尾崎知事と初論戦
今日、田頭県議が代表質問に立った。全体の印象は、そつのない答弁というのと、橋本県政16年の蓄積…県政に根付いたものの重さを感じるものだった。順次、感想的に述べるが、
最も気になったのは、財政論…地方税など自主財源を高めることが本筋と言ったこと。つまり地方交付税を依存財源ということで、地方固有の財源というとらえ方が弱い、ということ。言うまでもなく交付税は、ナショナルミニマムを支える柱であり、憲法で規定された人権保障のために、地方政府が、中央政府の施策と相補って役割を発揮するための財源保障である。この点の認識の浅さを感じたが、全体に答弁は誠実。今後の論戦と県民の運動が大きなカギを握ると感じた。
・参院選について、都市と地方の格差だけでなく、所得の格差にもふれ、その国民の怒りが出たものとの認識をしめしたが「国も地方重視にカギをきっている」という認識の甘さは気になる。
・利権しがらみ問題では、働きかけの公表はじめ後退させないと明言。今後の実践が問われる。
・農業、療養病床問題、教育など、前県政の流れを踏まえた話。農業の認識は、まだまだ弱い感じはするが・・・これからどう認識するかだろう。
・市町村合併問題は、選挙中の話よりも「リーダーシップを取る」と踏み込んだ発言になった。多分、担当部局からのレクチャーがあったのではないか?
・地域企画支援員は、県政運営に不可欠な制度と明言。自民党が予算凍結する構えまで見せた制度に対し、明確に位置づけた。
・核廃棄物処分場については、マスコミのアンケートへの回答でもはっきりしなかったが、「否定的」と発言。
・重度障害者医療制度 後期高齢者医療制度によって、障害者が同制度からはずれる問題については「大切な制度」と言って、引き続き対応する方向をしめしたことも大きい。
午後の質疑では、自民党の西森県議が大学改革について質問。知事は、自主、自立の改革をすすめるため県立大、工科大学の独立行政法人化に前向きな答弁をし、大学側もその努力をしていることを報告。また、高知大と連携しながらも県とゆかりの深い2つの大学を経営体として統合するのも有力な選択肢と語った。大学改革は、まさに、高知大、工科大、女子大・短大をふくめ、どういう大学をつくるか、というテーマに一気に拡大した。それに相応しい運動が必要になっている。
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