青森「アウガ」 多額の債務で市税投入
高知市長は、中心市街地活性化の「目玉」として、小学校を移転させ、大規模商業施設、図書館・生涯学習・産学交流センター機能、三階以上を住宅とする店舗ゾーンの設置を試案として示している。
ところで、中心市街地活性化法の成功例と言われた青森市のコンパクトシティの目玉であった「アウガ」を管理・運営する第三セクターの「青森駅前再開発ビル」㈱が多額の債務を抱え、市が8億5千万円の税金を投入する。
あまり大きく報じられてないが、とても気になるニュースだ。
アウガは、特に若者向けのファッション店や図書館などの行政施設が入居する複合ビルで、年間600万人もの利用者がおり、市街地活性化の成功例と注目を浴びていたが、52億円と見込んだ売り上げが、約半分にとどまったことが原因だ。
今回の措置は金融機関のもつ23億円の債権を市が8億5千万円で買い取るというもので、金融機関は、14億5千万円を損をしても、今撤退するのが得策と判断したわけだ。金融機関は、不良債権の処理、損金扱いになるので、納める税金が減るだけだから、そんなに影響はないのではないか・・・
民間主導として、青森商工会議所が策定した「青森地域商業近代化実施計画」が事業の土台となっているが、市は第3セクターの36%という最大の株主。最後は、市が責任をとることになる・・・
高知市は、どんな経営形態で、事業をすすめようとしているのかはわからないが、中心市街地活性化法の適用をうけようとする市にとっては、「アウガ」の話は、ある意味「衝撃的」なニュースではないか。
ハコもので活性化させるいう発想はやめるべきだ。
◆参考まで
1月の「高知市中心市街地活性化シンポ」の模様
「青森市長の臨時記者会見」
◆「アウガ」
地下1階、地上9階建てで、地下には市場や飲食店、1~4階にはさまざまな専門店が約50店舗、公的な施設として5~6階は男女共同参画社会の形成を図るための拠点となる「青森市男女共同参画プラザ(愛称カダール)」、6~9階は「青森市民図書館」(9階は書庫)が整備されているほか、522台が収容可能な駐車場もあります。(HPより)
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