「だまし討ち」の連続 公明党
「構造改革」で18兆円の国民負担増を自民党とともにおしつけてきた公明党。
にわかに「定額減税の導入」や「基礎年金の増額」を言い出しているが、自らのこれまでの行動にけじめをつけず、あまりにも無責任で、有権者をバカにした行動である。
定額減税は、98年度限りの特別減税として導入されていたが、延長をもとめる声に対し、99年に、定額減税を廃止して定率減税が恒久的減税と切り替えた。
世帯の構成員数に応じて減税される定額減税に対し、定率減税は高額所得者ほど減税額が多くなる仕組みで、実際、7割の勤労者世帯では定額減税の廃止額の方が大きく事実上の増税となった。
このときに定額減税の廃止に賛成したのが公明党、さらに恒久減税だった定率減税廃止(大企業むけの定率減税は存続)で3兆円の増税を実施したのも自民・公明政権である。
しかも、定率減税廃止の理由とした基礎年金の国庫負担を2分の1に引き上げる約束は反故。4分の1程度しか年金には投入してない。
「だまし討ち」の連続である。
「定額減税、今年度に実施…政府・与党が総合経済対策で合意」読売8/29
公明党、基礎年金額を25%上乗せ 次期衆院選公約 日経8/31
≪自民・公明政権 02年~ 国民負担増の一覧≫
社会保障、税制改悪などで12.7兆円。地方交付税カットで5.1兆円。
◆社会保障、税制改悪など
・02年度
医療保険制度の改悪 02年10月、03年4月 1兆 5,000 億円
・03年度
国立大学授業料値上げ 03年度 110 億円
物価スライドによる年金給付額削減 03年4月 3,700 億円
高齢者の介護保険料の引上げ 03年4月以降 2,000 億円
失業給付額の削減 03年5月 3,400 億円
発泡酒・ワインの増税 03年5月 770 億円
タバコ税の増税 03年7月 2,600 億円
所得税の配偶者特別控除の廃止 04年 4,790 億円
住民税の配偶者特別控除の廃止 05年6月 2,554 億円
消費税の免税点引下げ等 法人は04年度、個人事業者05年 6,300 億円
・04年度
物価スライドによる年金給付額削減 04年4月 1,200 億円
厚生年金・共済年金保険料引上げ 04年10月 6,200 億円
同上 05年9月 6,200 億円
同上 06年9月 6,200 億円
同上 07年9月 6,200 億円
同上 08年9月 6,200 億円
国民年金保険料引上げ 05年4月 400 億円
同上 06年4月 400 億円
同上 07年4月 400 億円
同上 08年4月 400 億円
所得税の公的年金等控除の縮小 05年1月 1,160 億円
所得税の老年者控除の廃止 05年1月 1,240 億円
住民税の公的年金等控除の縮小 06年6月 423 億円
住民税の老年者控除の廃止 06年6月 1,003 億円
住民税均等割の市町村規模による区別解消 04年度 216 億円
住民税均等割の妻の非課税措置廃止 05~06年度 322 億円
生活保護費の老齢加算の廃止 04から06年度 400 億円
・05年度
国立大学授業料値上げ 05年度 80 億円
所得税の定率減税の半減 06年1月 1兆 2,520 億円
住民税の定率減税の半減 06年6月 3,880 億円
高齢者の住民税の非課税限度額廃止 06~08年度 171 億円
生活保護の母子加算(16歳以上)の廃止 05~07年度 30 億円
介護保険のホテルコスト導入 05年10月 3,000 億円
障害者の支援費制度・医療の自己負担強化 06年4月 390 億円
・ 06年度
物価スライドによる年金給付額削減 06年4月 1,200 億円
高齢者の介護保険料の引上げ 06年4月以降 2,000 億円
第3のビール、ワインなどの酒税の増税 06年5月 160 億円
タバコ税の増税 06年7月 2,600 億円
所得税の定率減税の廃止 07年1月 1兆 3,060 億円
住民税の定率減税の廃止 07年6月 4,274 億円
「現役並み所得」高齢者の医療費負担の3割化 06年10月 1,100 億円
長期入院高齢者の「食住費」負担増 06年10月 200 億円
高額療養費の自己負担限度額引上げ 06年10月 700 億円
70~74歳の一般高齢者の医療費負担の2割化 08年4月 1,200 億円
後期高齢者(75歳以上)医療制度の創設 08年4月 400 億円以上
・07年度
生活保護の母子加算(15歳以下)の廃止 07~09年度 270 億円
合計 12兆7023億円
≪注≫ 08年度までに実施される負担増について、政府試算などにより集計。決定された時期の順。佐々木憲昭議員資料より
◆三位一体改革で5.1兆円の地方財源を縮小。
サービス後退、使用料アップなどが住民を襲っている。
« 輸入米に対し強く言えるのは・・・自民党国会議員 | Main | 学校給食民間委託⑤ 「丸投げ」と公的役割 »
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- 2024.11地方議員学習交流会・資料(2024.12.02)
- 所得などの「控除方針は金持ち優遇」と闘ってきた歴史(2024.11.15)
- 「立憲民主」の選挙政策を見る (2024.10.09)
- 「賃上げ・時短」政策と「人手不足」問題~ カギは、持続可能な働き方(2024.10.01)
- 24総選挙~前回の共闘の到達点をリアルに見、大切にする(2024.09.26)
「選挙・政党」カテゴリの記事
- 「立憲民主」の選挙政策を見る (2024.10.09)
- 24総選挙~前回の共闘の到達点をリアルに見、大切にする(2024.09.26)
- ダイバーシティ&インクルージョン 組織のアップデート(2024.08.11)
- 「空白の90年代」考~前進を目指して(2024.08.08)
- 日本のジェンダー平等を考える ~家族モデル、政治、教育、賃金格差、DV(メモ)(2024.05.05)
Comments