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自衛隊 違憲教育の全容解明を

やはり・・・自衛隊内部で違憲、歴史歪曲教育がなされていた。
田母神氏が統幕学校長時代、歴史観・国家観の講座開設 朝日11/12
 文民統制の危機として各紙が社説を書いている。幹部教育については、毎日、中日新聞も社説で触れている。読売ですら海外派兵などの障害となるという角度だが「幹部教育や人事管理を抜本的に見直し、検討中の省改革の計画に的確に反映すべきだ」と触れている。ドイツ軍の内部で「アウシュビッツはなかった」というネオナチの教育がされていたのと同様の問題だ。国際的信用にかかわる問題であり、暴走の実態と原因について徹底解明が必要だ。
社説:前空幕長招致 隊内幹部教育の実態究明を 毎日前空幕長の陳述 文民統制を何と心得る 中日新聞社説2 田母神氏だけなのか心配だ(11/12) 日経
前空幕長招致 「言論の自由」をはき違えるな ・読売社説)

田母神氏が統幕学校長時代、歴史観・国家観の講座開設 朝日11/12  自衛隊の高級幹部を育成する統合幕僚学校で、「大東亜戦争史観」「東京裁判史観」など歴史観・国家観に関する講義を行っていたことが、11日の参院外交防衛委員会で明らかになった。02年から04年にかけて同校長を務めた田母神俊雄・前航空幕僚長が、歴史観などの講座を新設したという。  共産党の井上哲士氏が示した資料によると、田母神氏が04年、一般課程に「東京裁判」などをテーマにした講座を新設。その後、幹部高級課程に「東京裁判の本質」「東京裁判史観」「大東亜戦争史観」などを主な教育内容とする講座が開かれた。「現憲法及び教育基本法の問題点」といったテーマもあり、講師には大学教授や作家を招いていた。  委員会で田母神氏は講座開設の理由について、「我々は良い国だと思わなければ頑張る気になれない。悪い国、悪い国と言ったんでは自衛隊の士気も崩れるし、きちっとした国家観、歴史観を持たせなければ国は守れない」と述べた。  井上氏は「『大東亜戦争史観』など、そういう呼び名自体が特殊な言い方だ」と追及。これに対し、浜田防衛相は「カリキュラムの中身は把握していないので、私の考えは申し上げられない」と述べるにとどまった。
社説:前空幕長招致 隊内幹部教育の実態究明を 毎日  戦前の日本の植民地支配と侵略を正当化し、政府見解に反する論文を発表した田母神(たもがみ)俊雄・前航空幕僚長が、参院外交防衛委員会に参考人として招致された。  田母神氏や浜田靖一防衛相に対する質疑で、現在の文民統制(シビリアンコントロール)の危うさと自衛隊内教育の問題点が浮き彫りになった。  田母神氏は空幕長就任直後、航空自衛隊の隊内誌「鵬友」に論文と同様の趣旨の文章を掲載していたが、浜田防衛相は「チェックしていなかった」と述べた。  また、田母神氏は空幕長だった1年7カ月の間、頻繁に基地を視察し、隊員らに講話・訓話を繰り返していた。今年1月の熊谷基地(埼玉県熊谷市)での講話について同氏は「内容は論文に書いたのと一緒だと思う」と語ったが、防衛相は講話をすべて確認しているわけではないと述べた。  今回の論文だけでなく、文章や発言で同様の歴史認識を繰り返していたのに、これを防衛相が把握していなかったのは論外である。  田母神氏は、論文が問題になったことについて「今回は多くの人の目につき騒がれたからだ」と語った。従来の主張をしているのに、報道されたために更迭された、というのだ。特異な主張をする人物として防衛省内で知られていた人物を空自トップの座に据えた安倍政権、それを引き継いだ福田、麻生政権では、文民統制が機能していなかったと言わざるを得ない。  委員会では、田母神氏が統合幕僚学校長時代に設置したカリキュラムの問題も取り上げられた。  統幕学校は、陸海空各自衛隊の1佐、2佐クラスを対象にした、将官・上級幕僚への登竜門である。  同校に04年度に新設された「歴史観・国家観」講座は現在も続いている。02年12月から04年8月まで校長を務めた田母神氏は「私が設けた」と述べた。講義は外部講師が中心で、防衛省の資料によると、教育内容に「大東亜戦争史観」「東京裁判史観」などが並ぶ。  防衛相は「中身は把握していない。確認したい」と述べた。