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輸出依存から内需振興へ 元・竹中大臣秘書官

 竹中平蔵大臣の秘書官として、不良債権処理、郵政民営化など構造改革の立案・実行に関わってきた元通産相の岸 博幸(慶應義塾大学大学院教授)が「日本、中国は、輸出依存から内需振興へ」との一文を配信ている。
「金融危機後に来る本当の痛み! グローバルインバランス大調整が日本を襲う」
 現状認識では、極めて私たちと似ているのが興味深い。

・米国の過度の個人消費と巨額の経常収支赤字という世界経済の構造自体に無理
・日本、中国は、輸出依存から内需振興へ転換を
・企業としては海外展開は正しいが、国の経済の観点からは大きな不均衡をもたす
・金融以外についても自由化でなく、規制を強化する必要がある
  というようなことを展開している。
 
  そうした構造を世界に受け入れさせる力の背景にある巨大な軍事力、それによる経済の軍事化と財政赤字の拡大という面にはふれられてないが(紙面の都合もあるだろう)・・・
 
 日本国内の「輸出依存から内需振興へ」という主張は実現しようとすれば、経済の55%を占める家計の消費、従業員の7割を占める中小企業の振興が不可欠だが、氏は「これは言うは易しで、実際にはなかなか大変なことです。」と語っている。アメリカいいなり、財界中心の政治の転換がとにかく必要だということだろう。
 
 【一文より、主要点を抜粋】
「今回の金融危機によって、米国の異常なまでに旺盛な個人消費と巨額の経常収支赤字という世界経済の現在の構造自体に無理があることが明確になった」「この歪んだ構造の是正にも取り組まなくてはなりません。そのために、まずは米国の個人消費を低下させる必要がありますが、それは即ち、対米経常黒字で潤ってその黒字を米国に資金環流させてきた国にとっては、輸出依存という経済構造を修正することが必要になる」

「米国は巨額の経常収支赤字を生み続け、それを海外からの資金流入でファイナンスしてきました。そのためにも高い利回りの投資対象が米国内で必要ですので、様々な証券化商品が生み出され、今回の金融危機のような事態にまでなったと言えます。」

「企業のグローバル展開に対しても、何らかの政策対応が必要になるのかもしれません。企業行動としては海外へのアウトソーシングは正しいけど、国の経済の観点からは大きな不均衡をもたらした一因である以上、その方向性はともかくとして、何らかの対応が必要になるのではないでしょうか。
 金融に対する規制を強化すべき、金融の自由競争は終焉したといった論調がありますが、実は金融以外についても官の関与を強める必要があるのかもしれないのです。それは、官民のパートナーシップのあり方の再構築であり、産業政策と言えるのかもしれません。」

「そして、対米黒字に経済運営を依存してきた日本や中国などは、内需を振興して、今後起きるであろう経常黒字の縮小に備える必要があります。しかし、これは言うは易しで、実際にはなかなか大変なことです。」


・岸 博幸氏
(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授)
1986年通商産業省(現経済産業省)入省。1992年コロンビア大学ビジネススクールでMBAを取得後、通産省に復職。内閣官房IT担当室などを経て竹中平蔵大臣の秘書官に就任。不良債権処理、郵政民営化、通信・放送改革など構造改革の立案・実行に関わる。2004年から慶応大学助教授を兼任。2006年、経産省退職。2007年から現職。現在はエイベックス非常勤取締役を兼任。
 (ダイヤモンド・オンラインより)

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