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二大政党づくりの陰り 世論調査

 毎日、朝日、読売が世論調査の結果を発表しているが、二大政党づくりのゆきづまりを感じさせるものとなっている。
どちらが首相にふさわしいか、どちらもダメとしたものが毎日54%と飛び抜けて高く、朝日35%も同率でトップ、読売も35%で過去最高となっている。政党支持率なども民主党は微減している。
読売は「2大政党が政策より政局を優先しているように映る今の政治そのものに、国民は厳しい視線を注いでいる。」と評している。
毎日世論調査:内閣支持21%に激減 「首相に」も小沢氏
内閣支持22%、「首相適任」小沢氏逆転 朝日世論調査「再編」か「大連立」6割が望む…読売世論調査

◆毎日
・「どちらが首相にふさわしいか」
「どちらもふさわしくない」54%(前回比14ポイント増)
麻生首相19%(前回比21ポイント減)、小沢氏21%(前回比3ポイント増)
・「どちらに勝ってほしいか」
民主46% (前回比2ポイント減)、自民29%(前回比7ポイント減)
・比例代表の投票先は
民主36%(前回比2ポイント減)、自民22%(同3%減)
◆朝日
・どちらが首相にふさわしいかの質問
麻生30%(前回49%)、小沢35%(同23%)、その他35%(28%)
・政党支持率
自民27%(同30%)、民主23%(同24%)
◆読売
・麻生(29%)、小沢(36%)。どちらも選ばず35%は、これまでの最高。

