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国民負担率の10%増を 高知市長

 今日の市議会で、岡崎市長は、消費税にかんする質問に答え、“日本の国民負担率は、ヨーロッパと比べ低い。10%あげるべき”との主旨の発言をしたとの報告をうけた。
 06年度の国民所得は376兆円なので、38兆円も国民負担を増やせと言うのに等しい。消費税1%の税収が2.5兆円なので、15%増、20%にしろ、という主張に等しい。二重、三重に誤った暴論だ。

 第1は、市民の暮らしへの思いの。ハコもの事業、同和のゆがみで招いた財政危機に、下水道料金、使用料など市民負担を押しつけているが、心が痛まない「理論的根拠」をもっていたということだ。
 第2は、国民負担率の理解・・・ 国民負担率とは「国民の租税負担額を国民所得で割った租税負担率と、国民の社会保障負担額を国民所得で割った社会保障負担率の合計」であるが、給付の方は考慮されてない数字だ。仮に同じ国民負担率でも、給付の多寡でその内実は全くちがってくる。そうしたことを無視し、給付の貧困を不問にして、負担増の「根拠」にする為にする話である。
 以前も負担と給付の利用面を見た「修正国民純負担率こそが問題」と書いた。
◆純負担率の国際比較
   税・社会保障負担率(A) 社会保障給付率(B) 「純負担率」(C)=(A)-(B) の順番で
日本     29.2   11.4    17.8
ドイツ    39.0   24.0    15.0
フランス   43.7    26.4    17.3
スウェーデン 51.0   37.8    13.2
イギリス   35.1   20.6    14.5
アメリカ   26.7   14.5    12.2
(「国民負担率問題を考える」研究会 卯辰昇氏の試算より)
  つまり、純負担率の国際比較を行うと、日本は最も純負担率の高い国である。
 この点は、財務省出身で元スウェーデン大使の藤井威氏も「社会保障給付費や公財政支出教育費を差し引いた修正国民純負担率は、日本の14.0%に対しスウェーデンは11.9%で、逆に日本の方が大きくなり、骨太方針で語られていることはずいぶん違うことが分かる。」と同主旨のことを述べている(第18回 ESRI-経済政策フォーラムの発言より)。
第3に、国民負担率は、国民と企業の「税負担と社会保険料負担」の、国民所得に対する割合である。負担が「低い」と論じるなら、企業の負担率はどうか、が問われなければならない。では、企業負担はどうか。
 07年10月に「政府税制調査会」に提出された資料によると・・
 日本の企業負担(05年度)は、自動車製造業ではフランスの73%、ドイツの82%、エレクトロニクス製造業ではフランスの68%、ドイツの87%。
 経済産業省の08度税制「改正」に関連してまとめた飼料でも
 日本の(04年度)は、対国内総生産(GDP)比で8・0%で、スウェーデンの14・6%、フランスの13・9%、ドイツの8・4%と比べ低い水準となっている。
 行き過ぎた企業減税、非正規雇用を拡大し社会保険料負担を逃れる手だて・・・ まず、そこにこそメスを入れるべきである。
  「福祉の増進」を目的とする自治体の長として、資格が問われる暴論である。 

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Comments

日本は欧州の植民地ではありません。
欧州の文化に根ざした社民主義をこっちに押し付けられてはたまりませんね。
むしろアメリカやスイスなみの安い税の国を目指すべきです。

働いても大半が税金で取られる国なんて、何のために生きているのかわかりませんよ。

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