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学テと「考える力喪失」

 学テで動き出す自治体として「学力テストの平均正答率が公立小、中いずれも全国で45番目となった大阪府でも改善委を設置、府教委では、小中学校課、教職員人事課などの職員でつくる「学力向上チーム」を設置することを決めた。」と報じられている。やれやれ・・・という感じ。面白い記事がある産経の「やばいぞ日本」という長期の特集。その直近の記事に「20年前から考える力喪失」というものがある。北海道大学大学院の数学者、本多尚文准教授が、84年日韓でおこなった数理学セミナーの話して、「驚いたのは、知識や学力の差ではない。数学や物理の力では日本側が圧倒的に上だった。英語力も韓国側が後れをとっていた。しかし、学生として最も基本的な部分の判断力や、ものを考える力で、日本の参加者が劣っていたのだ。」と述べていることだ。批判の矛先はゆとり教育にむかっているが、あらためて学力、生きる力に結びつく学びとはなにかを真剣に考えるときに来ている。

 管理や詰め込みでは、判断力も考える力もうまれない。それがPISAのテストの結果にもあらわれたと書いた。わたしは、ラグビーという競技に好きで、特に神戸製鋼の平尾誠二という選手に興味を持ってきた。ラグビーは前にボールをなげてはいけない、という以外、極めて自由度の高い競技である。かれが外国との差で一貫して言っていたのは「判断力」の問題だった。試合では、サインプレーとか、練習でやってることがその通りできることはほとんどない。状況を見て、ボールをもった選手が何がベストが判断する。または、こうしたら「おもしろいだろうな」と判断して動く。その意図を、まわりが同じように理解し、サポートに走る…この力が大事だ、ということ。サッカーのビデを評して、彼は、足が速いわけでもない、すごいドリブルができるわけでもない。なにが彼の凄さを支えているかといえば「的確な判断の速さ」と語っていたことも印象に残っている。学テの話から、話はひろがったが、共通しているのではないだろうか。
 小手先の対応ですむ問題ではない。教育課程の問題とともに、若者の半数が非正規雇用という状況、がんばっても貧困から抜け出せない社会のありようを変えないと、意欲そしてモラルは形成するのは困難だと思う。また、成果主義賃金の導入が、リスクのある仕事、提案に挑戦せず活力を低下したことも考えると、考える力、判断力は、未来が見えていること、多様な意見や失敗が受け入れられる自己と他者への信頼などが土台として必要だと感じる。
 財務省が、公務員の技術職の賃金が高いと問題にし、それをマスコミが報じているが、もうけにもうけている大企業や資産家に減税につぐ減税をしていることは問題にしてない。ここらがまじめに働く意欲、生きる意欲を削いでいる最大の原因と思う。ライブドアの堀江某が時代の寵児のようにもてはやされたが、彼は、社会にどれだけ貢献したのか? 中山間地で農地を守ってかんばっている人・・・もうけはしてないが、社会的には比べようもない価値ある仕事をしていると思う。何が評価されるか、それが子どもたちの価値観と行動を形成していると思う。意味するところは深いと思う。
  知事選、高知市長選で、この前の国政選挙で対決してた政党が「大連立」・・これなども極めて非教育的行動と思う。

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