高知市・行革問答集 雑感
市の行革担当部署が、想定問答の冊子(案)をつくっている。ぱっと読んで感じたこと・・・ 7つほど。 ①市民サービスを低下させない、ということを大前提にしているが、だったら総合あんしんセンターの50億円とか、いくら税金投入しないとわからない追手前小跡の開発計画とか、法が切れて5年もたっても続けている同和行政とか、見直すべきものはいくらでもあるのに、それを外して議論していることが致命的な欠陥 ②保育所では、民間でもサービスの質は維持できる… 外部監査でさえ、「これ以上の民営化は不要」「コストの違いは職員の年齢構成の違い」と述べているが、何の検証もない。安定した雇用だから専門性が蓄積できる。それは民間では残念ながら難しいことで、公で蓄積した専門性をどう民間のも含め全体のものにし民間をサポートするかとか子育てのサポートセンターとしての役割とか、どうするのかという見地は見えない。
。③やたらとモニタリングという言葉が出てくる。学校給食調理やその他一般のアウトソーシングでも… 監督する業務が増えるわけだ。その体制、教務が増える点について言及はない。また、給食などは現場勝負。モニタリングという名の指揮命令・・・偽装請負の匂いがする。④しかも、市は良心的だから、委託された労働者の労働条件の確保ものべている。このチェックも必要だ。また、特殊なものを除いて、県内企業優先と書いてある。アウトソーシングの理由の大きな柱が雇用の場の拡大だから。ここまでいくと直営で、臨時職員、嘱託職員で対応した方が、よっぽど簡素に対応できると思う。⑤業務委託は、請負で指揮命令ができないことを議会の論戦があってか書いてあるが、「不適切な指揮・命令によって偽装請負が問題になっている」との趣旨の文章があるが、書いている人は、よく理解してないのだろう。請負には契約以外、直接の指揮命令はない。請負で適切な指揮命令? ⑥アウトソーシングによって職員の意欲、意識が高まる、との主張。箱物建設や同和行政というゆがみにメスを入れず、誇りをもってやっていた業務を削減していって、どうして意欲がたかまるのか。
⑦役所はきわめてデリケートな個人のプライバシーを扱っている。それへのリスク管理がない。契約しているから・・・というが、漏えいの例はいくらでもある。公務員の場合は、失う物が大きいからそれが防波堤となっている。情報漏えいの損害賠償、そしてされが払えるだけの経営内容、保険への加入などもきちんとすべき。
そんなことを感じた。ただ、わたしは、商売人の子で、兄弟も民間でがんばっている。民と官、どっちがすぐれているという話は議論の土台が違う。ずぐれた民間もあれば駄目な公務もある。その逆もある。人権を保障するための専門性をどこに、どう蓄積にしていくのか(民間の取り組みを総括できる公務の力量の維持・発展という課題)。もうけにならなくても人権保障として確保すべき内容はないのか。そのときに民のシステムが効果的なのかという話である。
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