郵政民営化 深まる与党内部の矛盾
金融自由化の破綻、サービス低下という事実を前に、推進の前提が崩壊した「郵政民営化」。与党内部で矛盾が広がっている。
総務相「納得する可能性限りなくゼロ」=「かんぽの宿」問題-日本郵政社長と会談 時事1/14
郵政民営化:自民の検証PT、調査結果を6項目に整理 毎日1/15
4分社化見直し法案見送りへ 自民 産経1/14
別の角度で言えば、今回の「かんぽの宿」売却話をはじめ医療PFI、村上ファンドの支援、不動産投資などオリックスの「規制改革利権」についての認識がしだいに広がってきているなかでの変化であると言える。
その「かんぽの宿」だが、70施設の譲渡予定額は約109億円。日本郵政の説明文書では、同施設の09年3月期末時点の想定資産額は約142億円(1/14赤旗)と、2割以上安くなっているとのこと。
郵政民営化をめぐっては、まだまだ紆余曲折はあるだろうが、矛盾が深化し、抜本的な見直しの流れをつくることも不可能ではないと思う。
また、高知ではそれとあわせ医療PFIの契約解除のたたかいもすすめなくてはならない。
最後に、オリックス最高責任者の宮内氏と政府の規制改革推進とのかかわりだが・・・、
海部内閣 第3次行革推進審議会・「豊かなくらし部会」委員。
細川内閣 規制緩和小委員会委員
村山内閣 規制緩和検討委員会委員、行政改革委員会規制緩和小委員会参与
を歴任し、その後
1996の規制緩和小委員会座長を皮切りに、規制緩和委員会委員長、規制改革委員会委員長、総合規制改革会議議長、規制改革・民間開放推進会議議長と10年にわたり、政府の規制緩和推進の中核に居続けたわけである。
だから政党配置でいけば、共産党以外はすべて関わっていることとなる。96年以降をとってみても、自社さ、自自、自自公、自民となっていることも想起しておきたい。
【総務相「納得する可能性限りなくゼロ」=「かんぽの宿」問題-日本郵政社長と会談 時事1/14】 鳩山邦夫総務相は14日、日本郵政の保養・宿泊施設「かんぽの宿」のオリックス不動産への一括譲渡見直しを求めている問題で、日本郵政の西川善文社長と総務省内で会談した。会談後、総務相は「私が納得する可能性は限りなくゼロに近い」と強調。オリックス不動産への譲渡を認可しない姿勢を改めて示した。 鳩山総務相は会談の中で、オリックスの宮内義彦会長が政府の規制改革会議で議長を務め、かんぽの宿などの公的宿泊施設の売却・廃止を提言した経緯に触れ、施設売却に同社が関与すべきではないと主張した。また一括譲渡や、不況の中で安売りすることも問題だと持論を展開。これに対し西川社長は、譲渡先をオリックス不動産に決めたのは、入札で最も高い価格を提示したためだと反論。一括譲渡の理由に関しては「従業員の雇用の問題」を最優先したと説明した。
【郵政民営化:自民の検証PT、調査結果を6項目に整理 毎日1/15】 自民党の郵政民営化を検証するプロジェクトチーム(PT)は14日、自民党総務部会の小委員会と合同会議を開き、日本郵政や全国郵便局長会などに行った聞き取り調査の結果を示した。 調査結果は(1)郵便局会社のあり方(2)郵便事業会社と郵便局会社の連携(3)郵便局を通じた金融サービスの維持(4)金融2社の新規業務などの展開(5)ネットワーク水準・サービス水準の維持(6)3事業の一体的な経営の確保など--の6項目に整理。会議では「全国一律のサービスを維持するには、郵政民営化法の改正を辞さない気持ちが必要」などの意見が出た。 PTは今後、4分社化の見直しなど法改正を伴う修正が必要かどうかを含め議論を続け、1月末をめどに見直し案をとりまとめる予定。
【4分社化見直し法案見送りへ 自民 産経1/14】 自民党は14日、郵政民営化法について、郵便事業、郵便局会社などへの4分社化の見直しを盛り込んだ法改正は行わない方針を固めた。同党は「郵政民営化推進に関する検証・検討プロジェクトチーム(PT)」で日本郵政グループの組織形態見直しを検討しているが、党内の民営化推進派が反発する恐れがあると判断した。 同日に開かれた総務部会や郵政PTの合同会議ではPTメンバーが論点整理を提示した。6項目の論点に法改正を検討することは盛り込まれなかったが、出席者からは4分社化がサービス低下を招いたとして法改正を求める意見が相次いだ。だが、小泉純一郎元首相らは民営化見直しに警戒感を強め、昨年12月に集会を開いて牽制(けんせい)した経緯もある。党幹部は14日、「法改正という結論にはならないのではないか」と見通しを語った。
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かんぽの宿が大赤字の経営だと宣伝されていますが宋ではありません。減価償却の機関の算定で、公社化民営化と見せかけの赤字です。損益はまったく問題ないのではないでしょうか。もちろん、お客さんがたくさん降りましたから、赤字になるはずがないではないですか。修理をしないとか、メンテナンスをしないとかで、お客離れを起こすために、わざとお客さんが来ないようにしたのではないのでしょうか。安売りをするために。まあ、いかさまの私物化でしょう。
Posted by: Orwell | January 15, 2009 10:05 PM