地方への「臨時交付金」とDV被害者の給付金対策
補正予算の「地方公共団体への配慮」として「地域活性化・経済危機対策臨時交付金」が入っている。
総額はⅠ兆円で、高知県の配分は、県に104億円、市町村に98億円(下記に内訳)。
仕組みは、2次補正の「生活対策」と同様(その時は、県に115億、市町村に77億円)
定額給付金:DV被害者らに対策を 支援団体ら、高知市に申し入れ書 毎日4/25
この財源をつかって、DV被害者、ホームレスの方に「定額給付金」を独自に支給してほしい。
全国都道府県財政課長会議で総務省定額給付金室長(5月1日の自治日報より)はこうのべている。
「重要なのは閲覧制限をしたはずの被害者が・・・移った先の情報が漏れてしますこと。これは絶対一件たりともあってはならない」と、閲覧制限をして住民票を写すことに危険が伴うことを述べている。
そのうえで、
「二番目に、どうしても住所が移すことができないケースに対応するために各市町村の自主的な判断で…給付される事例を聞いている。前回補正予算の際の『生活対策臨時交付金』の充て事業でも構わないとお願いしている。新しい『経済危機対策臨時交付金』でも同様に対象事業に加えてもらえるよう調整を図ろうとしている」
つまり、住民基本台帳の閲覧制限をかけても、なんらかの仕方で居場所がわかる危険性がある、また、少しでも危険性があれば、被害者は絶対移さない・・・そういうハードルの高さがあるので、「予算措置の中で対応を」と「お願い」し実質解決をはかろうとしていると理解できる。
対象はそんなに多くないはずであり、「社会的排除」を経験した人に「社会的包摂」で対応するのが公務の役割と思う。
【地域活性化・経済危機対策臨時交付金】
高知市 1119(百万円)
室戸市 259
安芸市 266
南国市 300
土佐市 218
須崎市 222
宿毛市 249
土佐清水 249
四万十市 421
香南市 647
香美市 569
東洋町 172
奈半利町 166
田野町 151
安田町 164
北川村 135
馬路村 120
芸西村 147
本山町 189
大豊町 231
土佐町 192
大川村 88
いの町 367
仁淀川町 450
中土佐町 331
佐川町 190
越知町 203
梼原町 219
日高村 127
津野町 346
四万十町 575
大月町 206
三原村 142
黒潮町 344
定額給付金:DV被害者らに対策を 支援団体ら、高知市に申し入れ書 毎日4/25 配偶者からのドメスティックバイオレンス(DV)から逃れるため住民票を避難先に移していない人らが定額給付金を受け取れない事態が出てきていることを受け、県内の暴力防止支援団体のメンバーや弁護士らが24日、高知市などに対策を求める申し入れ書を提出した。 定額給付金は今年2月1日時点で住民基本台帳などに記録されている人が対象で、世帯主が申請して一括受給する。このため、夫に現住所を隠さざるを得ないDV被害者や路上生活者、契約を打ち切られ家を失った派遣労働者らが受け取れない恐れがある。全国では、DV被害者に関しては独自財源で相当額を支給する方針を決めた自治体も出ている。 同市本町5の市定額給付金室を訪れた暴力防止支援団体「高知あいあいネット」の青木美紀代表ら計5人は、「弱者に優しい高知市にしてほしい」と訴え、早期に柔軟な対応を求める申し入れ書を提出。市側は「趣旨は市長に伝え、論議する」と応じた。
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