行以来、集権体質が強かった都道府県が市町村とともにあるような広域自治体へ変わっていく可能性が出てきたからです。残念ながら、「平成の大合併」では、都道府県のほとんどは国に追随しました。都道府県はどんなことがあっても都道府県の中にある市町村を大事にし、市町村と共にものを考えて、共通の悩みを悩み、国に向かってどうしたらいいかということを主張していく存在になっていくべきなのです。
 そのためには、今後、都道府県の人たちとも仲良くして、将来の町村のあり方について都道府県と一緒に検討する、その結果を国に持っていくということが是非とも必要になるのではないでしょうか。町村の皆様方が都道府県と対等の立場に立ちながら、都道府県とともにあるような地域のあり方を探っていただき、同時に町村の意向を伝えていただくという、非常に大事な時期を迎えることになります。共に頑張っていきたいと思います。ありがとうございました。

大森 彌(おおもり わたる)
1940年生まれ。東京大学名誉教授。元東京大学教授・元千葉大学教授。専門は行政学・地方自治論。地方分権推進委員会専門委員、日本行政学会理事長、自治体学会代表運営委員などを歴任。現在、全国町村会「道州制と町村に関する研究会」座長、社会保障審議会介護給付分科会会長、NPO地域ケア政策ネットワーク代表理事など。

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