たたかいの成果 民主が療養病床削減を転換
民主党が介護型療養病床の削減中止を政策に掲げた。これもたたかいの成果だ。なにせ06年の 民主党医療制度改革大綱では、病床削減を掲げ、一般病床(51万床)は半分(26万床)、療養病床(38万床)は11万床削減を掲げていたからである。
介護型療養病床の削減を中止 民主政策集、施設増設は3倍速に 共同7/25
民主党医療制度改革大綱
日本共産党は、高知市で二度にわたり医療と介護のシンポを開催し、社会的連帯による反撃に取り組んできた。
療養病床は高知の文化 医療シンポ08/4/28
第一回目は、先ごろなくなられた高橋病院の高橋院長さんが「文明国家の行き着く先は福祉国家」、二回目は上町病院の田中先生の「療養病床は高知の文化」と、~ 命を預かる現場のお医者さんから名言が発せられ、印象的なシンポとなった。
おそらく地域の医療崩壊という状況のもと、「一般病床の半減」という政策も転換せざるを得なくなるだろう。
こうしたたたかい、社会的連帯による反撃が、政治を動かしている。 「構造改革」推進を競っていた民主党を、元々の政策と違う政策を掲げざるを得ないところにもっていったのである。
日本共産党が国民とともに掲げてきた「政策」が次々と実現する可能性が生まれてきている。
一時の「政権戦略」でなく、新しい国会では、教育と医療の無償化、子どもの貧困対策にむかって、1つ1つしっかり実現させなくてはならない。
そのためにも、ぶれずにたたかってきた日本共産党が前進することが「確かな力」になると思い、がんばっているところである。
【民主党医療制度改革大綱 06年4月11日】 2.病床数削減 「社会的入院」という言葉が頻繁に使われます。家族で面倒を見られないから、医療が伴って安心だから、他の施設に比較して安いから、といった「社会的事情」がその要因となっています。しかし、病院とは本来、医療を提供する場であって、居住空間ではありません。日本の病床数は人口1000人に対して14.4病床です。助け合いながら、安心して暮らすことのできる居住施設があれば、欧米の2倍から3倍もの病床数は必要ないはずです。 自宅・介護施設を含む高齢者ケア施設等に医療や介護の提供を図る施策を講じつつ、一般病床(90万)では単独・管理型臨床研修病院以上の急性期型病床(39万)を維持し、その他の一般病床(51万床)の半分(26万床)を削減します。精神病床では35万床のうち、社会的入院と判断される7万床を削減します。さらに、療養病床38万床の3割(11万床)削減をめざします。
【介護型療養病床の削減を中止 民主政策集、施設増設は3倍速に 共同7/25】
民主党は25日までに、政府が2011年度末までの廃止を決めている介護型療養病床について、行き場のない介護難民を生まないよう削減を中止し、必要な病床数を確保することを、衆院選マニフェスト(政権公約)の基になる政策集に盛り込んだ。
併せて約40万人とされる介護施設の入所待機者の解消に向け、グループホームや特別養護老人ホームなどを、地方自治体の整備計画の約3倍のスピードで増設する。
ただ、療養病床の維持や介護施設整備に必要な予算規模や具体的な財源は明示しておらず、与党が「現実的な裏付けがない」などと批判を強めることは必至だ。
療養病床は慢性疾患の高齢者らが長期入院する病床。政府は医療制度改革の一環として、医療保険が適用される医療型と介護保険適用の介護型の計35万床(06年度時点)を、12年度末までに医療型のみの22万床に削減する計画。コストがより低い介護施設などへの転換を進め、社会保障費の抑制につなげたい考え。
だが、主な転換先とされる「介護療養型老人保健施設」(新型老健)については、病院関係者から「療養病床並みのサービスは提供できない」との声が上がっていた。
このほか政策集は、介護現場の人手不足解消策として、事業者に支払われる介護報酬を7%アップし、介護職の賃金を月4万円程度引き上げることを掲げた。「利用者の自己負担増や保険料上昇につながらない方法で行う」としたものの、財源措置には言及していない。
介護の必要度を評価する要介護認定については、4月から実施された新たな基準で「実際より軽く認定されるのではないかという不安が高まっている」と指摘。生活実態やニーズが適切に反映されるよう見直す。
« 地域経済と安全支える中小建設土木業の振興を | Main | 「PFI神話の崩壊」 自問研から新著 »
「医療・介護」カテゴリの記事
- 不登校も介護休業の対象になりうる (2025.04.03)
- 高額療養費制度改悪 がん患者・障碍者団体が声明。知事からも「国家的殺人未遂」と批判の声(2025.02.18)
- 「高額療養費」の改悪 国民負担増で、国・企業の負担減(2025.01.08)
- 高額療養費、年金、高等教育、中山間地直接支払、周産期医療、学校給食 意見書案 2412(2024.12.08)
- 悪徳業者の手口!「脅し」でマイナ保険証の押し付け /正確な情報で対抗を(2024.05.10)
Comments