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「子どもの貧困」を共に考える学習会

 ひょんなことから、ブログを見た人から「子どもの貧困」問題で話をしてくれとなってしました。
 23日 2時~ 高知城ホール三階会議室
   
「子どもの貧困」を共に考えるために
1.現 状
2.問題の性格
3.具体的対策の考え方
4.たたかいの展望
 で語ろうと思う。以下は資料。備忘録的な意味でいろいろ書いているが、話はざっくりとしたものにしないと時間がない。それは実は一番難しいのだか・・・  

1. 現 状 「構造改革」路線のもとで急速に広がった貧困
 「構造改革」路線による貧困の拡大と、一方「反貧困」のたたかいのなかで、隠れていた「貧困」、その中でも「子どもの貧困」問題に光があたってきている。
★マスコミも取り上げ出した「子どもの貧困」
・「希望格差」(04年 山田昌弘 筑摩書房)。今年、週刊東洋経済・特集「子ども格差」 週刊ダイヤモンド・特集「格差世襲」、など…
・毎日新聞 7/2 「『無保険』増加 『幼い命』危機」 を特集
・朝日新聞 8/22 「学童保育料払えず『留守番』 学ぶ機会 スタート地点で不平等」
・学力調査と就学援助の関係の指摘 日経など

(1)子育て世代の貧困
◆全体的な所得低下/ 「07年国民生活基礎調査の概況」/9月9日、厚生労働省
・97年-06年の平均所得の推移では
全世帯平均   657.7万円-566.8万円 90.9万円減 
児童のいる世帯 767.7万円-701.2万円 66.5万円減
・所得分布 年収200万円未満17.9% 母子世帯46.38%
・世帯人員1人当たり平均所得
全世帯の平均 207.1万円 母子世帯 87万6千円。
               29歳以下 約8割、30歳代 約9割 

 世帯主の年齢階級別にみた1世帯当たり-世帯人員1人当たり平均所得金額
(単位:万円) 平成19年調査
総 数 29歳以下 30~39歳 40~49 50~59 60~69 70歳以上 65歳以上
1世帯当たり  566.8 317.2 555.4 704.9 760.7 544.0 408.8 432.0
世帯人員1人当たり 207.1 166.2 181.4 202.3 250.2 214.6 181.5 186.7
注:年齢階級の「総数」には、年齢不詳を含む。

◆子育て世代の貧困率
・日本14.3% 米国21.7% フランス7.3% スウェーデン3.6% 
・ひとり親の場合 日本は57.3% でトルコについで2位   
 /調査年は2000年 「図表で見る社会保障」OECD編

◆母子家庭の母への就業支援の研究」 労働政策研究・研修機構 08年6月12日
・就業率 母の就業率が86.8%と非常に高い。
・正社員比率 有業者の正社員比率は31.2%。と女性平均の5割をはるかに超えて非正規雇用が多い。
・稼働年収 有業者平均は185.7 万円。うち、正社員平均は261.1 万円。

(2) 学歴・収入と貧困の連鎖
◆ 「若者の就職の現状と課題」  労働政策研究・研修機構 08年
・「景気回復」とあわせ、失業率は改善してきているが、若者の失業率が2~3倍高いという構造はかわってない。
・若者で、失業率が改善している部分は、「大卒の女性、男性」で、学歴による格差が広がっている。
    また非正規でも、男性28%(大卒14.3%) 女性34.2%(大卒25.9)
・若者  正社員の半数が大卒。ニート状況の3割が中卒
・社会的排除の状態にある若者の調査がない。

◆高学歴ほど教育投資  朝日新聞・ベネッセ共同保護者調査 7.26付
  学校以外の教育費 父母ともに大卒1万9869円 父母ともに非大卒の1.8倍

◆父親の学歴で子の収入も変わる /佐藤俊樹・東京大学准教授作成
 収入650万円以上(男性40-59歳)
  大卒 約5割 高卒約4割 中卒3割弱
◆父親の階層別と子どもが専門・管理職の率/社会階層と社会移動調査 05年
  父親が専門・管理職 61% ホワイトカラー59% 自営業33% ブルーカラー18%

◆生活保護世帯の4分の1が「世襲」 大阪堺市調査  /3924世帯のうち1割を無作為調査
  過去に育った家庭も受給世帯 25.1% (うち「母子家庭」では40.6%)
  世帯主が中卒 58.2% 高卒中退14.4%  

