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高校「学区制撤廃」の愚

 9日、6月高知市議会に提案される議案の勉強会があった。教育委員会との勉強会では、市議団から、県の高校問題検討委が「学区撤廃」の方向性をしめしたことについての考えを問うた。
 高知市の担当委員が欠席の中での議論であること、高知市の子が高知市の学校に通えるようにすべき、また、市が取り組んできた不登校児への対応にとっても「この子たちが通えるところがなくなるのはあってはならない」など、次回会議で強く主張することを述べた。
 おそらく6月市議会でも議論になるだろう。県議会は7月。市議会が、反対などの声をあげることが大きなポイントになるかもしれない。

 学区がなくなれば、いわゆる進学校に郡部から通えるのは、財政的余裕のある家庭となり、いっそう経済格差と教育格差がリンクすることとなる。
高知市の子どもが市外に通わなくてはならなくなる。学力と家計の経済力がシンクロしている事を考えると、家計のきびしい家の子どもほど市外に通わなくてはならなくなり、家庭と子どもに負担を増やすこととなる。
郡部では、生徒減に拍車がかかり、統廃合がすすむこととなる。

 06年9月、宮城県で、同じく「全県一学区」の答申案がしめされたとき、石巻市の教育長は(1)優秀な生徒の仙台一極集中が進む(2)遠距離通学で親の経済的な負担が大きくなる(3)地方の学校は定員割れし、高校の序列化が加速、淘汰(とうた)もあり得る-などの懸念を示し、その上で「地域に根差した学校は伝統とプライドを持ち、生徒を育ててきた。全県一学区で地域とのきずなが希薄になる」と導入の弊害を強く指摘している。
 その指摘どうおり、宮城県では2010年の導入にむけ、その間に、露骨な地方の高校つぶしが一気にすすんでいるようだ。
 昨年の9月県議会で「既に、宮農秋保校、黒川大郷校、築館瀬峰校を募集停止にし、矢本、矢本定時制、石巻定時制、石巻女子定時制を東松島に統合。県教委が定めた勝手な基準に基づき、飯野川高校を来年度から募集停止にし、このままでは南郷、鴬沢工も二〇〇九年度から募集停止、廃校となる危険性が高いなど、地方から次々と高校が姿を消していくことになるでしょう。」との指摘がされている。

 そもそも、どの学校でも充実した教育を行うのが本来の公教育のあり方である。その本来の課題をさけた考え方だ。そして現実には、教育格差を拡大し、地域の崩壊を促進させる方向だ。

 こうした問題点があるにもかかわらず、わずか20分、ほとんど議論もなしに決まったらしい。 

 国連・子どもの権利委員会は、日本政府に、01年に続き、04年 1 月に日本の子どもたちが「教育制度の過度に競争的な性格が子どもの肉体的および精神的な健康に否定的な影響を及ぼし、子どもが最大限可能なまでに発達することを妨げていること」など 7 つの懸念を表明し、「学校制度の競争主義的な性格を減らすことを目的として、生徒・親および関連する非政府組織の意見を考慮に入れながら、カリキュラムを見直すこと」など 5 項目の勧告を行っている。
学区撤廃はこうした、国連の勧告に逆行するものだ。

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