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「地方分権」の本音~財界本位の国づくり

 暮らしと地方を疲弊された「構造改革」の地方版が「地方分権改革」である。
「構造改革」推進の本丸は経団連だが・・盛んに「地方分権」を主張している橋下大阪府知事が、道州制にむけて、「経団連と何らかの政治運動を起こしたい」と述べたという。
「道州制争点に」…橋下知事、日本経団連の御手洗会長と対談 読売7/25
  ようするに「地方分権」とは、財界本位の国づくりという本質がはっきりしたのではないか。
  この議論とシンクロするのが民主党の主張である。

民主、国・地方の協議法制化 出先機関は原則廃止 共同7/25
 国が責任をもっている義務教育や扶助費を「ひもつき補助金」として一括交付金化し、4.3兆円も減らすこと危険性については、しばしば触れてきたが、報道を見ると、保育園の設置基準も地方の判断にするという。ただでさえ狭くて貧困な条件をさらに引き下げることができるというもので、財界が要求している内容である。

 さらに
・少子化対策にお金をつかうことは財界も提言している。未来の労働力確保から。
・農家の所得補償は、農産物の全面自由化とセットであり、財界の要求と一致する。
・ダムなど公共事業の縮小は、ITや研究開発を重視する財界の要求と一致する。
・高速道路の無料化は、国際競争力、コスト面から財界の要求と一致する。
・基礎年金の税額税方式は、企業の保険料負担3.8兆円がゼロになり、財界の要求と一致。
・地方整備局の廃止も国の役割を防衛、外交などに限る道州制と一致する。 
・比例定数80削減による完全小選挙区制への接近。
・日米同盟について「対等な関係」という言葉は、軍事増強の「口実」に使われた言葉である。
・将来は、消費税増税
 
 あらためて見ると、子どもの貧困対策、製造業の派遣労働の禁止(政令で許可する職種を決める、という抜け穴はあるが)、療養病床の廃止ストップ、温暖化防止の中期目標の数字など国民のたたかいの反映している面ははあるが、また年金の改善など国民の声を取り入れつつ、その骨格は財界の要求と一致する大胆な「改革」であることがわかる。

 ところで地方分権が叫ばれるとき「地方=善、国=悪」という単純に二項対立で語られている。

 公共事業は、国がやろうが、地方がやろうが、無駄なものはムダである。地方だってさんざんムダなモノを創ってきた。

 直轄事業は透明化と地方との事前協議制ができれば、押し付けはなくなる。
要は、高級官僚の天下りと企業献金という政官財の癒着のトライアングルを断つことである。

 民主党は、地方整備局廃止というが、国道、河川など整備、災害復旧、防災事業を単純に地方に移譲したらいいというものではない。国の責任があるはず。

現状のあり方をみなおすことは必要だが、住民の暮らしと命を守るために「国と地方の責任分担」は必要であり、「国と地方の役割分担」といって、ナショナルミニマムをなくしたり、国の責任をなくすことは、真の「地方分権」とはならない。そこにあるのは、地方の「自己責任論」と受益者負担主義の徹底である。

 詳しくは、二宮厚美氏の「新自由主義の破局と決着」より
「改憲型分権国家論・批判 備忘録」

「道州制争点に」…橋下知事、日本経団連の御手洗会長と対談 読売7/25 大阪府の橋下徹知事は25日、長野県軽井沢町のホテルで、日本経団連の御手洗冨士夫会長と地方分権をテーマに対談し、「道州制については国に対する政治闘争だと思っている」と話し、8月30日投開票の衆院選で争点となるよう国民に訴えかけていく考えを示した。  御手洗会長も、「道州制で行政改革や人件費の削減などが進み、住民にとってスピーディーな行政サービスが受けられる。草の根運動的に、メリットについて国民の理解を得ていくことが必要」と応じた。  橋下知事は会談後、報道陣の取材に対し、「経団連と何らかの政治運動を起こしたい」と述べ、御手洗会長に協力を呼びかけたことを明らかにした。
民主、国・地方の協議法制化 出先機関は原則廃止 共同7/25  民主党は25日、地方分権推進に関する国と自治体の、法律に基づいた協議機関新設を衆院選マニフェスト(政権公約)に盛り込む方針を決めた。政権を獲得した場合、国と地方の関係を「対等・協力」と明示した協議機関設置新法を早ければ秋の臨時国会に提出する。国土交通省地方整備局をはじめ二重行政の批判が強い国の出先機関は、都道府県などに事務移管して「原則廃止」とする。  協議機関については全国知事会が法制化を要求し、橋下徹大阪府知事も法制化を政党支持の条件に掲げている。民主党はこれに同調し地方分権への積極姿勢をアピールすることで、法制化に消極的な自民党との違いを際立たせる狙いだ。  国の出先機関廃止に関しては、地方整備局が行ってきた河川管理など広域的対応が必要な事業は複数の都道府県が連携して対応することにする。橋下氏らが強く批判していた国直轄の公共事業の地方負担金制度についても廃止を明記。廃止しても地方交付税は減らない措置を取るとしている。  地方分権推進のための法整備では、中央省庁が使途を決めている補助金を廃止し、地方が自由に使える一括交付金とする道筋を明確にするための「ひも付き補助金廃止法」を制定。住民投票を地域の意思決定に積極的に取り入れるための「住民投票法」も成立を図る。  保育園の設置基準など国の法律や政省令で定められている基準を廃し、地方の実情に合わせて条例により基準を設けることができるよう関係法の改正も進める。  地方への財源移譲に関しては、現行の地方交付税に代わる、自治体の裁量を拡大した新財政制度を政権獲得から4年後の2013年度までに導入することを目指す。地方交付税と一括交付金の統合も検討し、財政調整と財源保障の機能強化を図る方向だ。

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