「マルクスは生きている」 不破さん書下ろし
平凡社新書から不破哲三さんの新著「マルクス生きている」・・・世界観、経済学、未来社会と革命論について、最新の到達点をコンパクトに書いている。
世界観論での自然科学、歴史への造詣の深さ、経済論ではマルクスの恐慌論を深めてきた氏ならではの大胆なエッセンスの取り出し方と現在の世界大不況を読み解くマルクスの生命力などいつもながら感心しきり。労働日に関する資本論の解明と「サービス残業」「過労死」「派遣労働」の見事な一致もわかりやすい。
未来社会論の到達点は・・・理論的な部分が結構あり、はじめての方には難しいかもしれないが、普通選挙や平和外交を一貫して重視してきた態度と旧ソ連体制の評価は新鮮ではなかろうか。ラテンアメリカなど世界の変化と結びつけて語っているあたりは、現実に未来を展望する内容となっている。
マルクスの言葉に沿いながら、現代社会の解明に取り組んでおり、ホンモノの持つ力を見せ付けている。
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