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悪のり…大阪府「改革」

どうも最近、「財政規律」を口実にした国による「地方自治体」攻撃の流れを感じる。
今日、読売が社説で、「大阪府の改革 借金頼みの財政を断ち切れ」と「借金を先送りにしない姿勢を変えず、厳しい自治体財政を打開する先例となるべきだ。」と橋下知事にエールに送っている。問題の中心は、国の「三位一体改革」、大型開発への地方財政の動員、そして、乱脈な同和事業であるが、府民サービスの切り捨てと職員給与の切り捨てだけが突出している。
しかし、財政運営の基本を知らない「勇ましい」発言を、マスコミが応援しているのはいかがなものか、と思う。
そもそも、橋下知事は「府財政は夕張と同程度」と発言しているが大きく状況がちがう。

 夕張の実質公債比率は、28.6%、借金の返済額は、標準財政規模の15倍近かったが、大阪府は、実質公債祖率は、16.7%で、北海道、兵庫より低く、東京の15.2に近い。また借金の規模も約3倍で、夕張の15倍とは違う。
財政健全化につとめなくてはならないが、府の示した資料でも、実質公債比率はピーク時でも30%にはとどかず、いわゆる「財政破綻」といわれる35%には達しない。
以前に書いたが、だいたい「夕張になるな」と主張に、大きなまやかしがある。
また、読売は「府は、将来の府債返済にあてる減債基金からの借り入れと、府債の借り換え増発という非常手段を講じてきた。」といっているがこれも自治体運営の基本を知らない話。
 たとえば、借換債の発行は、現在の起債が10年一括返済となっているもとで、その事業の耐用年数(30~50)と大きくずれており、借金のあとの世代と公平に負担するための借換は必要なものである。この考え方は、「財政健全化法」でも、地下鉄、下水道などの初期の赤字を算定上「控除」するなどしている。また減債基金は、将来の借金返済のための積み立てである。事業には年度毎に波がある。そのため借金をならし持続的な運営をするため、利息がない資金として運用することは、どの自治体でもやっている方法である。
 ようするに、単純に「今年度1100億円削減」などというのは、中長期的なまちづくりへの投資など、年度毎に投資事業の内容が違うものを、平準化させて安定的に運営していく手法を無視した暴論である。それは「先送りでもなんでもない」。府民の暮らしを守りながら財政再建をする方法を、大阪自治体問題研究所が提案している。「夕張になる」という「虚構」で、住民サービスを切り捨てるのは検討違い、「悪のり」だ。
 また、各種のセーフティネットを破壊することは、中長期的に見てトータルコストが増えるという点もきちんと検証が必要だ。
 国が「財政難」を口実に、社会保障切り捨てを強引にすすめているが、「橋下改革」は、そうした国民に痛みをおしつける路線の「市民権」を与えるための役割を担っていると思う。この間の政府の地方自治体の「流用」発言含め、地方自治破壊の一連の流れだろう。
 それと、職員給与、退職金の大幅カット・・・ 公務員は、憲法で保障された労働基本権が制限されており、その代償機能として人事院制度がある。その勧告を無視して、一方的に削減を言うのは、まったく人権とルールについてわかっていない。
 府民、職員との協働があってこそ、あるべき都市像にむかっての努力が可能なのであり、とにかく「切る」というだけで、どんな都市、暮らしを構築していくのかという肝心の「改革」の基本が見えてこない。

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