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吉川・高知市教育長急逝

吉川明男・高知市教育長が急逝された。朝、民報のN氏から聞かされ驚いた。N氏からは給食の民営の説明会、追手前小の廃止・統合と連日説明会に出向きオーバーワークではないか、と聞かされていたが・・・ 月曜日、教育長と市議団との意見交換会のあと廊下であいさつを交わしたのが最後となった。
 ワンマンと言われながらも白黒はっきりさせるというか、意見の違いはあっても率直に議論できる数少ない幹部の1人であった。心から冥福をお祈りしたい。

 N氏から話をきいたとき、商店街のための追手前小廃止、職員440名削減・アウトソーシング推進のもと給食の民間委託へ・・・どちらも市長が打ち出した方針、しかも短期間で仕上げるという重い課題を背負わされた影響は否定できないと話した。本当に力をつくしたいことは別にあったような気がする。
 追手前小廃止問題では、教育財産の処分を、教育的効果や教育委員会の判断をさしおいて、商店街活性化のためと市長発言がマスコミに取り上げられた。
 私たちは、「教育行政への干渉であり、行政論上も許されない」と議会で論陣をはった(わかった執行部、議員がどれだけいるか疑問だが・・)。質問のあと、吉川氏は、よく言ってくれたというニュアンスで「その通り」と団に伝えて来てくれた。
 高校学区制の廃止では、市議団の指摘に「そのとおり」と体をはって阻止するという勢いの答弁をした。学童保育では、同和対策の児童館との不公平を追及すると「待機児童はださない」と予算増の決断をした。
 また、給食調理の民間委託では、栄養職員の役割、学校給食安全基準に示す公的役割が「請負という丸投げでは果たせないではないか」「検収責任者となる栄養職員は、業者の報告にはんこを押すだけ。それで栄養職員の責任が果たせるのか」と追及すると、正直にも「他の自治体で民間委託はやっている」「法的におかしければ国があらためるべきだ」と、事実上、おかしさを認めて、国の責任と直言した。
 元市の幹部の方々と先日、話す機会があったが、「給食も追手前小問題も手順や手だてがおかしい、狭い。一つのことにもいろいろな見方があり、それをまとめていくのが行政。今の市政にはない。1つの切り口だけで見てたらだめだ」と語り、吉川氏については「あれだけ決断できる幹部は、今の市にはいない。教育行政よりも、一般行政の方がもっと適任で力を発揮できるのでは・・」と語っていたのが印象的だ。
 立場はことにするが、本当にお疲れさまでした。合掌

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