毎日世論調査:内閣支持21%に激減 「首相に」も小沢氏  毎日新聞は6、7の両日、電話による全国世論調査を実施した。麻生内閣の支持率は21%で10月の前回調査から15ポイント下落、不支持率は17ポイント増の58%だった。「麻生太郎首相と小沢一郎民主党代表のどちらが首相にふさわしいと思うか」という質問への回答は、麻生首相が21ポイント減の19%、小沢氏が3ポイント増の21%で両者が初めて逆転。「選挙の顔」と「党首力」を期待されて就任した首相が今後、厳しい政権運営を迫られるのは必至の情勢となった。  ◇失言、政策迷走…不支持は58%に   内閣支持率21%は安倍政権最低の07年8月調査の22%を下回る数字。自民党が大敗した参院選直後の調査で、安倍晋三元首相は1カ月余後に退陣を表明した。また福田政権下の08年5月の18%、6月の21%、7月の22%と同水準となった。  支持理由は「首相の指導力に期待できるから」が前回調査比14ポイント減の19%。不支持理由も「首相の指導力に期待できないから」が14ポイント増の27%となり、政策決定を巡る政権の「迷走」や首相の失言などが支持激減に影響したとみられる。  首相の不用意な発言や漢字の読み間違いへの評価は「首相の資質を疑う」が48%で「目くじらを立てるほどのことではない」の42%を上回った。  どちらが首相にふさわしいかは「どちらもふさわしくない」が14ポイント増の54%。9月は麻生首相42%、小沢氏19%、10月は麻生首相40%、小沢氏18%だったことから、麻生首相と答えた層が「どちらもふさわしくない」という回答に流れたことがうかがえる。  一方、定額給付金への評価は「評価しない」が70%で「評価する」の21%を圧倒。政府が08年度第2次補正予算案提出を09年1月召集の通常国会に先送りしたことも「支持しない」61%、「支持する」24%で麻生内閣が政策的にも支持を集めていないことが浮かんだ。  ◇早期の解散求める声が多数  世論調査には次期衆院選に関する質問も盛り込んだ。いつ解散すべきだと思うかを五つの選択肢で尋ねたところ(1)「直ちに解散すべきだ」28%(2)「来年度予算成立後の来年春」25%(3)「来年1月の通常国会冒頭」17%(4)「任期いっぱいまで解散の必要はない」15%(5)「来年夏ごろ」2%--の順で、早期の衆院選を求める世論が浮かび上がった。  「自民と民主のどちらに勝ってほしいか」との質問への回答は民主46%、自民29%。自民は前回調査比7ポイント減で、民主も2ポイント減だったが、両党の差はさらに広がった。今、衆院選が実施された場合の比例代表の投票先も民主36%(前回比2ポイント減)、自民22%(同3%減)だった。【坂口裕彦】  【調査の方法】 6、7日の2日間、コンピューターで無作為に選んだ電話番号を使うRDS法で調査。有権者のいる1615世帯から、1031人の回答を得た。回答率は64%。
内閣支持22%、「首相適任」小沢氏逆転 朝日世論調査  朝日新聞社が6、7の両日実施した全国世論調査(電話)によると、麻生内閣の支持率は22%で、前回調査(11月8、9日)の37%から急落した。麻生首相と民主党の小沢代表のどちらが首相にふさわしいかの質問でも、麻生氏を挙げる人は30%(前回49%)に大きく下がり、小沢氏の35%(同23%)が初めて上回った。「選挙の顔」としての首相の優位性は完全に失われ、発足2カ月余りですでに政権末期の様相だ。  内閣支持率は、福田内閣末期とほぼ同じ水準にまで一気に下がった。不支持率は64%(前回41%)。その理由では「政策の面」が63%に達する。自民支持層でも内閣を支持する人は54%(同72%)にとどまり、「麻生離れ」が進んだ。無党派層の支持も11%(同26%)に下がった。  麻生首相に「実行力がある」とする人は21%で、「そうは思わない」の68%が圧倒した。発足当初は「実行力がある」が54%、「そうは思わない」が28%だった。  定額給付金を含む追加の補正予算案の提出を来年1月の通常国会に先送りしたことについては、「納得できる」23%を「納得できない」60%が上回った。来年度予算編成の基本方針で、これまでの財政再建路線を転換して、景気対策のため支出を柔軟に増やすとしたことには、「評価する」48%、「評価しない」35%で、一定の支持を受けた。  麻生首相のこれまでの仕事ぶりの評価を聞くと、「期待外れだ」が最も多く44%、次に多いのは「もともと期待していない」の40%で、「期待通りだ」は12%、「期待以上だ」は1%だった。  首相にふさわしいのが麻生氏か小沢氏かの問いでは、過去5回の調査でいずれも麻生氏が小沢氏に倍以上の差をつけてリードしていた。背景には野党支持層の一部や無党派層からも支持を受けていたことがあったが、首相への失望感の広がりから、それらが急速に失われたようだ。  衆院の解散・総選挙の時期については、「早く実施すべきだ」が51%で「急ぐ必要はない」の40%を上回った。「早く実施」は10月下旬の調査では33%まで下がっていた。  「いま投票するとしたら」として聞いた衆院比例区の投票先は自民28%(同30%)、民主36%(同33%)など。無党派層で民主に投票するという人が31%(同23%)に増え、民主がリードを広げた。政党支持率は自民27%(同30%)、民主23%(同24%)など。      ◇  〈調査方法〉6、7の両日、全国の有権者を対象にコンピューターで無作為に電話番号を作る「朝日RDD」方式で調査した。対象者の選び方は無作為3段抽出法。有効回答は2074人、回答率は58%。
「再編」か「大連立」6割が望む…読売世論調査  政権発足からわずか2か月余で“麻生人気”が大きく失墜したことを示す今回の読売新聞世論調査で、最も注目されるのは「衆院選後の政権」として6割近くの有権者が「政界再編による新しい枠組み」(33%)か「自民党と民主党による大連立」(25%)を望んでいることだ。 当初は期待を抱かせた麻生首相への失望は、有権者の「自民党離れ」を決定的にしただけではない。民主党も含めた今の政治全体への不満を拡大させたことを示している。 麻生首相が「ポスト福田」の自民党総裁に選ばれたのは、その国民的人気の高さが“選挙の顔”として期待されたからだ。 9月の総裁選告示直後の読売新聞社世論調査で、小沢民主党代表とどちらが首相にふさわしいかを聞いたところ、「麻生氏59%―小沢氏28%」と麻生氏が圧倒した。麻生内閣発足後の調査でも54%―26%(9月)、56%―23%(10月)、50%―22%(11月)とダブルスコアを続けてきた。ところが、今回は29%―36%と逆にリードを許し、「党首力対決」は小沢氏が制した。 ただ、今回の調査では、麻生氏と小沢氏のどちらも選ばなかった人が35%に上り、これまでの最高になった。麻生首相に対する失望や不満が、ただちに小沢首相待望論に結びつくわけではないことを示すものだ。 麻生人気急落の要因が、首相の度重なる失言や前言撤回、金融危機・景気対策のもたつきにあることは調査結果でも明確だ。とは言え、麻生内閣が臨時国会の会期を延長しながら、第2次補正予算案提出を年明けに先送りした背景に「衆参ねじれ」による国会運営行き詰まりへの懸念があることも否定できない。 次期衆院選をにらみ、2大政党が政策より政局を優先しているように映る今の政治そのものに、国民は厳しい視線を注いでいる。自民支持層のうちで「自民党中心の政権」を望んでいるのは34%、民主支持層でも「民主党中心の政権」を望んでいるのは50%に過ぎない。政治の大きな変化を求める声は高まっている

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