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2兆円あったら・・・ 

 「2兆円で何ができる?」 毎日新聞が昨日から3回の連載記事をかいている。
保育所や学童保育の待機児童の解消。プラス妊婦健診の無料化など 1.5兆~2.4兆円
後期高齢者医療制度の75歳以上の人の保険料を2年間無料に 2.2兆円
65歳以上の人の介護保険料を1年間無料に。介護報酬を現行から8%引き上げ 2兆円
公立小・中学校の耐震化で緊急性の高い1万棟分 1兆円
消費税を1年間5%から4%に引き下げ 2.3兆円
2兆円あったら:/上 安心して産みたい 12/2
2兆円あったら:/中 高齢者の「足」守って12/3 
 と ハイリスクのお産に対応できる施設、高齢者、障害者の移動支援などを紹介している。
 景気後退/2兆円の使い道再考しては 河北新報11/24

 ある経済団体の方は、「高知県に来る給付金総額は100億円、基金にすれば運用益3億円。中小零細業者への融資の利子補給など様々な政策手立出てが可能だ。」と語っていた。基金は、教育、研究への投資としても使える。
 ハード面では、地震で倒壊の危険の高い校舎の耐震対策は高知県全体で250億円。国の制度を使えば、30数億円あれば対応できるのだが・・・
 
 しかし、2兆円のバラマキに反対する声が高い、またこうした政策的な提案がマスコミで連載されるというのは国民の見識の高さを示している。

【2兆円あったら:/上 安心して産みたい】  国民からも自治体からも、とかく評判の良くない「定額給付金」。日本を元気にするのなら、1人1万2000円のバラマキよりも有効な使い道はないのだろうか。例えば2兆円あれば、こんな問題も解決できるはず--。暮らしの中から考えてみた。  ◆提案  ◇医師らの年収保証、空きベッドの確保を  11月末、東京都港区のヨガスタジオ。体操をしながら出産日を待つ母親たちが不安を口にした。  「2人目も欲しいけど、病院や産科医が増えてくれないと」。半月後に初めてのお産を控える主婦(27)は、臨月のおなかをさすりながら訴えた。妊娠が分かった時、自宅近くの産婦人科に行ったが、「今年から産科はやめた」と言われた。次に探した病院も「分娩(ぶんべん)は予約がいっぱい」と断られ、三つ目で受け入れてもらった。  「家に一人きりでいる時、急に何かあっても救急車が来てくれるかどうかわからない。どうしたらいいのでしょう」     ◇  今秋、脳内出血を起こした東京都内の妊婦2人が産科救急の「最後のとりで」の病院に相次ぎ受け入れを断られて死亡、重体となった。もはや東京も安全にお産ができる街ではない。地方都市はさらに厳しい状況だ。  北海道函館市の総合病院「共愛会病院」。福島安義院長(66)はただ一人の産科医として、今年6月から24時間態勢で緊急の呼び出しに備えている。5月まではもう1人産科医がいたが、その医師が産科医不足の道内の別の病院に移ったためだ。  共愛会病院には陣痛から分娩、出産直後の回復時まで、同じ部屋で過ごせる特別室がある。通常は陣痛室、分娩室、回復室とその都度部屋を移るが、ここでは家庭的な広い個室で家族が立ち会い、助産師の主導で赤ちゃんが自然に生まれてくるのを待つ。評判は広がり、お産の予約は来年6月まで入っている。  共愛会病院の分娩件数は月10~15件。リスクの低いお産を扱い、忙しい時は系列の病院から助産師や医師の応援を得てしのいでいる。福島院長は「特別室は市内でうちにしかない。私が働けなくなると、妊婦さんが自分に合ったお産ができなくなる。60代になって24時間態勢で働くのは大変なストレスだが、期待は裏切れない」。携帯電話が鳴れば未明でも車を運転し、病院に駆けつける。     ◇  産科医激減で、地域の中核病院での分娩ができなくなってきた。その結果、本来はハイリスクの出産を扱う「総合周産期母子医療センター」がパンク寸前になっている。さらに、総合周産期母子医療センターは極めて重症な母子をともに救急できる施設ばかりではない。早産や未熟児の救急だけで、重度の母体救急に対応できない施設もある。  妊婦が受け入れられない事態をなくし、安全なお産を実現するためには、どうすればいいのか。国立成育医療センターの久保隆彦産科医長は「2兆円あればその態勢を整備できる」と話す。全国の産科救急システムに医師、看護師、助産師を確保し、ハイリスクのお産を扱う施設に母子1床ずつ空きベッドを設けるのだ。  具体的にはまず、ハイリスクのお産に対応できる施設を(1)母子救急型(2)新生児救急型(3)母体救急型の3タイプに分ける。中程度のリスクがあるお産には、中核病院でもある地域周産期母子医療センターが対応できるようにする。これら4タイプ計500施設に医師(計約1万人)、看護師(同1万2000人)、助産師(同2000人)を当直させる。  産科救急には産科医、新生児医、麻酔医、救急医が必要で、既存の母子救急型と新生児救急型に重点配置する。医師には月6回の当直で年収2000万円を保証。看護師、助産師は月8回当直、年収1000万円とする。これで試算すると、人員確保の費用は年間3358億円、空きベッドの確保は年間71億円で、合計3429億円。2兆円あれば5~6年間続けられる。  07年の平均初産年齢は29・4歳。晩産化でリスクの高いお産が増えている。久保医長は言う。「産科医不足が根本にあり養成が不可欠だが、年収を保証すればやりたいと思う人が出てくるはずだ。早急に手だてを講じる必要がある」【中村美奈子、山崎友記子】  ◇人づくりに投資、失業者生まぬ仕掛けを  日本総研調査部長でチーフエコノミストの藤井英彦さんに聞いた--。  将来を見据え、何に投資すべきか。1人1万2000円の給付でないことは確かだ。自動車メーカーが派遣従業員らの解雇を進めている。世界同時不況の中、失業者がさらに増える可能性は大きい。  日本のように資源のない国は人づくりにお金をかけないと、将来はない。失業者が増えれば税収は減り、個人消費も落ち込む。生活保護世帯は増える。その悪循環を断つためにも、良質の雇用を生み出す仕掛けが必要だ。  デンマークでは94年の労働政策改革後、雇用情勢が画期的に改善した。各企業のニーズとマッチした職業訓練を個別に行うなどの施策を進めた結果、失業率は先進国中ノルウェーに次いで低く、高所得者が増えている。こうした施策に対し、デンマークは対GDP比で1・04%、ドイツも0・5%の税金を使っているが、日本はわずか0・04%。ドイツ並みにするには2・5兆円が必要だ。エネルギーの約9割、食料の6割を海外に依存している状態も危うい。独自のエネルギー政策、自給率アップに本腰を入れる予算も、ぜひ確保してほしい。


