民主 保育基準を自由化 財界提言とのそっくり度
そのうち大問題となると思って詳しく書いてなかったが、民主党の保育政策は、設置基準の廃止など財界がもとめるものと極めて似ている。(地方財源の削減もだが・・・ なぜか静かなのである)
民主、国・地方の協議法制化/出先機関は原則廃止 共同7/25
記事には「保育園の設置基準など国の法律や政省令で定められている基準を廃し、地方の実情に合わせて条例により基準を設けることができるよう関係法の改正も進める。」と報道されている。
詳しくは、経団連の提言と、民主党の政策INDEX2009を並べて見ればわかる。
・少子化対策についての提言-国の最重要課題として位置づけ、財政の重点的な投入を求める-09年2月17日 日本経済団体連合会
・民主党 政策INDEX2009
◆ 保育サービスの充実 / 民主党政策INDEX2009
「待機児童解消に向けて、小・中学校の余裕教室や統廃合などにより使われていない学校施設等を利用した認可保育所分園の増設、家庭的保育制度(保育ママ制度)の積極活用、そして将来にわたって認可保育所の増設を推し進めます。」
◇ 経団連提言
「子どもたちの生活・活動の場となる拠点を確保すべきである。例えば、都市部にある公的賃貸住宅団地(公営住宅や都市再生機構の団地)、廃校となった公立学校など公的施設、空き店舗などを活用し、高齢者向け福祉サービスと子育て支援機能を併せて充実させることが考えられる。」/(3)地域の創意工夫で柔軟なサービスを提供
「家庭的保育(保育ママ)と保育所などの一時預かり施設との連携促進、保育ママ間のネットワーク化などに取り組む必要がある。」/(1)保育制度改革の速やかな実施
◆法律や政省令による義務付け・枠付け等の見直し / 民主党政策INDEX2009
「自治体が住民のニーズに対応した行政サービスを展開できるようにするため、国が法律や政省令によって自治体を縛りつけている実態を改めます。法律や政省令のうち住民の生活に密接に関係するものについては、法律や政省令の規定を廃止する、もしくは地方の条例で変更できる旨や条例に委ねる旨の規定を法律や政省令に設けます」
◇経団連提言
「 地域の知恵と工夫によってこうした取り組みを促進するためにも、地域実情にあわせたサービス提供を行うことが重要であり、保育施設などに関し一律に基準を適用するのではなく、柔軟な運用を可能とすべきである。」/(3)地域の創意工夫で柔軟なサービスを提供
◆子ども家庭政策の一元的取り組み / 民主党政策INDEX2009
「子どもや家庭に係わる政策の企画立案、執行機関を一元化します。
子どもや家庭に係わる問題については、幼稚園は文部科学省、保育所は厚生労働省、通学路は国土交通省、塾は経済産業省などと多くの省庁にまたがっています。縦割り行政の弊害をなくし、包括的な取り組みを進めます。」
◇経団連提言
「地域の創意工夫を活かした柔軟なサービス提供を進める上で、関係する省庁間連携(厚生労働省、文部科学省、国土交通省、経済産業省等)が不可欠である。特に、教育・保育の一体的推進を図るといった観点から、少子化担当大臣を中心に行政組織の一元化を進め、大臣のもとに政策スタッフを増強していくことを求めたい。」
ちなみに、こうした「規制緩和」と「子ども手当て」は、バウチャー制度として「整合性」がある。民主党はかつてより「教育バウチャー制度」を主張してきた。
(子ども手当てについては、高額所得者有利、不妊治療をしている夫婦から「ぺナルティー色彩が強い」のと抗議の声があがっている。そんな面もある。
「子ども手当」高所得層、恩恵 大和総研試算 民主、思惑とズレ 産経8/11))
施設への補助金から、保護者への直接手当てへの振り替えである。それが利用料として施設に回収され、人気のある施設には多くの資金が回収され、競争性が働くという「理屈」である。
国庫補助負担金を一括交付金化する意味もその脈絡でつながる。減らされる負担金4.3兆円をどこで穴埋めするかといえば、保育料、私学の授業料などの負担増からだろう。
岡田幹事長が、私学助成を削減すると発言(5/24サンデープロジェクト)している。
「措置」から「直接契約」へ変えようとする財界の「保育制度改革」とぴったり符合する。