防衛省は講師名を発表していないが、田母神氏と同様の主張が幹部教育の場で行われていたのではないかとの疑念がわく。  もしそうなら、偏った歴史観を持つ自衛隊幹部が量産され、第2、第3の田母神氏を生む仕組みが作られていたことになる。早急に調査し、是正策を取るのは麻生内閣の責任である。  与野党にはこの日の参考人招致は新テロ対策特措法改正案を処理するための「儀式」と受け止める向きもある。これを反映したのか、民主党の追及に迫力は今ひとつ感じられなかった。  しかし、文民統制の問題も隊内教育の疑惑も解明されたとは言い難い。麻生太郎首相が出席した審議は必須である。田母神氏再招致も検討してしかるべきだ。
前空幕長の陳述 文民統制を何と心得る 中日新聞  政府見解に反する論文発表で更迭された前空幕長が国会の参考人招致でも持論を展開した。組織的応募の疑惑も広がり、文民統制の根幹が大きく揺らぐ。政府が認識する以上に事態は深刻だ。  上司・部下の関係だった浜田靖一防衛相と田母神俊雄前航空幕僚長が代わる代わる答弁する。日本の侵略戦争を正当化する論文をめぐって、浜田防衛相が「極めて不適切」と切り捨てれば、田母神氏は「間違っているとは思っていない」と主張する。十一日の参院外交防衛委員会であった異様な光景だ。  田母神氏は自ら起こした混乱の責任を自覚していないようだ。  「びっくりしたのは、日本はいい国だと言ったら解任されたことだ」「政府見解で言論を統制するのはおかしい」…。憲法九条についても「これほど意見が割れるものは直した方がいい」と改正を唱えた。  つい先日まで実力部隊のトップだった人物である。政治が軍事に優先する、民主主義国家の基本である文民統制を「そんなの関係ねえ」といわんばかりの言動には驚がくを覚える。  田母神氏は同趣旨の論文を昨年五月に隊内誌に寄稿。基地視察などの際にも講話していたという。幹部の教育機関である統合幕僚学校の校長も務めていた。政府見解に反する教育が自衛隊内で行われていた疑念を抱かざるを得ない。  実際、懸賞論文には田母神氏のほか九十四人の航空自衛官が応募していた。田母神氏は募集の件を航空幕僚監部の教育課長に紹介し、教育課は全国の基地にファクスで通知した。田母神氏の主張を受け入れる土壌が自衛隊内にあるのではないか。  防衛省は組織的背景の究明と隊員教育の実態調査を急ぐべきだ。  “暴走”を放置してきた政治の責任も重い。自民党の国防関係合同部会では擁護論すら飛び出したという。何をか言わんやだ。  懲戒処分にせず定年退職扱いにして、約六千万円の退職金が支払われる決着には違和感がある。田母神氏が「審理」での徹底論議を求めたため、迅速な対応を優先したというが、これ以上事を荒立てたくない思いも見え隠れする。安易な幕引きは許されない。  その場しのぎの対応で、揺らぐ文民統制への危惧(きぐ)は解消されるはずがない。麻生太郎首相の口ぶりはあまりに人ごとすぎないか。こういう時にこそ、逃げない姿勢を見せてほしい。
社説2 田母神氏だけなのか心配だ(11/12) 日経  どうしてこのような人物が航空自衛隊トップになったのだろうか。  政府見解に反する歴史認識の論文を公表して解任された田母神俊雄前航空幕僚長に対する参院外交防衛委員会の質疑は、不完全燃焼だった。心配なのは、空自内部で田母神氏のような歴史観がどの程度の広がりを持つのかであり、懸賞論文の公募に組織的関与があったかと併せ、さらなる解明を要する。  空自小松基地「金沢友の会」の会長は「真の近現代史観」をめぐる懸賞論文を企画したアパグループの代表である。田母神氏は小松勤務の経験がある。田母神氏の後任候補としていったん名前があがった織田邦男航空支援集団司令官も小松勤務を経験しており、ウェブサイト上には代表との対談が載っている。  懸賞論文の応募総数235件のうち94件が航空自衛官だったのは、代表と空自首脳部との関係と無縁ではないだろう。田母神氏自身も「航空幕僚監部教育課長に紹介した」と認めた。空自内部に一定の歴史観を広める結果につながっていないだろうか。  田母神氏を懲戒処分にしなかった点について国会では技術的な議論があった。田母神氏は懲戒をめぐる手続きの省略を認めず、徹底抗戦の構えをとった。このため短時間で懲戒できず、空幕長を解任して定年退職させる苦肉の策となったからだ。  