「若者問題への接近」 労働政策機構がシンポの動画配信
労働政策研究研修機構が実施したシンポが動画配信されて、配布資料も添付されています
「若者問題への接近~誰が自立の困難に直面しているのか~」
貧困研究の岩田正美、若者の貧困研究の宮本みち子さん、若者の就業支援研究の小杉礼子さんなど一流の講師陣で、いながらにしてシンポに参加できるという、地方にいるものにとってはありがたい企画。
これまでは企業と家族で対応してきたものができなくなり、若者の「成人期への移行支援」として、社会的なサポート(給付も含め)をどうするか。多様に語られた。
・低学力(高卒・中退)、女性がとりわけ困難に直面していること。
・雇用支援を中心とした「自立」政策では限界があり、より包括的な、生活暦からくる困難に対応した支援のあり方が必要なこと。
・普通科、受検中心の教育から、教育と職業を組み合わせたデュアルシステムなど学歴、キャリアが同時に獲得できるたり、すぐに働くことが困難な若者も地域のNPOなど介し社会参加を体験していける多様な教育システムの構築 ~ これはメンタルヘルス、自尊感情にとっても大事、
・地域の教育内容、高校中退者など「その後」は把握さえされてない、ジョブカフェなどにくる人間だけの支援は有効ではなく、求職手当てなとふくめた給付とセットとなって困難に直面している人を把握できる支援策でないと効果がない。
・読売新聞の記者が、問題解決の基礎的の部分として、すべての人に最低の生活保障が必要。それと労働法が守られてない。また守るべき労働ほうや社会保障の仕組みが学校が教えられてない。と語っていたのが印象的(あの読売がなかなかの記事を配信していたが・・・ この記者だったのか)。
最初の基調講演の40分、あと各人が15分ほど発言し、質問に答えとで全体3時間の企画。若者自立支援に関し、貧困問題の研究者も参加してのシンポで、この問題の全体像、政策課題がよくわかり、勉強になること多々であった。
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