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日本の「働く貧困層」問題は深刻 OECD

 労働者の家庭の貧困率は約11%で5番目に高い。貧困層に占めるワーキングプアの割合が80%を超え、OECD平均63%を大きく上回っている。中等あるいは高等教育修了資格を持たない若年層は特に弱い立場に置かれている。非正規労働者が全体の3分の1を上回るまでになった。その多くは失業保険などが適用されず、失職すると著しい経済的困窮に陥る・・・ 
日本の働く貧困層問題は深刻 OECDが指摘
OECD雇用アウトルック2009
 これも脆弱な社会保障をさらに切り捨てながら、雇用の規制緩和をすすめた・・・財界のシナリオの結果である。こうした貧困の広がりが、政権交代を生み出したと言える。

こうした問題への対応とともに、高校生の就職難への緊急の手だてがいる。

日本高等学校教職員組合 高校生の就職状況についての談話その中で、対策として
(1)高校生の求人確保のため、大企業が新規学卒者の採用を積極的にすすめること。そのために内部留保を取り崩して、サービス残業の根絶、有給休暇の完全消化など働くルールの確立によって労働者の雇用を確保することで、雇用に対する大企業の社会的責任を果たすこと。
(2)国が高校生の求人確保、国民の雇用と生活を守るための施策を強力にすすめること。自公政権のもとで行われた雇用の規制緩和をやめ、雇用・経済政策を根本的に転換すること。
(3)福祉・教育・医療・介護など、公務公共部門において高校生の雇用創出をはかること。国は自治体等が直接雇用を創出する事業への補助をさらに拡大すること。
(4)自治体は、資格・運転免許等の取得への補助、職業訓練の機会保障など、高校生の就職支援のための施策を具体化すること。
 を主張している。
 
 9月県議会でも、取り上げる必要があるだろう。

 昨日、発足した鳩山内閣・・ 生活保護の母子加算復活、後期高齢者医療制度の廃止、派遣労働の抜本改正教育・医療予算をOECDなみに引き上げるなど、私たちがたたかってきた内容が実現できる状況が生まれてきた。
 
03年、京都知事選などで自民党陣営の後援会責任者を務めてきた稲盛和夫京セラ名誉会長が「必死になって説得」して自由党と合体させ誕生させた民主党。その理由は、「経済界がもとめる政策の実現には、自民・民主両党に政策を競わせ、その評価に応じて政治」金を配分する方が、自民党単独支配の政権よりも効果的」(「毎日新聞」03/11/11付)ともくろんだ二大政党制がつまずいている。
 この変化をもっと前向きにすすめなくてはならない。
 

【日本の働く貧困層問題は深刻 OECDが指摘 共同9/16】
【パリ共同】経済協力開発機構(OECD)は16日、2009年の雇用見通しを発表、日本では貧困層に占めるワーキングプア(働く貧困層)の割合が80%を超え、OECD加盟国の平均63%を大きく上回っていると問題の深刻さを指摘した。
 OECDによると、日本では就労者が少なくとも1人いる家庭の約11%が貧困に陥っており、トルコやメキシコ、ポーランド、米国に次いで5番目に高かった。加盟国の平均は7%。
 日本では昨年来の経済危機の影響で、パートなどの非正規労働者の数がことし7月までの12カ月間に3・6%減少した。正社員数の落ち込みは1・1%にとどまっており、非正規労働者の苦境が浮き彫りになった。
 OECDは「日本の非正規労働者の多くは失業保険などが適用されず、失職すると著しい経済的困窮に陥る」と指摘している。
 OECDはまた、09年6月の加盟国全体の失業率が8・3%になったと発表。経済には底入れの兆候があっても10年を通して失業率は上昇し続け、10%に近づくと予測した。