◆就学援助率と「学力調査」の結果  /04年調査・小学5年生 東京都教育委員会作成
    就学援助率   国語平均点  算数平均点
東京都        78.9   75.9
千代田  6.6   84.0   81.2
目 黒 11.4   82.2   80.4
中 央 13.7   83.7   81.6
足 立 42.8   76.4   73.8
板 橋 35.6   78.4   75.8
目 黒 35.1   77.7   75.5

(3)「子どもの貧困」に対する施策の貧困
◆逆に児童扶養手当、生活保護母子加算の削減。廃止、就学援助の後退など「貧困児童の排除政策」を強めている。
 ~ 「子どもの貧困」克服は、社会福祉政策の課題にもなってない(親の責任論、世帯支援)/浅井 

◆所得種別構成割合    「07年国民生活基礎調査の概況」/9月9日、厚生労働省
  児童のいる世帯 稼働所得91.7%  社会保障給付わずか5.4% 

 所得の種類別1世帯当たり平均所得金額及び構成割合
平成19年調査
総 所 得、稼働所得、公的年金・恩給、財産所得、年金以外の社会保障給付金、仕送り・ 企業年金・ 個人年金・ その他の所得(左より)
1世帯当たり平均所得金額(単位:万円)
全世帯        566.8 434.8 98.2 18.1 3.4 12.2
高齢者世帯 306.3 56.2 209.4 23.0 2.5 15.2
児童のいる世帯 701.2 643.0 33.2 13.8 4.9 6.3
母子世帯        236.7 185.8 10.9 1.1 27.6 11.2
1世帯当たり平均所得金額の構成割合(単位:%)
全世帯        100.0 76.7 17.3 3.2 0.6 2.2
高齢者世帯 100.0 18.4 68.4 7.5 0.8 5.0
児童のいる世帯 100.0 91.7 4.7 2.0 0.7 0.9
母子世帯        100.0 78.5 4.6 0.5 11.7 4.7

 ◆「OECD対日経済審査報告書」(06年) ~ 所得再配分の結果、子どもの貧困率 日本は増加 
    23カ国平均 8.8%減少 米4.9%、加7.5%、独9.0%、英12.9%、仏20.4%減 日1.4%増加

◆教育投資、日本は最下位 公的支出GDP比3・4% 08/9/9 共同通信
「経済協力開発機構(OECD)は9日、加盟各国の05年国内総生産(GDP)に占める教育への公財政支出割合について調査結果を発表、日本は前年よりも0・1ポイント減少し3・4%で、データ比較が可能な28カ国中で最下位だった。1位は7・2%のアイスランドでデンマークの6・8%、スウェーデンの6・2%が続き、北欧の国が上位を占めた。下位3カ国は日本のほかスロバキアとギリシャ。」

~ 「家族依存体質」というべき児童福祉・教育政策の現状
   親の子どもに対する「第一次的扶養責任」(子どもの権利条約18条)―― しかし、問題の「分岐点」は
     家族の生活水準をぎりぎりまで落としたうえで、はじめて扶養者である保護者への公的支援が実施される。
  → 親子関係の絆の強化にならず、子どもの生活基盤としての家庭的環境を脆弱化している

2.問題の性格 ~ 日本の今と未来の課題を解決する要の位置
(1)新自由主義(市場原理主義)の破綻のあらわれ  
~「結果の平等・悪平等」論、「自己責任」論のまやかし
 ・「学歴や資格、地位を得るには、試験など各種の選抜システムを経るだけに、本人は『自力で得た成果だ』と錯覚しがちですが、生まれつき手にしていた親の学歴、収入の差という『既得権』を元手につかんだ実績なのであれば、それは最初から公平な競争ではなかったのではないでしょうか。」「自分は公平なレースを勝ち抜いてきたという誤解と奢りは、弱者の存在を見えなくします。そして、『貧しいのは自己責任』と勝者の論理を振りかざすようになります。」(週刊ダイヤモンド「格差世襲」)
・心理学者の高垣忠一郎氏は「競争社会に向き合う自己肯定感」の中で、「内的資産」の多寡として言及
         頑張れるのも「内的資産」の結果

