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改革派の急先鋒は浅はかだった

 東洋経済オンライン1/17に、話題になっている懺悔の書『資本主義はなぜ自壊したのか』を書いた中谷巌氏(細川内閣、小渕内閣で「経済改革」を推進)のインタビューがのっている。
改革派の急先鋒だったのは浅はかだった―― 中谷巌氏に聞く」

「短絡した軽薄なものの考え方がまずかった」で始まり、「新自由主義的な、市場至上主義的な、あるいは改革派の急先鋒的な自分の行動に対して、それは浅はかであり、社会全体、あるいは人間の幸せとはと、考慮すべきだった。」
「小さい政府や自己責任をただ求めれば、日本社会がうまくいく、さらに経済成長がうまくでき、国際競争力もつく、そういう考え方は間違い。」

「新自由主義でいちばんまずいと思うのは、とにかく個人が分断されること。その分断された個人はマーケットで出会う。マーケットは得か損かの世界だから、人間的なつながりはない。」「しかし、人間にとって必要なのはその間にある社会、あるいはコミュニティではないか。そこで温かい人間的なつながりを確認しながら人は孤独に陥らず、喜んだり悲しんだりする。その中で幸せをつかむ。新自由主義的発想は社会的動物である人間を全然考慮していない。」

 今、新自由主義への反省が中曽根元首相、与謝野大臣など、さまざまに語られているが…
私は、なぜ新自由主義、自己責任論がこうもやすやすと社会を席捲(いまもまだ影響力をもちつづけているが)したのか、どこに社会的、文化的、思想的の弱点があったのか、ということまで反省、教訓化しなくては、同じ過ちを繰り返すのではないか…、そこに関心がある。
 最近では後藤道夫氏の「戦後思想ヘゲモニーの終焉と新福祉国家構想」、実践的には「派遣村」のような連帯のとりくみ… 大いに学んでいきたい。

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