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「陳謝」の意味するもの 高知市議会開会

 9日、高知市議会が開会。岡﨑市長は、財政危機の原因を「多額の起債償還が特に大きい」とし、「財政見通しが甘かったと深く反省している」と陳謝した。
 一言で言えば「正直に語ってない」「納得できない」だ。

議論の前提となるべき問題として、①大型事業の必要性について ②新市まちづくり計画は見直すのか ③市民との協働でつくりあげた効率的な市政運営の評価 ④ゴミ有料化を含む「新たな負担のお願い」
 という4点で考えを整理してみた。

①大型事業の必要性について 
 議会前の記者会見では「多額の投資を分散できなかった」と発言したと報じられている。提案説明でも「都市基盤整備や’98豪雨後の浸水対策、清掃工場、国体や文化施設建設・・」と必要な投資だった、という線は崩してない。
 200億円かけた競輪場の改築は必要だったのか・・・。ゴミが増加することを前提とした清掃工場の計画は過大ではなかったのか・・・。中央公民館の移転は必要だったのか・・・。東部プールの建設は、仮設では対応できなかったのか・・・
 など、市長選や議会で私たちは問題にしてきたが、個々には踏み込んでない。
 また、下水道についても、ようやく浄化槽との連携という方向に向かいつつあるが、これも一貫して提起してきたことだが、執行部はかたくなに拒否をしてきた。
 本当に、そうだったのか。
 市長が、財政見通しが「間違っていた」と言わず、「甘かった」という表現にとどまっていたのは、そこに原因があると思う。
 過去をきちんと反省することは、今後の方針を立てる上で不可欠だ。「どうせ建てるなら立派なものに」とか・・・ 悪しき思想との決別が明確ではない。

②新市まちづくり計画は見直すのか 
 上記と関係することだが、私は、「財政のプロ」が早晩、今日の事態になることを予想出来てなかったと思えない。
 04年からの当初議会の提案説明を見ても、行財政改革は計画以上に進んでいるとか、南四国をリードするまちづくりをすすめる、とか危機意識は希薄だ。
 なぜか、1つは春野の合併を実現(財政規模という分母を大きくすることと、国の合併措置で財政危機を緩和)する、2つめには、クリーンセンターでなく総合あんしんセンターを先に手をつけ、総合計画にもない江の口コミュニティプラザを建て(下知図書館の改築は三度延期されている。危険なため利用制限のためロープまではっている。)、中心市街地の活性化への投資に環境整備をする、という思惑を頓挫させたくなかったからだろう。
 こんどの提案説明でも、肝心の新市まちづくり計画は抜本的に見直すのか・・という点に触れられなかった。 
 
 さすがに財政懇話会に出された「プラン策定にむけて」(素案)の「今後の方針」のトップに書かれていた「激しい都市間競争に勝ち抜くための基盤整備」は削除されているが、全体の構えが変わったのか、不明である。

③市民との協働でつくりあげた効率的な市政運営の評価
 私たちは、経常収支比率の人件費、物件費だけをとりだせば、高知市が全国に誇る極めて効率的な運営をしていることを指摘したが(10億円の同和行政を抱えていても!)、ようやく正面から認めた。
 そこで2つの問題。
 1つは、市は都市計画税をとってない(年20億円)ことが、財政基盤の弱さと説明しているが、効率的な市政運営の象徴である高知方式のゴミ収集は、20~30億円の削減効果があり、都市計画税分の財源をつくって来ている。「市民参加の効率的な運営」でつくり出した財源があるのに、運営が誤っていた、と総括しないと、事態がわからなくなる。
 2つめは、今後も職員減などすすめるとしていること。
 与党会派は、執行部とともに財政危機を推進した責任があるので、そうでも言う他ないのであろうが、第二回の財政懇話会で、小西先生は、「人件費の減は、サービスの低下にむすびつく」としている。保育のあり方検討会のも、「家庭や地域の養育力が低下している中で、市立保育所は・・・技術の蓄積、専門性を高め子育て支援を推進するよう努めていくべき」と重要性を指摘している。
 公務の役割を明確にしないと、行政がうちから劣化、崩壊していく。その危機感がない。
少なくても「市政運営の誤り」を認めて、期限を切った対策にしないと、劣化、崩壊の進行はさけさらないだろう。

④ゴミ有料化を含む「新たな負担のお願い」
 すでに06年、07年と国保料を値上げしている。下水道料も2回にわたり値上を決定
した。これで年10数億円の市民負担がかぶさっている。
 市長は、なにかと言えば「市民負担は限界に近い」とか言ってきたが、新たな市民負担を押しつけるために、説明をごまかしている。

1つは、国保の独自減免の廃止。
 県から指摘されたことを廃止の理由のように言っているが、それは「独自減免に必要な一般財源を繰り入れずに基金で対応しているのがまずい」というもので、独自減免がだめというものではない。
 中核市で、一般財源を繰り入れてないのは少数だ。市長の好きな「中核市平均」で行けば、4億円を超える一般財源の繰入となり、独自減免は続けることができる。
  高知市 国保繰入は中核市最低 08/6/24

2つめは、ゴミ有料化は「ゴミ減量化のため」という説明。
 有料化してゴミが減るという「根拠」は、資源ゴミを分別する動機付けになるからである。その動機付けは高知市にはない。すでに実践しているから。
 むしろ有料化は、高知方式を崩壊させるリスクの方が大きい。だから現場は反対している。

3つめの都市計画税は、上記で説明した通りです。

4つめ同和の不公正をどう終結するのか、語られてない。
 同和には一般財源を投入しても、国保にはできない・・・こんな不公正を対応を残していては、市民の協力は得られないだろう。

5つめ「最低必要な投資的経費について」
 ポンプ場については「長寿命化修繕計画」が出来ていると聴いているが・・ 他の社会資本についてはどうなのか。維持管理していくだけでどのくらいの負担がいり、どこから手をつけていく必要があるのか。新規の開発をする余裕があるのか・・・
 国ですら見直しを求めていた下水道・汚水処理の中長期計画の見直しがずさんだったことが、昨年大問題となったが、社会資本全体について「長寿命化修繕計画」の明確にする必要がある。
 それとの関連で、新市まちづくり計画の抜本的見直しは不可欠となるはずだ。
  
  ここまで大変になれば、時限的な負担増なども含めて何らかの対処が必要だろう。その前提は「過去をきちんと総括する」「正直に語る」「教訓を未来に生かす」ということがないと話にならない。

 その前提が築くことができるか、そこが問われている3月市議会である。

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