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「夕張」狂想曲

 高知市が危機的な財政状況で、行財政「改革」とかを打ち出した。5年間で400人の職員減、44分野のアウトソーシング・・・ その底の浅さは、何回かにわたって論評したい。そのまえに行財政「改革」の話の中に、「第二の夕張になるな」が「殺し文句」のように使われていることに、違和感というか、腹ただしさを感じている。多くの話は、国策に翻弄され、利用された夕張の姿を無視しているからである。ちょうど9月の始め、夕張で住民本位の財政再建に取り組む高校の先生の話をじっくり聞く機会があり、その感をあらためて強くした。4つ問題点を感じている・・・
 

まず、国のエネルギー政策転換のつけを押しつけ・・・閉山対策583億円(炭坑労働者の住宅、水道施設、病院などを市が買い取るなどの対策)のうち、市が負担したのが380億円。これば現在の借金額とほぼ同額。さらに 産炭法による交付金廃止、交付税の産探地補正の廃止。行財政改革で17億円を削減したが、三位一体改革で23億円の交付税が減。これがとどめを刺したと言われている。次に、「炭坑から観光へ」の政策を国も奨励してきた事実。 『夕張市長まちおこし奮戦記』(PHP研究所)の中では、当時の自治省財政局長が中田前市長を「全国651市の市長のうち、経営のうまさでは日本一」と絶賛し、89年度には「活力のあるまちづくり自治大臣表彰」を夕張市は受賞している。 87年には悪法・リゾート法が成立している。また、その後、市が観光施設を買い取る時に、地元銀行も道も「採算がとれない」と融資や起債発行を拒否しているのに大銀行が融資。しかも、今回の破綻でも損をしない条件設定をしている。第三に、国は早くから財政悪化を知っていた。2006年に都市問題研究というところが出した冊子に、元赤池町財政課長さんが、「北海道新聞社からの電話があり、夕張市が再建団体の申請を検討していることは知っていますかとのこと。 思い起こせば、赤池町が再建団体への指定を検討していた平成三年、当時の自治省幹部が、『夕張市も一緒に再建団体になりそうだ』と言っていたのが頭の中を過ぎた。」という趣旨の文章を書いている。平成三年当時の自治省は、夕張も大変な状況にあるという認識があった。しかし、2年前に自治省が、「優秀」として表彰した自治体である。「延命させられた」と見るのが妥当だろう。現地の人が「赤池と一緒に再建団体の申請をしていたら、こんなことにならなかった」と語っていた。第4に、こうして国策に放浪され、破綻されなから、国の責任を不問に伏して「第二の夕張になるな」キャンペーンとして自治体リストラのための見せしめに使われている。「破綻した後も国に利用されている」と現地の人がいっていた。
 「第二の夕張になるな」の声は、まず国の無責任な対応、あやまった政策への批判としておこすべきである。

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