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政治の劣化は「小選挙区制の弊害」 中曽根康弘氏

 10日、読売の連載「大波乱に立ち向かう」の最終回に、中曽根康弘氏が登場。タイトルは「米一極主義の挫折 情の資本主義をめざせ」
 ある意味、別の角度からアメリカ、大企業いいなり政治の挫折、そして自民・民主の二大政党の枠におさまらない新しい政治の必要性を語っているように感じる。

◆国際情勢。「米国が戦後になってきた世界的な指導力が金融危機によって挫折」「国際社会は各地域の個性を重んじる新しい段階に移るだろう」「今回の危機により、世界は米国一極から多極化へ進むと同時に、各国が政治的にも経済的にも連携を強めなければならない」

~ 「不沈空母」発言、ロン・ヤス同盟はどうした、と突っ込みたくもなるが、日米同盟機軸、何でもアメリカ応援の政治ではダメだということだ。
 国連憲章を旗印にした地域共同体づくりの流れの中で、九条を持つ国として他国にできない固有の役割を発揮を、世界戦略とする必要があるのだろう。
 そのためには侵略戦争の真摯に反省は当然の前提だ(この点は、中曽根氏もアジアの戦争は侵略と言っており、美化する潮流を「勉強不足」と切り捨てている。)

◆経済。「米国の経済政策での自由放任主義は人間性が伴っていない。…『情のない資本主義』というものだった。今回の危機でその限界が分かった」「派遣労働者の解雇問題は、米国流自由放任の小泉構造改革・・の結果」「時間をかけて『情を伴った人間資本主義』という方向に是正されていくだろう」

~ レーガン、サッチャーに刺激され今日の新自由主義に結びつく臨調「行革」を進めた中曽根氏はどうなのか、という問題はあるが、経済でも「年次改革要望書」による米国追随の路線、今の財界の中心的な考え方に異論を唱えている。
 『情を伴った人間資本主義』とは、私たちの「ルールある経済社会」という用語と重なる。

◆政治のリーダー論。「この経済危機を突破する方法は何かと言えば、政治の指導者がしっかりと勉強し、綿密に計画を立てたうえで、大胆な政策、実行のための戦略、推進のための人的配置、そういうものを用意してこの危機に臨むということだ」

おもしろいのは次のくだり
 「日本の政治家はスケールが小さくなってしまった。自民党にしても民主党にしても、2世、3世議員が多い。…多様な人材が政界に入りにくくなっている。」「衆院に導入された小選挙区制の弊害が出ている。・・中選挙区では、もっと広範な人材と議論を生んだ。しかし、小選挙区制では、狭い選挙区の身近な問題ばかりに目が行き『激動の世界の中で日本がどうしていくか』『30年後、50年後の日本を考え政策は何か』の大きな議論がなくなってきた。その結果、日本の政治自体が狭小になってしまった」

 ~ アメリカに追随し、多国籍企業化した大企業中心の国づくりへ向かう政治的仕掛けが「小選挙区制」による「二大政党制」であったことを考えれば、その前提のアメリカの覇権、米国流の新自由主義が破綻したもとで、「小選挙区制」による政治的枠組みが機能不全に陥ることは当然と言えば当然である。
 
それは「二大政党」づくりにも言える。
 何せ、民主党は、国民の支持を得ようとすれば、「構造改革、医療改革が不十分だ」「消費税増税を主張する責任ある党だ」と言っていたのに、共産党が一貫して主張してきた内容を取り入れなくてはならなくなるのだから・・・
 
 大激動の時代に本当に立ち向かえる政治を。そういう年にしなくてはならない。身が引き締まる。

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