(2)社会的発展の基盤の危うくする ―― 経済学の視点から
① キャリアアップできない大量の層を作り出し社会的支出を結果として増大させる
   NIRA 就職氷河期対策をしないと「将来、生活保護に20兆円」の増
    治安対策への出費
② 経済成長にとって必要なインフラ投資は「教育投資」  金子勝慶応大学教授「閉塞経済」より
 「成熟した経済は、絶えず高い技術力で新しい製品を生み出さないと、中長期的には衰退する。」「コスト削減だけでは国際競争力は失わせる」
 大きな政府で高い成長率の国・・・北欧諸国は、国際競争力ランクで常に上位にいるとして
・福祉が充実していて、人々が安心して暮らせる。将来の不安がなくなる。
・教育の無償化、所得再配分、高い相続税によって格差の固定がなくなり、社会的流動性が高まる。
 「結果の平等」が「機会の平等」を保障する
・高い教育投資 ~ 大量生産時代の規律正しい労働者をつくる教育システムから「考える力」をつける教育

(3)平和的生存権をもおびやかす・・・未来のリレーの断絶 
 ①子ども自体にとって・・・発達の可能性の剥奪
   憲法の基本的人権、生存権、教育権や子どもの権利条約「子どもの最善の利益」からの逸脱
 ②次の社会を担う主権者の育成
    愛され、信頼された体験が、人を愛し、信頼できる人をつくる。/政策だけでなく、運動の意義
   自由で平等な社会・・「生活の最低保障があり、比べられない価値の多様性認める」
     同一労働(価値)同一賃金、変更可能なキャリア形成、人生の価値
      ドイツのマイスター制度、スウェーデンでは半数は職業高校に。 
 ③「希望は戦争」という若者の主張について
    アメリカの戦争を支える貧困 /「貧困大国・アメリカ」「戦争熱症候群」など  「経済的徴兵制」
    映画「アメリカ万歳」監督 「戦争をやめるには若者が幸せにすること」
  ~  憲法9条と25条はセット  

(4)教育、福祉の充実―― 家計の応援こそが、不況克服と財政再建の本道 
①経済効果
・国内総生産の55%は、家計の消費 
・教育、福祉の雇用効果 ほとんどが人件費 
・国立社会保障人口問題研究所「社会保障の経済効果を考える」 06年11月)
   「雇用誘発効果(人/百万円)」は
       介護(居宅) 0.248 介護(施策) 0.154 全産業平均 0.095
・雇用効果 (1000億円の需要=投資に対し)(単位:人)/「社会保障の経済効果試算」98年・自治体問題研究所
社会保障27,298 医療・保健12,182 教育15,309 公共事業 8,911
②増税、負担増で財政再建した国はない
 ・橋本・小泉構造改革の8年間 過去30年上回る国債発行 98~06年度299兆円   65~97年度 258兆円

 ~「子どもの貧困」の克服に正面から向き合うことは、日本の社会、政治、経済の今と未来にとって要となる課題

3.具体的対策の考え方     ~浅井「子どもの貧困」-子ども時代のしあわせ平等のために-より
(1)「能動的な社会政策」 ~ OECD「関係閣僚会議報告」(05年)
①子どもの貧困を克服し、子どもの人生のはじめに最良のスタートを保障する
②親が家族責任と仕事を両立することを社会的に支援
③勤労者の社会的排除を防ぎ、労働の機械を保障すること
 ――― 子どもへの財政投入。
親、特に母親の雇用条件の拡大。
親の負担軽減と仕事と子育ての両立支援。
出産と子育てに関する費用を社会的な責任として政策化する。

(2)子どもの貧困克服政策・4つの基本的視点 ~ えぐられた発達の補てん
①「子ども個人」を単位にした政策展開
  北欧~「養育費の立替」制度 離婚などで養育費支払い義務に対し、実施されない場合、国が立替て、親に請求/養育費は子どもに支払われるものであり、親の再婚に左右されない。
②「積極的格差」の原則でえぐられた発達を補てん
 ・「劣等処遇」の原則から、「積極的格差」の原則で具体化を
    劣等処遇~ 一般の市民のレベルの生活を超えない範囲で処遇すべきというもの。
           → 子どもの貧困は、その扶養者の努力がたらないという自己責任論がある。
 ・子どもの貧困の増大 ~日本型雇用の解体による不安定と大幅な低賃金化、貧困を削減しない社会保障の貧弱さ
    → この改善には「積極的格差」の原則と子どもの権利保障の視点が必要  
 ・「積極的格差」の原則 ~ これまでの奪われた権利を補充し、平等を実現するには、上乗せした支援、えぐられた発達部分をきちんと補てんする支援が必要
③施策対象年齢を25歳までに
 ・児童福祉法は18歳(例外的に20歳)  児童自立生活援助事業、児童福祉施設は20歳まで延長処置
 ・18歳以降の教育、就労トレーニング機会の保障の具体化
    貧困の世代継承性の克服… 大学等を卒業し、生活的安定が確立されることを目標にし施策を整備する必要
 ・北欧 いつでも学び続けられる制度 
④包括的かつ長期的展望にたった政策の必要
・児童福祉、保育、保健、生活保護、就学援助、非行問題への対応、保護者の経済的支援など包括的対応が必要
 ~ 中長期的視点 教育的なハンディが、就労の社会的不利に連動している

