医療センターと民間の責任
前院長が逮捕されたことで全国ニュースとなっている。私の問題意識は2つ。1つは、不採算部門も含め公的医療全体を判断する力は民間にないとうこと。これは色々関係者に聞いて実感する。そして、医療センターは高度医療、2日に1回、ドクターをつんでヘリが飛び、県下の医師不足を支えている。政策的には成功と思ってる。2つめは、民間の力と関係するが、オリックスが選ばれたのは価格の安さ。バリューフォーマネーという。
公がやるよりいかに価値が生み出されるか〔安くなるか〕。その決定打が、診療に使う材料費を23%に抑えることだった。これは一般病院では27~8%。高度医療なら30%越えるのが常識の世界。たとえば高度な心臓オペなら半分が医療材料費だ。オリックスは、高度医療を専門にする医療センターなのに常識やぶりの23%を提示した〔この提案に前院長がかかわってるかもしれないが、契約にいたる半年間は、彼は選定の委員からはずれていた〕。天下のオリックスが提示したのである。オリックスならそこまで下げられるのかと信じて決定した。しかし、実際はそうなってない。それで、昨年は2億数千万円のマネジメント料を辞退した。その数値にオリックスは責任をもってもらって、できなけばマネジメント料を辞退しつづければよい。
宮内氏は出身の神戸の病院にもPFIで手をあげかけてやめたとも聞く。民間には能力もなく、うまみもないことで高知でこりたのだろう。どうころぶかわからないが、医療センターの公的役割と、前委員長の「ごっつぁん」体質と、民間の能力不足と、この3つはわけて考えるべきと思う。
繰り返すが、天下のオリックス。契約内容が履行できないなら「料金はいただきません」というのが筋だろう。
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