もともとバウチャーという言葉は、学校教育への競争性の導入を主張したミルトン・フリードマン~ 新自由主義の権化が使い出したことばたったと思う。
自由化と農家補償がカップリングしているように、「規制緩和」とのカップリングを感じる。
【民主、国・地方の協議法制化/出先機関は原則廃止 共同7/25】 民主党は25日、地方分権推進に関する国と自治体の、法律に基づいた協議機関新設を衆院選マニフェスト(政権公約)に盛り込む方針を決めた。政権を獲得した場合、国と地方の関係を「対等・協力」と明示した協議機関設置新法を早ければ秋の臨時国会に提出する。国土交通省地方整備局をはじめ二重行政の批判が強い国の出先機関は、都道府県などに事務移管して「原則廃止」とする。 協議機関については全国知事会が法制化を要求し、橋下徹大阪府知事も法制化を政党支持の条件に掲げている。民主党はこれに同調し地方分権への積極姿勢をアピールすることで、法制化に消極的な自民党との違いを際立たせる狙いだ。 国の出先機関廃止に関しては、地方整備局が行ってきた河川管理など広域的対応が必要な事業は複数の都道府県が連携して対応することにする。橋下氏らが強く批判していた国直轄の公共事業の地方負担金制度についても廃止を明記。廃止しても地方交付税は減らない措置を取るとしている。 地方分権推進のための法整備では、中央省庁が使途を決めている補助金を廃止し、地方が自由に使える一括交付金とする道筋を明確にするための「ひも付き補助金廃止法」を制定。住民投票を地域の意思決定に積極的に取り入れるための「住民投票法」も成立を図る。 保育園の設置基準など国の法律や政省令で定められている基準を廃し、地方の実情に合わせて条例により基準を設けることができるよう関係法の改正も進める。 地方への財源移譲に関しては、現行の地方交付税に代わる、自治体の裁量を拡大した新財政制度を政権獲得から4年後の2013年度までに導入することを目指す。地方交付税と一括交付金の統合も検討し、財政調整と財源保障の機能強化を図る方向だ。
【「子ども手当」高所得層、恩恵 大和総研試算 民主、思惑とズレ 産経8/11】
民主党のマニフェスト(政権公約)に盛り込まれた月額2万6千円の子ども手当について、「800万~1千万円」の比較的高い所得層の手取り収入が大きく増えることが、大和総研の試算で10日わかった。所得制限のある現行の児童手当が廃止される一方、所得制限がなく一律支給される子ども手当が創設されることで、高所得者の手取り額を押し上げることになるからだ。
試算では、税込み年収が300万~1千万円などのケースについて、子供の年齢や人数、片働きか共働きかという条件ごとに実施した。
基本的に子ども手当は、所得税を納めている層の税額を抑えている扶養控除などの廃止とセットで導入されるため、低所得者への恩恵が大きい。年間の手取り増加額で最も多いケースは57万円で、中学生の子どもが2人いる年収300万円の片働き世帯だった。
しかし、「所得が低いほど手取りが増える」とならないのは、月額5千~1万円が国から支給されている現行の児童手当が廃止されて子ども手当に置き換わるため、現在は児童手当の支給対象になっていない高所得者の手取り額も押し上げることになるからだ。
2人の子供がともに3歳未満の共働き世帯の中で、手取り増加額が最大の47万円となる層は、試算によると夫婦で多い方の年収が800~1千万円となった。試算をまとめた大和総研の是枝俊悟研究員は「子育て世代に多い600~700万円の層への恩恵が比較的小さい」とも指摘している。低所得者向け支援を重視する民主党だが、「所得が低いほど恩恵が大きい」仕組みにはならず、不公平感を訴える声が出る可能性もありそうだ。
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「子育て支援」「保育基準の自由化」これはイコール
=なんだろうか? ウワベだけの心地良い言葉で騙されてはいけない。
自由化・規制緩和・
言葉としてはとてもいい、だから内容を知らずとも
いいかな~と感じてしまう。
これって?
Posted by: さざなみこ | August 11, 2009 09:00 PM