(3)所得の再配分の政策
① 教育扶助・就学援助の機能強化を
 ・低所得者世帯の割合(04年)
   生活保護基準未満 17.5%。 同1.4倍未満 31.4% (金沢誠一試算)
 ・教育扶助の対象を、すべての高等教育に。就学援助の基準を生活保護の1.5倍に。
 ・「子どもの発達・生活保障の最低生活費」を算定し、政策を確立する
② 勤労世帯への所得保障
・子ども世帯の賃金依存率91%の改善と社会手当等の増額
・最低賃金の大幅な改善と社会手当ての拡充を  例 フランス 家族給付30種。広く一般市民対象
  所得のうち91.2%が稼動所得 ~ 諸手当ての貧困さの克服
   → 日本では対象が限定されていることが特に問題。所得要件なしか、少なくとも対象の9割をフォローする。
③ 人生のはじめの社会保障としての保育
・保育~「子どもの貧困」克服の施策としての社会保障のあり方 /親の経済や就労状況で格差をうまない。
①保育料の無料化の推進ないし、応能負担原則の堅持 ~ 社会連帯の原理に基づき費用徴収
OECD編「人生のはじまりを力強く」~ 0~2歳児の保育料無料化を課題として提示
これに対し、認定こども園は、契約制度、料金の自由設定、応益負担原則…市場原理の費用徴収制度
②すべての「保育に欠ける」子どもの入所の保障
   07.4 待機児童1万7926人(新定義。無認可保育所に入ってる児童はカウント外)/実際には倍。
   潜在的待機児童は相当数 ~ 働く条件が整備されれば保育所を利用したい層の存在
③保育所運営費の改善 ~ 実態にあってない国の基準  保育所予算の増を/一般財源化の影響
   最低基準は8時間 だが現状の運営費で11時間の保育実施が可能。4.5歳児30人に保育士1人
   一般生活費(給食経費、保育材料費、保育にかかわる全ての経費) 3才児以上 つき6466円
④子ども版ベーシック・インカム構想の検討 
 「すべての個々人に対し、予め(事後的にではなく)、性別や結婚の有無を問わず、労働に就いていたか就いていなかったかも問わずに、所得保障を行おうというもの」~無条件で支給される普遍主義的な「社会手当て」

(4) 労働政策の具体化
①ワークフェア 福祉と就労を結びつけ、能力・才能の形成をめざす政策 /実態と方向性は様々
②世界的にも低水準の最低賃金制度の改革
 ・07年 日本673円、英1267円、仏1326円、米872円 (労働政策研究・研修機構)
 → 少なくとも1000円以上に
 ③家族的責任を果たすための労働時間の短縮
 ・労働時間(年間) OECD 06年/ 旧西独1421時間 仏1535時間 日本1775時間(非正規、パート含む)
    実際の日本の労働時間 2016時間 / 2ヶ月多く働いている。週当たり実労働時間42.7時間(2位)
 ・男女の役割分担 「女性の仕事と家庭生活に関する調査」(02年 厚労省)
    家事時間 女性 3時間30~50分 男性 24~30分 ~女性が7倍以上 「新・伝統的役割分業」の現実
・「子どもの貧困」克服の政策の根底に、家族的責任を果たすことのできる労働政策を
  ドイツの労働政策~ 「親時間」の確保、パートナーと過ごす時間の力点
   特に、子育て世帯の労働時間の軽減措置の検討を
     イギリス ~ 6才未満の子ども(18才未満の障害児)を持つ親 「柔軟な働き方の申請権」
               労働時間、勤務時間帯、在宅勤務のいずれかの申請をする権利
     スウェーデン「サバティカル休暇」、フィンランド「ジョブローテーション制度」など長期休暇制度
     オランダ コンビネーションシナリオの推進 夫婦で1.5人分働き、仕事と家族責任を共同する
・ 具体的改善策
①深夜労働の原則禁止 ②1週間ごとの休息時間確保 ③半強制的な年次休暇取得 ④子育て家庭の法定労働時間は35時間を基本 ④出産休暇の充実(6週+8週、配偶者出産休暇)