【2兆円あったら:/中 高齢者の「足」守って12/3】
 ◆提案
 ◇通院・買い物に、送迎サービス充実を
 終点の停留所は山あいの限界集落にある。兵庫県豊岡市の但東町薬王寺地区。48世帯125人が暮らし、高齢化率は55%。車を持たないお年寄りにとって、路線バスは欠かせない「足」だった。
 そのバスが9月末でなくなった。同県北部で運行していた全但(ぜんたん)バスが4市町の赤字21路線を休止したためだ。豊岡市内にはこのうち11路線が走る。会社が休止を打ち出した昨秋、市には住民からの不安の声が相次いだ。
 自治体は急きょ代替交通手段の確保に奔走し、豊岡市は10月から「イナカー」と名付けたコミュニティーバスを導入。それでも便数減や利便性の低下は避けられなかった。
 「乗り継ぎが悪くなって、2時間待たされたこともある。元気なうちはここで暮らしたいけれど、出かけるのがおっくうになってねえ」。バス停の約300メートル先に住む大月千代さん(79)は畑仕事の手を休め、つぶやいた。1人暮らしで、白内障や歯の治療のため月2回ほどバスで通院している。以前は路線バスで病院まで直行できたが、今は乗り継ぎが必要になり、弱った足腰には応える。
 イナカーは運行を業者に委託しており、委託料は半年間で4600万円。運賃収入を除く半額は国が補助するため、市の実質負担は半年で1800万円程度と見込まれる。しかし、国の補助は3年が限度で、利用者が増えないと廃止される恐れがある。中貝宗治(なかがいむねはる)市長は「高齢者の足は守りたいが、市財政も厳しい。国に2兆円あるのなら、公共交通の充実など、地域の未来につながることに投じてほしい」と語気を強める。
    ◇
 バス業界の規制緩和や自治体の財政難を受け、全国で赤字路線が消えている。国土交通省によると06年度の廃止路線は距離換算で約1万2000キロ、前年度より4000キロ増えた。廃止後のコミュニティーバスすら赤字という所が大半だ。
 高齢者の足を守る方策はあるのか。公共交通に詳しい首都大学東京の秋山哲男教授は「効果の期待できない定額給付金より、2兆円はST(スペシャル・トランスポート)サービスに使えばいい」と提案する。
 STサービスとは、バスや鉄道の利用が難しい高齢者・障害者のために小型車両などを運行し、通院や買い物に利用してもらう施策だ。秋山教授によると、国内ではNPOなど約2000団体が取り組んでいるが、「他の先進国とは対照的に公的な補助がほとんどないため、普及しない。欧米では人口の2~5%が利用している」と指摘する。
 例えば米国のサンフランシスコ市。78年からSTサービスを実施し、配車センターに連絡すると自宅まで迎えに来てもらえる。利用者は人口の約2・3%に当たる約1万7000人。年間の利用回数は1人平均約70回。運営費は約23億円(05年)で、うち9割近くは連邦政府と州政府の負担だ。日本ではほぼ同じ人口の東京都世田谷区でも12団体が実施しているが、区の補助は約2000万円だ。
 秋山教授の試算では、人口の2~3%が移動困難者で、このうち最も移動が困難な1%、約120万人が週1回ペースで3000円分のSTサービスを利用した場合、総額で1800億円かかる。2兆円あれば11年間は全額補助が可能だ。
 介護予防など波及効果も期待できそうだ。兵庫県立福祉のまちづくり工学研究所の北川博巳(ひろし)主任研究員も「高齢者の外出機会が増えれば生きがい作りになる。地元商店街も活性化し、運転が危なくなった高齢ドライバーによによる事故も減るでしょう」と話す。

