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国保保険料 所得の25%の自治体も 毎日調査

 国保の滞納が20%を超えているが、毎日新聞が全国の国保の保険料額を調査し報道している。
世帯所得200万円のモデル(40代夫婦と未成年の子ども2人、固定資産税5万円)を設定しての調査。
全国平均で32万5165円。所得の14%が保険料である。16万7千円の月所得のうち2万7千円が保険料である。所得の20%以上の保険料の自治体が126市町村(全体の7%)もある。25%以上も2自治体
国民健康保険:保険料格差3.6倍…市区町村・本紙調査 毎日6/8

 この原因、国が負担金を削減してきたからだ。
1984年の国保法改悪で、国保への国庫負担を引き下げた。
  市町村国保の総収入に占める国庫支出 49・8%(84年度)→30・4%(05年度)
同時期に、一人当たりの国保料(税)は、3万9千円から8万円へ、2倍以上になっている。

 毎日の23面には、無保険で手遅れになった事例が紹介されている。無保険でなくても窓口負担の3割が負担になって手遅れになる人も多い。

事例① 56歳の女性。少ない収入のなかでも病気がちな世帯員のために保険料はなんとか払い、正規の保険証を持っていた。ところが本人の調子が悪くなったものの窓口負担が気になり約1年間我慢しつづけ昨年8月、とうとう腹水で動けなくなった。受診した結果、大腸ガンの末期という診断。

事例② 糖尿病で65歳の男性。一昨年までは仕事もあり、保険料も支払っています。ところが今年入り仕事が途絶えたらしく保険料も滞納になっています。去年12月ごろ「お金がない。病院にいけない」と近所の人にと話していたということですが、今年1月孤独死の状態で本人が勤めていた会社の方と姪御さんが発見しました。(3月28日付、朝日新聞高知版)

 保険料だけでなく、窓口負担の軽減が必要だ。

【国民健康保険:保険料格差3.6倍…市区町村・本紙調査 毎日6/8】  08年度の国民健康保険(国保)の保険料で、最大3.6倍の地域格差が生じていたことが、毎日新聞の全市区町村調査でわかった。自営業者や農漁業者のほか、年金生活者や失業者の加入が多い国保は「国民皆保険」制度の根幹だが、国の医療保障政策として公平性に問題があると批判も出ている。また126市町村(7.0%)が、所得の20%以上の保険料を集め、うち2市町では25%を超えていることも判明した。  無保険は保険料滞納で生じるため、全1794市区町村(2広域組合を含む)の07、08両年度の実態をアンケートなどで調べた。06年度の厚生労働省の調査で、国保加入の1世帯あたりの平均所得は166万円だった。同年度までの10年間で約220万円との間を推移していることから、「世帯所得200万円で、40歳代夫婦と未成年の子2人の4人家族。固定資産税額は5万円」というモデルを設定し、年額の保険料算出を求めた。このモデルでは計算不能な住民税方式を採用するなどの39市区町は除外した。  08年度の最高額は、大阪府寝屋川市の50万4030円で、北海道喜茂別町の50万2500円、福岡県矢部村の49万800円が続いた。最低額は東京都青ケ島村の13万9900円。続いて神奈川県開成町の16万2560円で、20万円未満が9町村あった。  寝屋川市では、子どもが1人増えるごとに4万2160円ずつ増額される。今回のモデルで所得を400万円に設定すると、同市の保険料は80万円を超える。  全国平均額は、08年度で前年度比4.0%増の32万5165円だった。前年度から値上げしたのは、801市町村で、値下げは458市町村。値上げ額の最高は、和歌山県湯浅町の19万9120円(74.5%増)で、204市町村が5万円以上を増額していた。  保険料高騰の原因については、被保険者の高齢化と医療高度化による医療費増を挙げる自治体が多かった。90年代以後に増加した失業者や非正規雇用労働者が国保へ移り、運営を困難にしているとの指摘もあった。  今後の国保運営のあり方も聞くと(複数回答)、39.5%が国費投入の拡大が必要とし、35.4%が都道府県単位や国単位の広域化運営を求めた。サラリーマンや公務員が加入者で運営基盤が比較的強固な被用者保険との一体化を、21.5%が望んだ。保険料引き上げは滞納を増やす結果ともなるため、一層の増額が必要との声は1.1%しかなかった。【「無保険の子」取材班】

 ◇国民健康保険の保険料
 自治体によって保険料、保険税として集める。内容は、医療分▽後期高齢者支援金分▽介護保険分(40~64歳が対象)で構成され、3種を合計して算出する。3種とも、(1)所得割り(2)資産割り(3)平等割り(4)均等割りの4種の保険料からなることが多い(4方式)。所得割りと資産割りは、世帯ごとの所得や固定資産税額に一定料率をかけて算出。平等割りは1世帯ごとに割り当てる一定額、均等割りは一定額に世帯の人数を掛けたもの。これに対し、住民税額を基に算出する方式もある。滞納世帯は08年度に20%を突破した。
 ◇解説…空洞化する国民皆保険
 毎日新聞の全市区町村調査で判明した国民健康保険(国保)保険料の3.6倍に上る地域格差は、国費投入を削減しながら、自治体に財政健全化を迫ってきた国の政策の結果だ。一部で所得の4分の1に及ぶ高額な保険料は、「無保険の子」問題をはじめとして低所得層を医療から遠ざけ、半世紀に及ぶ国民皆保険を空洞化しつつある。
 7割が赤字という国保財政の逼迫(ひっぱく)の背景に、国保の構造変化がある。職業別の加入世帯(06年度)は20年前と比べ、無職者が54.8%(86年度は25.5%)に急増。自営業者は14.5%(同29.8%)に落ち込んだ。リストラによる失業者や年金生活者ら社会的弱者が多く、国保が福祉の根幹をなんとか支えているのが現実だ。
 これに対し、国は「給付と負担」を原則に、運営主体の自治体に滞納を減らして収支改善を迫る小手先の対策しか示せていない。
 84年に国保への国庫補助を削減。保険料に介護保険分を上乗せした00年度には、滞納者への給付の一時停止措置も義務化した。しかし、保険料上昇が滞納につながる悪循環も招き、08年度には滞納世帯が20%を突破した。同年度には、国保の運営改善を狙い、75歳以上を別枠に移す後期高齢者医療制度を創設したが、財政難から45%の自治体が保険料の値上げに動いた。
 調査では、保険料を高額設定せざるを得なかった自治体から、国に対する批判も多かった。国費投入拡大や他の保険制度との一本化など抜本対策を示さない限り、国は不作為のそしりを免れない。【竹島一登】
 ◇08年度の保険料が高額な市町村順位<単位・円>◇
(1)寝屋川市(大 阪)50万4030
(2)喜茂別町(北海道)50万2500
(3)矢部村(福 岡) 49万800
(4)風間浦村(青 森)48万3860
(5)別府市(大 分) 48万3400
(6)守口市(大 阪) 48万2010
(7)福島町(北海道) 47万9100
(8)宮古島市(沖 縄)47万8300
(9)栗山町(北海道) 46万9700
(10)湯浅町(和歌山)46万6400
 ◇08年度の保険料が低額な市町村順位<単位・円>◇
(1)青ケ島村(東 京)13万9900
(2)開成町(神奈川) 16万2560
(3)下条村(長 野) 17万8975
(4)三宅村(東 京) 18万6500
(5)根羽村(長 野) 18万7300

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