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悪い政権交代、良い政権交代 

 「自治と分権」09冬号に、九条の会事務局もつとめる渡辺治・一ツ橋大教授のインタビュー「岐路に立つ新自由主義と日本の進路」が掲載されている。その中で、総選挙にあたり、どういう力で自公政権を交代させるかが一番大事だと、「良い政権交代」と「悪い政権交代がある」について述べている。また、構造改革のたたかいの焦点が地方と公務労働にあることにも解明しており、学ぶところが多い。
 以下は、備忘録。

【悪い政権交代、良い政権交代】  
 ~インタビュー 「岐路に立つ新自由主義と日本の進路」より~
・自公政権をどういう力で交代させるかが一番重要~良い政権交代もあれば、悪い政権交代もある。
「民主党だけが伸びる場合」「共産党や社民党の前進と民主党躍進が並存する場合」

*参考) 前提として・・・二大政党づくりのゆきづまり
  二大政党制は、漸進的改革の自民党、新自由主義の急進改革の民主党という筋書きだったが…
   自民党が小泉改革で急進改革に突入~ 当初、改革の競争 ~ 構造改革への国民の反発 ~
~ 選挙勝利のために民主が「福祉国家的政策」採用。参院選で大勝
    → 共産党など反構造改革勢力の存在が、「反自民」= 福祉国家的政策の採用を促した
       *ここにまともな革新勢力がないアメリカの「二大政党」と違う局面がある

1.民主党だけが伸びる場合
 「自公」対「民主」の二大政党では明確な対決点はしめせない。悪い政権交代となる危険
・大連立で支配階級の懸案を一気に強行する可能性
消費税、自衛隊の恒久派兵法、改憲、「構造改革」の基本的制度の維持は、自民、民主いずれが政権とっても大きな打撃が受ける~ こけが安部、福田政権崩壊の教訓

 この懸念を解決する方法は「大連立」
   当初、民主党政権は、国民受けする政策を打ち出すだろうが早晩、支配階級の課題達成に向かうが、「民主党が、共産、社民の力を借りずに政権を取れる状況では福祉国家的政策の実行は難しい」

 2 共産党や社民党の前進と民主党躍進が並存する場合
・改憲や消費税は困難に
「共産党抜きには民主党が衆院で過半数を取れないという事態になると、民主党は大きく手を縛られて、『左に』寄らざるを得ない」

・民主内部の反構造改革の力の前進
  「民主党と共産党が同時に伸びる状況は国民の中の構造改革の批判が強いこと」、そうなった場合は「民主党政権は福祉国家型の模索とか、コーポラティズム型の統合を考えざるを得ない」

・手を縛られることを避けて、政界再編へ全力つくすだろうが、「共産党が伸びる場合には、反構造改革の勢力が大きく前進して民主党に圧力をかけることになるので」消費税、改憲、自衛隊の海外派兵恒久法について歯止めがかかる。

*コーポラティズム型の統合の「現実性」も
   「反構造改革が掲げる共産党などが伸びる下で、民主党政権が続く場合」
   → 民主 「連合」の影響を切って、新自由主義政党へ純化する方向~ 
しかし、小沢民主党で「連合」を再評価。「連合」の代表が政権に入る可能性
 ⇒ 労働勢力の要求を切れない歯止めとなる可能性も。

 ⇒ 「民主だけが伸びるのか、民主と共産・社民が伸びるのかということによって、事態はかなり変わってきます」

◆「新自由主義の行方は?~ 選挙のもつ意義」から
・選挙 国民の政治的体験と運動を発展させる大きなテコ
 共産党や社民党が前進し、改憲問題、消費税問題で民主党の行動に歯止めをかければ、ある程度の議席の前進でも、今の悪い政治を食い止めることがわかる。

・政権交代も体験しないとわからない
 小泉構造改革も5年半の体験で、国民は本質がわかってきた。

・常に構造改革の危険と代案を示す勢力が不可欠
 こうした勢力があって、国民は体験を踏まえ、次に進める。もし、「そうした旗が立っていない時には、民主党への反構造改革の期待が裏切られた時には、政治不信が起きます」
 → それを防ぐためにも、運動によるオルタナティブな現実的な政策の打ち出しが非常に大事
 ①福祉国家制度の代案 
  ・医療、労働者の生活条件、農業と地場産業の再建など緊急を要する課題の代案の提示
 ②より長期の明確な選択肢の打ち出し
  ・福祉国家制度であれば、その財源も含めての大きな国家構想が必要
  ・多国籍企業への規制は一国ではできず、アジアレベルでの反新自由主義的な地域経済圏を確立する作業と一緒でないと現実味がない→ アジアの平和構想が必要。九条の理想の実現が課題に
 ③代案を実行する担い手の問題
  九条の会、反貧困の運動、労働運動、「革新政党」の役割の強化、バージョンアップが必要
     ・九条の会 復古主義的な安部型改憲には大きな力。しかし、テロ規制の自衛隊派兵、新自由主義的な分権制度の改憲論を、民主党が自民党と協調しながら進めてきた場合には、どう立ち向かうか
     ・労働運動 労働市場の規制、正規と非正規の平等処遇の実現などどう実現するか
     ・革新政党 トータルな国家構想の打ち出しと、そのため運動の諸領域といっそう有機的に連帯する

◆新自由主義の行方は?
①日本の支配層の大きな困難・手詰まり
・「企業社会統合の破壊と自民党の利益誘導政治を切り捨てて強行した構造改革が既存の社会を壊した」
  ~ それに代わる新たな社会統合の様式を見つけられず四苦八苦。大きな困難に直面

②地方を軸にして新自由主義国家をつくり直す――「地方分権」の位置
 「地方自治体を新自由主義の実施単位」とする方向
   → 地方に裁量権~地方の「自己責任」で、福祉、教育、社会保障を調整させる/これが「分権改革」
      市町村合併、道州制。後期高齢者医療制度など実施主体を都道府県毎にする流れ
 
  ⇒ しかし、合併も300を目指しながら1800。町村会決議に見られる「道州制」への反発
    ~ 地方を中心にした構造改革が本当にできるかどうか定かではない

 *「分権改革」とセットの「公務員制度改革」、公務員バッシング
   ~ この点は、自民党と民主党は共通している
    「官僚制が持っている福祉国家と国民経済擁護的な役割を削減」し「地方に構造改革の責任を委ねようとしている」
   
  ・日本では、開発型の古い官僚機構を叩くという市民の批判と、福祉国家を解体する新自由主義型の官僚批判が合体して起こっている。
  ~ それとセットで「中央集権から地方分権へ」というイデオロギーで、新自由主義の執行単位としての地方づくりが進行している。
    
  ⇒ つまり、国と地方の公務員が新段階の構造改革の焦点に 
   ~ 構造改革路線を打ち破る上で、公務員、自治体労働運動の役割が極めて重要となっている。地方の困難を取り上げ、解決していく公務員労働の強化と自己形成がいまほど必要な時はない

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