景気対策の名で、大企業・資産家にさらに減税
景気対策を「理由」に、大企業・資産家への「減税」が次々出てきている。海外子会社から受け取った配当に対する税を免除、100万円以下の配当金を非課税に・・・
経済の5割以上を占める家計を所得減、社会保障費負担増で冷やしておいて、ひどいものだ。
一方、保険医協会が「消費税増反対」のポスターをつくっている。
★89年から2006年で企業の税金は、8.1兆円も減税されている。
★在日米軍の思いやり予算 2083億円
⇔ 社会保障抑制2200億円
イラク、アフガン支援(01年~)1700億円
⇔ 特養ホーム(40人定員)4250施設建設1700億円
拠点空港・港への10分未満に行ける高速道(1ヵ所)630億円
⇔障害者「自立」支援法の応益負担撤回 510億円。
-ー 税金の集め方、使い方を抜本的に変えることが求められている。
企業の海外利益、国内還流へ税制改正要望案 経産省 日経8/22
09年度税制「改正」で、企業が海外子会社から受け取った配当に対する税を免除するというもの。
現行は、企業が海外子会社から受け取った配当などについては、その子会社が国外で納めた税金を控除(外国税額控除)した上で、日本の法人税率で課税されているが、法人課税の対象を国内所得に限定するもの。
海外での売上高比率が高い大企業にとっては、海外でどれだけ大もうけしても、海外子会社からの受取配当には課税されなくなる。 大企業には、減税につぐ減税だ。
証券優遇、減税効果1400億円 税制改正要望、金融庁が提示 日経8/29
金融庁は証券税制について、高齢者と小口投資家を対象とする優遇税制の創設を求めてる。
高齢者に関して500万円以下の株式譲渡益と、100万円以下の配当金を来年以降、一定期間、非課税にするというもの。「1400億円の減税効果がある」というが、東証第一部の株式平均利回り(08年7月)は1・79%。百万円の配当を得るためには、約5600万円分の株式を保有していることが必要。貯金もない世帯が2割を超えており、庶民には関係ない話である。
【企業の海外利益、国内還流へ税制改正要望案 経産省 日経】 経済産業省は22日、日本企業の海外利益を国内に還流しやすくするための税制改正要望案を発表した。25%以上出資する海外子会社から受け取った配当を非課税にするのが柱。配当受け取り時までに子会社株式を6カ月以上保有していることを条件とする。日本の高い法人課税を嫌って海外に滞留する所得を戻し、国内投資を活性化する狙い。2009年度税制改正での実現に向け、財務省と調整に入る。 省内に設置した有識者の「国際租税小委員会」が税制改正要望案をまとめた。海外子会社から受け取った配当を法人所得税の課税対象から除外。2国間の租税条約で二重課税をしないための特例を定めている場合以外は、25%以上出資する海外子会社を非課税の適用対象とした。ただ、受取配当を非課税にするため、国内に還流する配当原資などへの海外課税分は税額控除の対象外とする。
【証券優遇、減税効果1400億円 税制改正要望、金融庁が提示 日経】 金融庁は28日、2009年度の証券税制の改正要望を財務省に提出した。高齢者を対象にした年間100万円までの配当金の非課税などで、国税ベースで合計1400億円規模の減税効果があると試算。年末に向けて証券税制の改正論議が本格化するが、複雑な税制には自民党や証券業界の一部からも疑問の声が出ており、実現性は不透明な面もある。 同庁が試算した減税効果の内訳は、60歳以上を対象に年間100万円までの配当金を非課税にした場合で年間1200億円、年間100万円までの投資額に対する配当金を非課税にした場合では年間160億円となる。
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