1978年、当時の金丸信防衛庁長官は「超法規的行動」発言を理由に栗栖弘臣統合幕僚会議議長を解任した。今回と似ているとされるが、決定的な違いは栗栖氏は自ら辞表を出し、田母神氏はこれを拒否した点である。  上官である防衛庁長官の信を失ったと栗栖氏は考えた。政治家による軍に対する統制(シビリアンコントロール)を持ち出すまでもない。武人として当然の挙措である。田母神氏のように上官の命令に従わない指揮官をいただく軍事組織は下克上の混乱に陥る危険がある。  昨年夏、守屋武昌防衛次官は小池百合子防衛相から退任を命じられ、首相官邸に駆け込んで抵抗した。田母神氏の行動は、それと重なる。いつからこんな危険な空気が防衛省には広がったのだろう。
前空幕長招致 「言論の自由」をはき違えるな ・読売社説)  つい先月末まで自衛隊の最高幹部を務めていた人物とは思えないような発言が相次いだ。  田母神俊雄・前航空幕僚長は参院外交防衛委員会での参考人招致で、終始、「我が国が侵略国家というのは濡れ衣だ」などとする自らの懸賞論文の内容を正当化しようとした。  「私の書いたものは、いささかも間違っていないし、日本が正しい方向に行くために必要だ」「日本には、日本の国が悪かったという論が多すぎる。日本の国は良い国だったという見直しがあってもいいのではないか」――。  昭和戦争などの史実を客観的に研究し、必要に応じて歴史認識を見直す作業は否定すべきものではない。だが、それは空幕長の職務ではなく、歴史家の役目だ。  自衛隊員に対する愛国心教育は必要としても、過去の歴史を一方的に美化することを通じて行うことではあるまい。  田母神氏が身勝手な主張を続けることは、むしろ防衛省・自衛隊が長年、国際平和協力活動や災害派遣で地道に築いていた実績や国内外の評価を損なう。  集団的自衛権の行使や武器使用権限の拡大など、安全保障上の課題の実現も遠のきかねない。  こうした冷静な現状分析を欠いていること自体、自衛隊の指揮官としての適格性のなさを露呈していると言わざるを得ない。  田母神氏は「自衛官も言論の自由が認められているはずだ」「自由な議論も出来ないのでは、日本は民主主義国家か」と、「政府見解による言論統制」を批判した。  「言論の自由」を完全にはき違えた議論だ。一私人なら、日本の植民地支配や侵略を認めた村山首相談話と異なる見解を表明しても、何ら問題はなかろう。  しかし、4万5000人を率いる空自トップが政府見解に公然と反旗を翻すのでは、政府も、自衛隊も、組織として成り立たなくなってしまう。政治による文民統制(シビリアンコントロール)の精神にも反している。  空自では、同じ懸賞論文に、隊員94人が組織的に応募していたことが判明している。田母神氏の指示はなかったとされるが、徹底した事実関係の調査が必要だ。  自衛隊幹部は、軍事的知見や統率力に加え、高い見識、広い視野とバランス感覚が求められる。  防衛省は、自衛隊の幹部教育や人事管理を抜本的に見直し、検討中の省改革の計画に的確に反映すべきだ。それが国民の信頼回復につながる道だ

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Comments

違憲教育とありますが、学校教育現場で行われている反国旗・反国歌・反自衛隊教育はなんなんでしょうね。
社会系授業を受け持つ教師(共産党支持者)が自分の価値観で児童生徒に対して国旗・国歌・自衛隊の存在を否定する教育をしているというのはどうなのでしょう?それこそ問題になりませんか?
平等に価値観に関係なく教えるべき教諭が自分の主義主張に添った教育をしている現状をどのようにお考えなのか感想を聞いてみたいものです。
共産党という政党は党員である教諭に対してそのような教育をするよう指示をしているのでしょうか?
でなければそういった教育が昔から平然と行われているということを問題にせず野放しにしていて良いのでしょうか?
そういった教育が行われていることに対して目を瞑っているならばなんだかんだ自民党や自衛隊幹部の問題点を追求する資格なぞハッキリ言って無いでしょう。自分の身を正さずに人のことを批判する資格は無いのですから。

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