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「蟹工船」と反貧困

ここんとこ「蟹工船」の話題に触れる機会が続いた。戦前の日本共産党員である小林多喜二の「蟹工船」が若者の中で静かなブームになっているらしい。昨年、漫画で読む近代文学の名作シリーズでも「蟹工船」の本が出た。私もマンガを買いました。先日も、毎日新聞・東京版に「格差社会:08年の希望を問う 高橋源一郎さん・雨宮処凛さん対談}でも「蟹工船」が話題になっていた。このことを若い友人に話したら「そうなんです」と話をし、ある会での中でも、そのことを紹介していた。

若者の関心・感想は「今と同じだ」「自分たちと同じ。よくわかる」というもの。高度成長の時代に育って私には、「こんな時代があったんだ」という感じで読んだ記憶がある。もうけのために、物のようにあつかわれる労働者、そしてそれに対する決起… そのことが若い人の共感を呼ぶのだろう。 今、「反貧困」で様々な立場の人、そして若者がネットワークを築きつつある。グッドウィルの営業停止、二重派遣を行っていた佐川急便への処分… そうしたたたかいの成果である。
 高知県でも、サラ金被害者の「ウロコの会」が昨年結成された。200人以上の相談者がおとずれ、かつての被害者が解決のための相談者として活躍していると聞いている。また、生活保護問題では、市のケースワーカーや司法書士が連携し、何年も前から研究会を行い、昨年秋には「生活保護110番」を実施した。労働運動でも「一人から入れる労働組合」の活躍の場が広がっている。行政の側も、安ければよいという公共発注から「高知市の事業でワーキングプアを生み出すことがあってはならない」と言わざるを得ないところに来ている。高知でもネットワークを築く時に来ていると感じている。
 政治の舞台、総選挙でも決着をつける必要がある。そのときに思い出す必要があることがある。「政策は同じ、やる気の違いです」と財界に語り、労働者派遣の規制緩和に賛成した政党、そして今国会でも、労働者の同意がなくても使用者が就業規則の変更で労働条件を一方的に切り下げる仕組みを盛り込んだ労働契約法を自民党と一緒に成立させた政党が民主党であること。財界が安心できる政治体制……保守二大政党の仕掛けを克服することがもとめられている。

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