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学区撤廃 メリットデメリット論は基本が違う

 9月9日、県立高等学校教育問題検討委員会の報告、「県立高等学校における入学者選抜制度及び県立中学校の入学者募集の改善」が出された。
学区制について撤廃することを答申しているが、デメリットは「可能性」「考えられる」とボカシながら、メリットはすべて断定していること、 郡部の学校の統廃合が進む危険性に触れてないことから見ても極めて恣意的だ。
そもそもメリットデメリットというが基本が間違っている。

学区撤廃によって、高校に通いたい子、通わしたい保護者の思いを遠距離通学、経済的負担によって排除することが1人でも生まれれば、その子にとってはゼロであり、教育行政の基本的意義を失う。メリット、デメリットを量拡大に比較すること自体が間違いである。
今、貧困の連鎖、世襲が社会問題になっている。浅井春夫氏に主張では、貧困から抜け出るためにも大学卒業を施策の視野に入れるべきと言っているが、学区撤廃は、遠距離通学の強要により全国平均より高い高校中退を拡大することは必至である。  
 平成18年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」について
高校中退率 高知県2.3% 全国平均2.1%


 これまでも言ってきたように「自由に選択できる」のは、それだけの経済力、家庭環境のある子どものことを念頭に置いた議論であり、すべての子にはあてはまらず、論理的になりたたない。
  
 学力問題が浮上した背景に、OECDの実施するPISAの学力調査の結果があるが、これも注意してみる必要がある。
①学力上位層は変わっておらず、低学力層が増えていることで、順位が低下している。
②選択の問題は正解率が高いが、自由記載の問題(正解がない問題)では、極端に無答が高い。
③学ぶことと生きることの関連性が極めて低い
 佐藤隆「フィンランドに学ぶべきは『学力』なのか!」(かもがわ出版)より 
 と日本型高学力観そのものを問い直している。
 
 地域で学べる魅力ある高校をつくる。そこにこそ教育行政の責任がある。

<県立高等学校教育問題検討委員会報告の関連部分> *「高知県のすべての生徒たちが、それぞれの興味・関心、適性・進路希望に応じた高等学校を選択できるようにすることで、よりよい教育環境とより効果的な高等学校教育が提供されるよう、通学区域の設定について、撤廃することや学区外の定員割合を高くすることなどの見直しをすべきである。」 *撤廃のメリットデメリット ◆メリット ○ 居住する地域による学校選択の制限がなくなるため、中学生の高等学校進学に際しての選択肢が増える。 ○ 中学生が「行きたい学校」への合格をめざして努力するようになる。 ○ 目的意識を持って高等学校に進学する生徒が増える。 ○ 入学者確保のために、高等学校の特色づくりが進み、魅力化が図れる。 ◆デメリット ○ 高知市内の高等学校への志願者が増加することが予想されるため、高知市周辺の高等学校に影響が出てくる可能性がある。 ○ 遠距離通学等の生徒が増えることも予想され、保護者の経済的負担が増すことが考えられる。 ○ 高知市内の生徒が、周辺の学校に進学することが予想される。 ○ 通学範囲が広くなり、保護者との連携が難しくなることが考えられる。

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