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まちづくり 地方分権のもとでの条例

高層マンションの乱立で、住民の苦情が多発し、高知市は、開発指導要綱の改定を言っているが、地方分権に相応しい条例制定がのぞまれる。だいたい、「要項」は、「法」ではないので、相手が協力する気がなかったら、何の効力も発しない。従来、行政は「法を越える条例はつくれない」と説明してきたが・・・法にも地方分権が担保される状況のもとよく考える課題だと感じている。
 

そもそもこの「法を越える条例はつくれない」の規定は憲法にある。もし法が憲法に抵触していれば、前提が崩れる。いろいろ問題はあるが地方分権一括法により、自治体の役割は、地方自治法1条の2第1項で「自治体は、地域における行政を自主的かつ総合的に実施する役割を担う」と規定し、第2条11~13項で「国と地方の適切な役割分断に基づく立法原則と解釈・運用原則。自治事務についての自治体裁量余地の確保」すると法制度について定められた。
 これは、自治体裁量権の確保を示したもので、法律を制定する場合、自治体が条例で地域特性に応じたローカルルールを制定できる余地を残すことを明示した(規律密度を低める)ということ。従来の法は変わってなくても、その視点から解釈する必要があると思う。
 これまでは、「法律優先・条令補完」主義といって、法の範囲で、その隙間をうめるような条例という考えだったが、地方分権の中央と地方の対等平等の精神で行けば、地方自治の本旨にもとづき、どう地域固有の課題にとりくむ条例を制定するか、が問われる時代となったと言える。全国共通ルールと地域固有のルールの連携を図ることが、地方分権の流れを血肉化する方向だろう。
 まちづくりで言えば、都市計画に関する事務は、分権改革で自治事務となった。つまり、地域性を反映した合理的な法政策裁量権があってしかるべきと考えていいわけだ。2000年の都市計画法改定では、開発許可基準の委任規定(法33条3項4項)を自治体に与えた。つまり、都市計画の決定・変更段階における手続きを市町村が条例で定めることができるようになった、法17条2)そして、分権改革であらたに、「権利権限・義務賦課行為の条例化」(地方自治法14条2項)も制定された。
 中央政府の法だからと萎縮するか、法と条例は対等と判断し積極的な施策展開をするか・・・それは行政の姿勢とそれを支える住民の意識にかかっている。その仕掛けも存在する。たとえば、「都市計画提案制度(法第21条2)」は、市民の提案を担保している。自治体は、市民参加による透明かつ公正な手続きを条例で規定すればよいのだ。都市計画の決定・変更段階における手続きを市町村が条例で定めることもできる(法17条2)。
 そして自治体は、市民の知恵と力を発揮するために、専門家を派遣したりして地区まちづくり計画の立案、実行をすすめる仕掛けをつくることが大事になっている。
 これらの手だては、行政からすれば、これまで行政指導という法的根拠の乏しい施策から、条例にもとづく指導、行政処分による指導という法的立場を明らかにできる。地方自治法第14条2は「権利制限・義務付加行為の条例化」の新設したのだから、それを分権改革の立場でとらえ直せば、手続きとともに開発の基準を明確にし指導できることとなる(これには分権改革にもとづく地方の裁量権の配慮という根拠がある)。行政処分だから違反者には、中止、是正の勧告などができる。すでに、鎌倉市、国分寺市は、開発基準適合審査制度」という行政処分の新しい条例システムを構築し、手続き、基準のいずれかに違反した場合に、勧告を行い、従わない場合は是正勧告を出し、さらに従わない場合に罰金を科すように制度設計をしている。
 要は、その条例が市民の合意のもと、その地域の文化、歴史、環境などにマッチし、その地域において妥当な規制となっているか(ローカルルール)に適合しているかどうか、ということ。東京の都心に高層ビルを建てるのと、昔の風情の残った町並みに建てるのでは、違うということ。地方自治法をはじめ明示的には書いてないが、そう解釈できる内容である。内実を豊かにできるかどうかは、住民、そして行政の努力にかかっていると思う。
 まちづくり、そして真の地方分権にかける行政と住民の意気込みが試されてるとあらためて感じた。

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