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怒る高齢者

後期高齢者医療へ高齢者の怒りが爆発している。「入山料ありの姥捨て山」「長寿いじめ制度」・・・様々な呼び名がとびかっている。小泉フィーバーのころは、偽りの大キャンペーンの中、高齢者が「私たちが負担掛けて・・・」と消費税増税反対署名にもちゅうちょする姿が見られたが・・ 貧困拡大、地球温暖化、資源・食料の高騰、イラク戦争の泥沼化・・新自由主義の破綻で潮目が変わった。
ところで、高齢者いじめの政治の反映か、高齢者の怒りの表現としての犯罪が増えている。

 この10年で65歳以上の高齢者人口は1.3倍と増えたが、件数は3.5倍。特に、暴行17倍、傷害4倍となっている。19年度の「犯罪白書」の中にも「一般刑法犯検挙人員の年齢層別構成比の推移を見ると,60歳以上の者の比率は,昭和52年には2.9%であったが,平成18年には17.5%に上昇した。また,同年は,65歳以上の者が12.1%を占めている。」と書いてある。
「暴走老人!」という本や各種の調査でもコミュニティの崩壊、情報化社会による「孤独」がキーワードとなっている。孤独はまた、貧困と隣りあわせだ。生きづらい世の中になった証拠だ。政治の変革が必要だ。
 そこで気になるのがもう一つの数字・・・
07年、殺人事件(認知件数)が戦後最低となった。最悪は、1954年の3081件の約3分の1。
「キレやすい」という少年の犯罪はどうか。
少年刑法犯の検挙人数(13歳以下で刑法では裁かれない触法少年の数を含む)は
 1997年から2006年の10年間で、178950人から、131604人と減少。殺人75→73、強盗1701→912、暴行2303→1887、傷害9627→6683、強姦409→113. と若者の凶悪犯罪は減っている。一方、詐欺576→1224 、横領32869→33687など経済的犯罪が伸びている。
 小泉劇場のもと高齢者を押し込めたマスコミ報道もそうだったが、こうした統計を見ていると、マスコミがセンセーショナルに流す様子と違った姿が出で来る。1つの異常な事例が繰り返し、詳細に報道されるため治安悪化と受け取る傾向がある、と指摘する専門家もいる。だから、マスコミなども犯罪が増えたと言わず「体感治安が悪化」と情緒的表現している。監視社会の口実にされてはたまらない。
 マスコミも所詮、大企業・・・支配層とつながっている。事実をとらえ、正当に怒ろう! 怒りは新の問題の根元・・・異常な大企業中心主義、アメリカいいなりの国の政治にぶつけてこそだ!

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