財政説明会 もっと頻繁に
昨日、地元で高知市の財政再建プランの説明会があった。
さまざま意見が出たが・・・ 地方財政の仕組みは複雑だけに、ぜひこの機会に、少しでも理解がひろがる努力を続けてもらいたい。つまり行政が積極的に住民のチェックする力を養うということ。これが過去の行財政運営の反省を踏まえて本質問題のような気がする。
出た意見の中では、家計や民間と自治体の財政運営の違い、市と県との行政内容と財政構造の違い。赤字と借金の違い。借金額と交付税税算入の仕組み、人件費と非常勤職員の扱い、それと財政危機の関係などなど ・・
これらがある程度わからないと筋のとおった議論になるのは難しい、とつくづく感じた。
財政危機という状態にチェックをかけられなかった議会の責任も出たが、議員を選んでいるのは市民であり、住民と議員を別物とする考えには違和感を覚える(この参政権を得るために多くの血と汗がながされたのだから)。
市民が行政内容や議員の活動をチェックする力も市政を持たないと、「なんでも賛成」の議員が今後も生まれると危惧する。
私たちの仲間は大型事業について問題点を指摘し、反対し、ストップさせる運動にとりくんできたが、この機会に、「なんでも賛成」してきた議員や会派の責任を追及していく運動も必要だろう。
私もできるだけ総合的な判断ができる材料を語ってもらうために、下記のような質問をしました。
特に、「焦点」の人件費問題では、その「改善」が一方で、非常勤とか、民間委託での非正規雇用の拡大として、若い世代の安定した雇用の場を失わせ、大人のツケを押しつけるモノとして、考えてみる必要があることを話したかった。
市長の答弁の中では「事業の分散だけでなく、規模としても身の丈にあってなかった」と語ったのは、これまでよりも踏み込んだ発言と思う。
下記が発言内容の主旨
①夕張みたいになったら大変と心配している市民も多い。私は絶対にならないと思っている。夕張の赤字の規模を高知市に当てはめると6千億円、年間予算の5年分という異常な規模、今、高知が問題にしているのは今後5年間で数十億円不足するという話。しかも、5年後から財政も好転する。夕張になるはずがない、と市長からきちんと説明してほしい。
②高知市の財政は、ハコモノ建設などの借金払いを除くと極めて健全で、特に人件費などは全国でシップクラスの低さ。財政危機の責任というなら、身の丈にあってなかった投資計画を反省し、今後の市政運営に生かすのがスジだと思うがどうか。
職員削減で、年収200万円以下の非常勤職員が増加している。若者の安定した雇用の場を奪ってどうするのか、と思っている。
学校給食を民間委託したが、県外資本がとった。何百万円が県外にながれ、非正規の労働者が増えるだけだ。公共事業も細かく分割して発注すれば地元の建設業者に仕事がまわるのに、職員が少なく事務がまにあわないため、大きな一括の事業となって大手がとっていく。若者が地元に残れない、大手や県外資本にばかり仕事がいく。なんのための行政改革か疑問に思う。もっと総合的に考えてもらいたい。
③市長は、大型事業を分散できなかったことを反省し陳謝している。それは、分散していたら、借金のピークの山が低くなり、裾野がひろがるが、財源不足する年が生まれなかったということだ。
だったら、この5年でどうしても不足する額は、一時的な借り入れして、財政が好転する5年後からの数年間で対応したら、市長が言う「分散できなかった」反省を生かすことができる。これも1つの方法。
しかも、国の補正予算で地域活性化の交付金で18億円(発言では勘違いで30億円と言ってしまった。これは土地開発公社の整理の為の特例債使用とあわせた財政効果の規模が30億円ほどとなる)の予算がきた。必要な投資事業をするために70億円不足するとして市民負担を求めているが、前提も違っている。
計画は撤回すべきだ。
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