景気後退/2兆円の使い道再考しては 河北新報11/24  景気が後退局面にあることが、4半期ごとにはじき出される国内総生産(GDP)の統計数値ではっきりと示された。日本経済は「冬の時代」に入った。  内閣府がまとめた今年7―9月のGDPの実質成長率は0.1%減(年率換算で0.4%減)。これで2・4半期連続してのマイナス成長となったのだから、後退は明らかだ。  米国もユーロ圏も7―9月期はマイナス成長で、新興国も景気減速が著しい。わが国景気のけん引役だった輸出は減少に転じ、雇用不安も確実に広がる。  金融危機の端緒となった「リーマンショック」は9月半ば。10―12月期は経済情勢がさらに悪化するのは間違いない。  先にワシントンで開かれた20カ国・地域(G20)による緊急首脳会合(金融サミット)で、財政出動による景気刺激策の必要性について認識が一致したのも、こうした状況を踏まえてのことだ。日本も責任の一端を担わなければならない。  まずは、麻生太郎首相が10月末に自ら発表した追加経済対策を速やかに実行に移す必要がある。だが、政府・与党は財源の裏付けである第二次補正予算案を年明けの通常国会冒頭に提出する方針を固めたという。  世界第一位の経済大国・米国が政権移行期にあり財政出動が思うに任せない中、世界第二位の日本にそれだけ長い「経済空白」が許されるのか。実施が遅れれば遅れるほど、実体経済の傷は深まるばかりだ。  予算編成に時間がかかるのだとしたら、実効性に疑問符が付く追加経済対策の中身を、いま一度、見直してみてはどうか。  予算額5兆円のうち、2兆円に上る定額給付金は生活支援なのか景気刺激なのか政策目的がはっきりしない。どれだけ消費に回るか、いぶかる声も多い。  2兆円は大きい。岩手、宮城、山形の東北3県の本年度当初予算の総額にほぼ匹敵する。  ニーズが高まる社会保障を見れば、待遇改善が急務な介護従事者(約120万人)の月給を2万円上げるのに必要な費用の年額は2880億円にすぎない。医師確保対策を含む前首相肝いりの「5つの安心プラン」具体化に向けた予算要求額も3890億円にとどまる。  単純に言って、2兆円あれば介護報酬アップに必要な保険料引き上げは不要だし、医師不足対策はもっと充実させられる。  雇用を創出する施策もあれこれあろう。例えば、地球温暖化対応で成長が期待される新エネルギー・省エネ技術の開発や設備投資なども広く支援したい。  景気後退で募る不安を幾分でも和らげ、将来に明かりをともしてくれる政策であれば、「冬」の寒さに耐える糧ともなろう。少しでも安心を得るため、予算を使わなければならない。

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