余計なお世話 新テロ特措法
新テロ特措法を通すために、自民、公明が 臨時国会の再延長を強行した。国際貢献というが、アフガニスタンが何をもとめているか、吟味する必要がある。
今年5月8日、アフガニスタン国会(上院)はターリバーン勢力や他の反対派勢力に対する「直接交渉」を行うべきことを投票により決定した。さらに多国籍軍とアフガニスタン軍にも軍事行動を中止するよう要請もしている。またアフガニスタンとパキスタンのパシュトゥーン部族リーダ600人と両国の大統領が参加して8月9日から12日まで開催されたピース・ジルガでは、「テロとの戦い」に触れつつも、ターリバーンとの交渉を進めるべきとの声明が発表された。多国籍軍による民間人の犠牲が増大しターリバーンをはじめ武装グループの勢力が急速に拡大するなか、アフガニスタンでは対テロ戦争の見直しを模索する動きが始まっている。(日本国際ボランティアセンター)
ペシャワール会の中村哲医師は、
私が用水路建設を行っているアフガンから帰国すると、国会では「テロ特措法」をめぐって、議論が沸騰していた。幾つかの政党からも意見を求められたが、議論には、現地で空爆という人災と旱魃という天災の被害を受けている農民の視点が欠落していた。更に不思議なことに、現地で感謝されている日本政府の復興支援策には触れず、自衛隊の給油活動だけが「国際貢献」として強調されていた、と述べている。赤旗へのインタビューの中でも給油活動に触れ、「何も国際貢献しなくていいのか、という議論があるが、軍事作戦で人が死んでいる。何もしないことに積極的な意味がある」という趣旨のことも述べている。
ペシャワール会事務局長の福元満治さんは、日本政府が「和平プロセス」として道路や病院などを作ったり、軍閥の武装解除をしてきたことが現地では高く評価されているが、福元さんは「政府はその点をあまり公表せず、戦争プロセスのインド洋給油活動など自衛隊派遣ばかりを宣伝している」と指摘した。
さらに、日本が積極的に米軍に加担する同盟軍と思われだしたため、それまで安全のために四輪駆動車に描いていた日の丸を今夏から外したことを明かした。そして「『テロとの戦い』と称して米軍が村を爆撃するが、タリバンと呼ばれる人たちの大半は農民で政治とは無関係だ」と語った。
福元さんは、土漠を田畑によみがえらせる用水路を作った丸腰のペシャワール会が安全なのに、軍事道路を作る他国の技術者が、武力で警護されているのに拉致されてしまう現実を見て「もし憲法9条がなかったらとっくに自衛隊は現地で動いており、ペシャワール会も確実にターゲットになっただろう。『人道支援』『国際貢献』という美辞麗句に気をつけたい。民衆のために何をやっているのかが問題だ」と話した。
混乱だけをつくり、当事者のアフガンからも拒否され、諸外国や米国内部からも見放されているブッシュ外交にしがみつく日本政府は、性奴隷問題についての現在の政府の対応に、アメリカ、カナダ、オランダにつづき欧州議会でも、非難決議があがっているようにKY(空気読めない)の典型だ。
・・ マスコミが、アフガン国会が軍事行動の中止を求めていることを大々的に報じさえすれば、新テロ特措法の再議決にたいする国民の反応は流れはかわるだろう。操作された情報をうちやぶるのはこういうブログやビラでしかない。だからねらい撃ちで特定のビラ配布を弾圧するのである。
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» 国会再延長を議決 [王様の耳はロバの耳]
国会再延長、民主は年明けに新テロ法案否決へ(読売新聞) - goo ニュース
昨日国会の再延長が決まり、会期は来年1月15日までとなった。
その心は「新テロ法」を強引に押し通す一点に他ならない。
{/kaeru_shock1/}
民主党はこれを受け来月11日迄には参議院で「新テロ法案」を否決し、参議院の存在価値を示すとか。
「参院否決」を受けて「衆議院で3分の2の多数を持って“新テロ法”の再議決」で政府と与党はめでたしめでたし。ビバ アメリカ!となるか?
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昨日午後1時から「ミッ... [Read More]
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