時代を超えた普遍性 「蟹工船」
今朝の「おはよう日本」で蟹工船と若者の生き方が特集された。「kani_nh080626.wmv」をダウンロード
登場した青年が、社会に対して声をあげる大切さ、人の思いに寄りそう大事さを訴え、そこに焦点を当て、生き方の本質に迫るとともに、落ち着いた構成で結構よかった。
昨日の「朝日」の文芸時評でも「『蟹工船』の時代を評す」との評論が掲載されている。
今月もっとも多く言及された題材として、文学作品では小林多喜二「蟹工船」、そしてニュースでは秋葉原の連続無差別殺傷事件と語り、蟹工船ブームに対する論評をおこなっている。
その中で、桑原聡「小林多喜二にすがる危うき現代社会」(『正論』)について、筆者の斉藤美奈子さんは、「ブームを甘く見てはならない。政府与党と財界は本気で慌てるべきである」との指摘に「はるかに現状を見抜いている」と評価している。
80年の時を経て、資本主義の利潤第一主義の姿、そしてそれと闘う労働者の連帯という本質論を浮かびあがらせている。
リクルートの就職誌「R25」も特集している。「『蟹工船』を読みつつプロレタリアートを考えてみた」同記事は「働いても働いても、自分たちは決して楽にならず、監督や船長の利益が増えるだけ。79年前の小説ながら、確かに現代のワーキングプアに通じるものがある。」と書いている。
女性セブンにも記事が載ったとのこと。映画づくりの話もあるとのこと。
「組織ぎらい」と言われた若者が、次々と自発的に独立系の労組をつくっているのは本当にすごいことだと思う。民主主義、それを受け止める文化の質に変化があらわれている。
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