OECD雇用アウトルック2009 ◆所謂失われた10年-1990年代以降、若年層は労働市場で安定した立場を得ることにおいて多大な困難に直面しており、この状況は現在の景気低迷により悪化している。 15~24才の失業率は、過去12ヶ月で2.4ポイント上昇し、2009年9月に9.9%に達した。OECD雇用アウトルック2009の分析によると、OECD諸国全体にわたり、若年層の雇用は、それより年長の層と比べ、景気変動に影響される度合いが2倍以上高い。中等あるいは高等教育修了資格を持たずに労働市場に参入しようとする若年層は特に弱い立場に置かれている。従って、若年層に学業の継続や職業訓練への参加を奨励する方策は、現在学校を卒業した者が新たな失われた世代になることを防ぐために、極めて重要である。

◆1980年代以降、日本では非正規労働者の割合が増加し続けているが、労働市場状況が悪化するにつれ、その福祉への懸念が高まっている。
非正規職-主にパート職であるが、短期、日雇い、有期雇用契約労働者も含む-に就いている人の割合は、1985年の16%から2008年には全体の3分の1を上回るまでになった。景気低迷期においては、非正規労働者は失職に対してより脆弱な立場に置かれている。短期および日雇い労働者の雇用は2009年7月時点で、12ヶ月前から3.6%減少している。他方、正規雇用については1.1%の減少となっている。日本の非正規労働者の多くは失業保険に入っていないため、失業すると多大な経済的困難に直面する可能性がある。しかしながら、日本は経済危機の影響を受けた非正規労働者を救済するために幾つかの歓迎すべき政策手段を講じている。それは、非正規労働者が失業給付を受給しやすくすること、より多くの非正規労働者に対する短期雇用支援適用の拡大、失業保険に入っていない求職者の職業訓練参加を可能にする新しい形の所得支援などである。

◆非正規労働者-正規労働者と比較して労働時間が短く、時給が安い-の割合が比較的高いことは、日本で労働者の貧困が顕著になっていることに繋がっている。
OECDの分析によると、現在の景気低迷以前から、ワーキングプアは日本の貧困層の80%以上を占めていた。OECD諸国平均ではその割合は63%である。日本では、職に就いている者が最低一人以上いる家計に属する個人の約11%が貧困にある。これは、OECD諸国中トルコ、メキシコ、ポーランド、米国に次いで5番目に高い。日本の租税および所得再分配制度は、失業状態にある家計の貧困削減という点では比較的優れており、社会保障給付は子供のいる家庭を貧困から救い出すために充分であると言える。しかしながら、労働者の貧困緩和には殆ど効果をあげていない。

◆日本は世界的な景気低迷期に大規模な雇用喪失を経験した。
7月の失業率は過去最高の5.7%に達したが、これは2007年末時点から失業率が2ポイントアップし、新たに130万人が失業したことを意味する。
最も深刻な影響を受けたのは製造および建設部門である。日本の労働市場が弱まっていることは、労働力の減少が加速していることでも明らかである。2004年以降労働参加率は堅調に伸び続けてきたが、2008年と2009年では約74%に留まっている。若年層(15~24才)の労働参加率は、2009年7月時点で2年前より約10%近く減少し、35万人減となっている。

◆日本の景気刺激策が雇用に与えた影響は特に大きい
これは、減税や政府支出(2008年のGDP比で4.7%:OECD諸国中では、韓国、米国、オーストラリアについで大きい)といった景気刺激対策パッケージが比較的大規模なものであったこと、ならびに、雇用に対する財政乗数が比較的高いことによるものである。 OECD雇用アウトルック2009では、2010年の日本の雇用の減少率は、財政政策が何も講じられなかった場合よりも1.3%から2.0%縮小すると見ている。

◆日本は、職を失った者を再び就業させるために重要な手段を講じた
失業者に対する職探し支援や他の再就職サービスへの年間支出額は、経済危機を受けてほぼ倍増した。新たな取り組みとしては次のものが挙げられる。地方政府レベルでの職の創出のための新たな臨時基金、雇用助成金の受給資格拡大・基準の緩和、高齢労働者や非正規雇用の若者、就業困難者、小規模事業者を含む様々な層を対象とした職業体験プログラム、ハローワークの増員である。

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