(5) エンパワメンととしての教育改革   ~ セカンドチャンスとしての再入学保障
①学校で学びとケアの保障
 ・「子どもの貧困」のひとつの焦点は教育権の保障! 
   大阪府教育委員会 06年度 全日制高校での授業料未納者 444人(180人は減免措置の適用)
      経済的理由289人、所在不明155人 ~ 家庭の貧困の広がりと深刻さの証左
    → 中央政府も、スクールソーシャルワーカーの配置(08年 公立小中学校 141地域)
  → 学校制度の中で、学びとケアとを作り直していくことの必要性、給食費の無料化も
②低学力の子どもたちの教育達成保障は行政の役割
学歴・教育達成保障を自治体の責務としてすすめる(イギリス)/学費や生活費の保障が課題となる
③高校進学を前提に、大学進学の保障
 ・大学授業料 日本 国立大約80万 仏、独はほぼ無料、米・州立大47万。奨学金が貸与だけは日本だけ
  高校教育予算 OECD平均  GDP比1.3%、日本0.4%
 ・「親の学歴が大卒層は子どもにそれ以上を望む。親が高卒であれば大学進学の欲求はそう強くならない」
   → 貧困の世代的継承を打ち破っていくために、大学進学の保障は政策的な柱となる。
④セカンドチャンスとしての再入学保障
・高校中退05年 7万6693人 学校生活・学業不適応38.6%、進路変更34.2%と7割
   → もう一度、高校生活・専門学校へのチャレンジを保障するシステムが必要ではないか?
  ~ 成熟学歴社会では、一度の“失敗”で職業における下降移動を余儀なくされる 

(6)子どもの貧困克服を本気ですすめる対策、予算を
①「次世代育成支援地域行動計画」の策定 05年前期計画策定 08~09年 前期のまとめの後期の計画
  → 「子どもの貧困」克服対策をしっかり位置づけさせる ~ 行政まかせでなく政策的提案を
②EUレベルの財政投入を子ども・家族分野へ
・OECD基準の同分野の社会支出 GDP比 03年 単位%
   日本0.75 米0.70 伊1.30 独2.01 仏3.02 スウェーデン3.54
・日本0.75の内訳 家族手当0.19 出産育児休業給付0.12 保育・就学前教育0.33 その他現物給付0.11 
・社会支出に占める児童・家族分野の支出割合 03年
  日4.01 米4.21 伊4.21 独7.08 英13.69 仏10.38 スウェーデン11.11
・政策提案 GDP比 EU平均の2%、社会支出の中での割合10%へ
  → 財源 応能負担原則/大企業優遇税制見直し、所得税・相続税の累進機能回復、限定された財産保有課税
  年10数兆円の財源確保可能(日本租税学会「消費税なしで財政健全化」) 
      財界中心、アメリカいいなり政治の克服

(7) 福祉構造の歴史
・高度成長期   公的福祉/企業厚生福祉/コミュニティの相互扶助 ~ 職住分離の進行
・90年以降   市場福祉/公的福祉/企業厚生福祉 ~ 福祉ビジネスの導入、公的福祉の圧縮
 ~今後の方向めぐるたたかい
・新自由主義路線 公的福祉   「半人前の厄介者」として排貧的福祉観で見せしめ的対応
・企業厚生福祉  公的福祉の補完するとともに、正規雇用と非正規雇用の内部競争、分断の手段
           市場福祉    自己責任のもと商品として購入
・人間の安全保障 ナショナル・ミニマム 
         ローカル・オプティマム(ナショナルミニマムを越えた地方の実状に応じた福祉水準)
          を公的福祉として整備 + 個別特殊ニーズに対応する市場福祉の機能  

4 たたかいの展望
①新自由主義の破たん~ 人類的課題への挑戦
  アメリカ型経済の破たん・・・カジノ資本主義と投機マネー、食料不足と貧困・飢餓の拡大、地球温暖化
  自民党の政権投げ出し ・・・従来路線のゆきづまり。持続的な社会の維持へ政策転換の契機
②個人の幸福、発達保障が、未来を築くという課題の顕在化 
③今の大人の責任・・・ リレーランナーとして、次代にキチンとバトンを渡せるか 
   

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