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米兵事件処理文書の非開示 全国紙沈黙

 在日米兵が起こした事件について、日本政府が第一次裁判権を事実上放棄したことを示す1953年の通達を掲載した法務省資料を国会図書館が政府の要請で非開示とした。人権より米軍優先の姿がより鮮明となった。
 この問題は、一昨日、赤旗が暴露したが、地方紙が報道するなか、全国紙がなぜか沈黙している。政府も情けないが、マスコミもまたである

米兵事件処理の文書非開示 市民団体「国の犯罪」と批判 琉球新報
やはり沖縄は敏感だ。「米軍人・軍属による事件被害者の会の村上有慶代表世話人は『あきれて開いた口がふさがらない。国家の犯罪だ。国は、安保や安保体制に関する情報を徹底して秘密にすることを基本方針にしていると感じる。日本という国家の体質だ』と批判した。」などと報道している。

「米兵事件処理の公文書非公開に 国会図書館、法務省要請で」 中日新聞


「国会図書館の法務省資料 政府圧力で閲覧禁止 米兵犯罪への特権収録」しんぶん赤旗

【米兵事件処理の文書非開示 市民団体「国の犯罪」と批判 琉球新報】 8月12日  法務省が米兵事件処理に関する文書非開示を要請していたことが分かった11日、県内の市民団体などからは「国家の犯罪」「人権を守る意思がない」などと批判の声が上がった。  米軍人・軍属による事件被害者の会の村上有慶代表世話人は「あきれて開いた口がふさがらない。国家の犯罪だ。国は、安保や安保体制に関する情報を徹底して秘密にすることを基本方針にしていると感じる。日本という国家の体質だ」と批判した。  基地・軍隊を許さない行動する女たちの会の高里鈴代共同代表は「(重要事件以外は)単に不起訴にするだけでなく、そう通達したことを知らせないというのは、(基地が集中する)沖縄の人の人権を守る意思がない表れだ。なぜ国会図書館でこのようなことができたか、国会は追及し明らかにすべきだ」と強調した。  我部政明琉球大教授(国際政治)は「わたしも文書の存在を知り、7月上旬に国会図書館に資料の貸し出しを請求したが『公開できない』と言われた。今回の資料は秘密扱いの物だが、事件では直接の被害者がいる。法務省がこの問題に関する疑いを晴らし、国民の信頼に応えようと考えているのなら、きちんと公開して情報を出すべきだ」と話した。
【米兵事件処理の公文書非公開に 国会図書館、法務省要請で 中日新聞】 2008年8月12日 朝刊  米兵が起こした事件の処理について、重要事件以外では事実上の裁判権放棄を指示した1953年の通達を掲載した法務省資料をめぐり、同省が5月下旬に「米国との信頼関係に支障を及ぼす恐れがある」として、所蔵する国会図書館に閲覧禁止を要請、6月上旬に図書館の目録から資料が削除されていたことが分かった。米兵らの事件処理を規定する日米地位協定に関する公文書が一転して非公開となったことは、知る権利との関係から議論を呼びそうだ。  国会図書館は削除した理由について「政府の意思を尊重した」と釈明するが、資料は90年に入手、その後閲覧対象となっていた。閲覧再開は困難としている。  資料は、法務省刑事局が72年に作成した「合衆国軍隊等に対する刑事裁判権関係実務資料」。米兵の事件処理について、53年以降に法務省刑事局や最高検察庁が作成した通達などを掲載、解説している。裁判権行使については「この種事件の特殊性等にかんがみ捜査処理上留意を要する」と記載していた。  国会図書館は「文書作成機関の要請に配慮する必要があり、その意思が変わらなければ、閲覧再開は困難」としている。  ■法務省刑事局の話 資料集は「秘扱い」のもので公開対象になっているのは適当ではないと判断し国会図書館に公開対象から外すよう要請した。公開されれば、米国との信頼関係や、公共の安全と秩序維持に支障を及ぼす恐れがある。資料集の中身については回答を差し控えたい。  ■日米地位協定に詳しい本間浩法政大名誉教授(国際法)の話 法務省が米兵事件処理に関する文書非開示を要請したのは、「刑事裁判権の放棄はない」などとする日本政府の国内向け説明を守ることが目的ではないか。日米合意に基づく、一連の通達が非開示とされているのは米側の意向が働いているのだろうが、米国には一定年数を経た政府文書について情報公開の原則が確立されている。日本の司法を含む当局が、米兵が事件を起こしたとき被害者となりうる国民の人権に関する重要な情報を隠してしまったことは情けない。

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